感想欄で筆を置く、そんなのもったいない ~豆腐メンタルなあなたに贈る元クレーム対応担当者からのお願い~
どうも、ジルコと言います。趣味で小説を書かせてもらっています。まあタイトルに書かせてもらった通り、クレーム対応……ではなくお客様窓口担当(笑)を数年間していたことがあります。
エッセイの分野を流し読みしていて、感想欄を見て心が折れて書くのをやめてしまう作者の方がいることを知りましたので少し思い立ってこんなエッセイを書いてみることにしました。
感想欄、いいですよね。ホーム画面で赤文字が見えた時のテンションの上がり様と言ったら、盆と正月がいっぺんに来て、甥や姪にお年玉やお盆玉と言う名のカツアゲを食らった時の様……あかん、テンションだだ落ちや……。なんやねん、お盆玉って。そんなん昔はなかったやんけ!
まあそんな私の心の叫びはさておき、もちろん読んでくださっている読者の方がわざわざ書いてくださったのですからかなり嬉しいわけで、うきうきした気分でそれをポチってしまうのは当然です。その直後に罵詈雑言とも言える感想が書かれていたら……まあはっきり言って天国から地獄ですよね。豆腐メンタルの方なら続きを書きたくなくなってしまうかもしれません。ちなみに私も豆腐メンタル(絹ごし)なので優しくしてください。
感想欄を閉じればいいじゃん、との声が聞こえてきそうですがせっかくのウェブ小説の利点であるダイレクトに読む人の反応がもらえるという甘い果実の前に抗うことの出来る作者がいるだろうか!いえ、実際に閉じている作者の方はいらっしゃいますのでそうでない方がいらっしゃるのは重々承知していますが、少なくとも私はモチベーションの維持にも役立っている感想欄を閉じるということはしたくありません。
誰かが読んでくれている。それさえ実感できればブクマ、評価なんかまったくつかなくてもその人のために小説を書きあげようと思えませんか?
まあそんな感じのどうでも良い作者の考えは横に置いて本題です。
あなたがもし酷い感想をもらったとしたらどうしますか?一生懸命に頭をひねって時間をかけて書いた作品を「つまらない」「なんで書いているのか正気を疑う」「小学生の作文以下だ」なんて書かれたら……。
嫌ですよね。少なくとも私は嫌です。あっ、嫌ではなくむしろウェルカムと言う方は以下を読む必要はありませんのでここでお別れです。そんなあなたはSMへ行ってみると新しい扉が開かれるかもしれません。ただ、ネットで相手を探すとSMとは名ばかりのただの暴力をふるう相手とぶち当たる可能性がありますので、しっかりとしたお店をリサーチすることをお勧めします。
さて、それでは豆腐メンタルでMの素質のない人が残ったところで話を進めましょう。
私が元居たお客様窓口担当(笑)には毎日様々なお客様からクレームの電話がかかってきました。その中で実際にこちらに瑕疵(まあ平たく言えば責任)のあった苦情はどれだけあったと思いますか?
6割、5割、いやいや3割くらいだろ。人によって様々な考えがあると思いますが実際は2割以下です。あくまで私の元職場ではという注意書きが付きますがね。
ではなぜこちらの責任ではないのにお客様はクレームを入れてきたのでしょうか?
それは………
わかりません。と言うよりそんなことがわかるはずがありません。むしゃくしゃしていてたまたま目についたのかもしれませんし、自分の思っていることとこちらの考えが違ったのかもしれません。あるいは酒を飲んだ勢いかも、あっ、これはすぐにわかりますけどね。
お客様の事情は様々で、そのことが簡単にわかるくらいなら今頃私は企業を巡ってクレーム対応研修とかのカリスマ講師として大活躍しているはずです。そんな面倒そうな仕事はまっぴらごめんですが。
まあここで重要なのは来てしまったものはどうしようもないということです。
それを防ぐとしたら電話線を引っこ抜いて入り口を封鎖するくらいしかありません。もちろんそんなことは仕事なので不可能です。
日々、迫りくるクレームの嵐は私の心を的確にえぐっていきました。ここか、ここがええのんか?ってな具合ではなく、何というかちょっとずつ土に埋められて身動きが取れなくなっていく感じでした。
心が病みそうな日々の中で、私は自分の言われた罵詈雑言をエクセルにまとめ始めました。まあ部署異動の申請を出す時の面談の資料として作り始めたわけですが。
ただひたすら言われた暴言をエクセルに書き込む日々が続いていたわけですが、次第にその作業が面白くなってきました。慣れたということももちろんあるでしょう。しかし何というかある種のコレクションが集まるような心境になっていったのです。クレームの電話を受けても、うわぁ、ダブりばっかかよ、とか、レアものきたー!!とか思うようになったんですね。別の意味で病気かもしれません。
仲間内でクレームビンゴと言うゲームを始めたのもその頃です。クレームとして言われそうな単語を9つ選び、実際に言われたら穴をあけ、ビンゴになったら上司からチ○ルチョコきなこ味がもらえるというもので、今にして思えばなんでそんなことを考えついたのかわかりませんが電話に出るのを競うくらい楽しんでいました。すみません、改めて文章に書いてみるとやはり病気かもしれません。
蛇足が過ぎました。そろそろ本題に入りましょう。
来てしまった悪質な感想はどうしようもありません。削除は出来ますが、それを見た段階で悪くなった気分は元に戻りません。
相手の気持ちを考える?そんなのは意味がありません。あなたの想定を超えた理由でクレームをつけてくる人などそこら中にいます。相手はあなたの親友でもなんでもありません。あなたのことを思って書いた感想なのかどうかすら判断できません。
小説について勉強しなおして見返してやる?いいですね。前向きです。しかしいくら勉強したところでこの手のクレームはなくなりません。どんな作者でもクレームをつける人はいるということはこのサイトの累計上位の作品の感想欄を見れば明らかです。
ではどうすればいいのか?
