表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

独白

作者: 沼野雷菜

私がこれから語るのは私の罪多き日々でとても語るには恥ずかしいことばかりなのであるが欲深い私は誰かに私という存在を覚えていてもらいたいと考えたので最後まで聞いてほしいと望んでいるなんて考え方がもうすでに罪深いのはわかっているところであるが人間簡単に変われるわけではなく私のこの傲慢で強欲な性格はきっと変わることはないと思われるがそれでも皆さんに聞いてほしいと願っていることは真実でありますれば親切な皆さんは罪深き私の話を聞いてくれるだろうと思うのだがそういえば私のはじめの罪もこんなだったなと思い出したのであるが自分の話を最後まで聞いてもらえないと暴れだす癇癪持ちの私はよく周りの者を困らせていたと記憶しているがどうにもこうにも我慢ができなかったのであるし直さなければならないなどと考えたこともなかったのであるがその我慢弱いところも私の罪を増やしていくことになってしまうのであり私は欲しいものを自分のものにせねば我慢できなくなってしまったのであるがはじめは窃盗だったのが人を愛したときには何がなんでも手に入れようと私はついに殺しにまで手を出してしまったのですが後悔の念を今でも持てずにいる私はやはりおかしいのかと思いつつもあの人は私の中では永遠となりあの人の初めて殺される表情を自分だけのものにできたのでむしろ満足しているのであるが愛も時が経つと薄れゆくのか私はまた違う人を愛し殺したのであるがそれだけでは満足できず身体を交えたのだがその人は初めてではないらしく私は初めてを失い絶望と共に人間から興味を失ったのであるが皆さんのような世間の人間たちは私に興味があるらしく放っておいてはくれずに私は鉄格子のついた白い建物へ入れられ閉じ込められてしまったのであるがそこが精神病院であることくらいは知っていたので私の精神に異常はないと私は主張したのだが主観的な意見だからか私が医者じゃないからか主張は通らずこうして今も白い部屋の中にいるわけであるがやはり私はおかしいのだろうかという気になってくるこの場所のほうが精神を病みそうだと思うのだがどう言っても出してもらえそうになく皆さんも私に興味がなくなってきてしまったようで大変物悲しく寂しくなってしまったので私は今こうして自分の犯した罪を語っているわけであり自分の存在を覚えていてほしいと願うわけであるのだがここまで読んでくれた人がいるならば私はきっと貴方を愛せるだろうからいつか殺しに行きたいと思うのだが白いこの部屋から出られない限り無理なので出られる日を楽しみに待っていてほしいと思うのであるがふと思ったのだが私はいつから愛と殺しがイコールで繋がったのだろうかとまあくだらないことを考えるのだが殺される初めてを捧げてくれるのだからそれは愛だろうと納得するのであるが私は殺す初めてを差し上げられないのでどうしたものかと考えているのだが殺し方を変えればいいという結論に落ち着いたのだがこの白い部屋からで出られないことにまた絶望して人のいない寂しさを感じつついるかどうかもわからないこれを読む貴方に思いを馳せてどうしようもない苦しさにもがきながら自分の想いを押し付けている傲慢さを恥て我慢弱い自分を嘲笑い私を殺してくれる人つまりは私を愛してくれる人を待ち続けていてこれを読んでくれている貴方がそうであってほしいと願っているのであるがもし貴方が殺す初めてを私に与えてくれるならば私は殺される初めてを貴方に捧げるので貴方も私のように自らの罪を見つめ納得して私ができなかった愛を与え続けるということを実践してほしいと我儘を言わせてほしいのだが貴方に人を愛し殺す覚悟がないのならばどうかこのあと白い部屋から出られない愚かな私が死ぬように潔く孤独に無残に哀れに無様に狂気的に嬉々として己を恥じて死んでください。

失礼しました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