それは、諦めることです。
うわっ、なんか石が飛んできそうな気がします。そんなこと最初からわかっているんだよという怒りを感じます。その猛りはご自分の作品へと向けていただけると豆腐メンタルの私としては幸いです(ドヤァ)
ああ、やめてください。すが立った豆腐のように穴が開いてしまいます!味が、味がしみ込んでしまいます。アァー!!
と、まあそんな小芝居はどうでも良いのですが、この諦めるというのは簡単そうでなかなか難しいと私は考えています。
より高みを目指したい、良い小説を書きたいということはより多くの人の目に触れるということなのですからとんでもクレームが来るのは当たり前なのです。そんなクレームがつけられないほど素晴らしい作品を書いて見せる?ぜひ読んでみたいです。頑張ってください。でも誰かしらクレームはつくと思いますよ。
だって作品など読まずに書かれるクレームだってあるでしょうから。
だから……諦めましょう。
どれだけ頑張ってもクレームをつけてくる人はいる。心の片隅にその言葉を置いておくだけでも少しは心が和らぐはずです。
むしろそんなクレームよりも感想は書いてくれないけれど確かに読んでくれている人のために続きを書きませんか?
そんな感想に翼をもがれる前に逃げてしまいませんか?
別に小説だけが、悪い感想だけがすべてではありません。ちょっと別の趣味に浮気して、気分転換したら書く気になるかもしれません。
あっ、自転車とかおすすめですよ。風になれます。ちなみに私はスポーツ自転車の普及を目指しています。
露骨な勧誘も終わったところで本題に戻ります。
とんでもないクレームに対する対応にこれといったものはありません。私のように罵詈雑言自体を楽しむようにする人もいるでしょうし、ひたすら無視するという人もいるでしょう。スポーツで発散するもよし、やけ食いするなんて言うのも良いかもしれません。
こればっかりはその人次第ですから自分でその方法を見つけるしかないのですよね。
考えてみたら何もアドバイスしてないような気がしてきました。まぁ、タイトルはお願いですから問題はないですよね。明確な解決方法を期待してくださった方は申し訳ありません。
結局クレーム担当として勤務してわかったのは、とんでもないクレームには理由を求めてはいけない。私にわかったのはその程度です。でもそれがわかったからこそ病気にもならず何とか異動まで勤め上げることが出来たと思っています。
では最後にお願いです。
どんでもないクレームを書かれ、書くのをやめようかと思っているあなた。もうちょっと頑張ってみませんか?ゆっくりで良いから少しずつ書いてみませんか?
あなたが書いた小説によって読む人の感情を揺さぶれたら、誰かの人生が変わったらうれしいとは思いませんか?
あなたの小説にはそんな力が眠っているかもしれません。
もしあなたがこのエッセイを見てもう少し頑張ってみようかなと思っていただけたなら幸いです。いつか有名になって、私に「あの作家は俺が育てた(ドヤァ)」と言わせてください。
それではいつかあなたの書いた小説に出会えることを願っています。
(補足)
指摘とクレームを同一視してはいけませんよね。指摘してくださる方は私たちのためを思ってしてくださっているのですから、神様のように敬っていただければと思います。
ちなみに私は少し前までホブゴブリンをボブゴブリンと思っていました。指摘していただき本当に助かりました。ありがとうございます。
でもボブゴブリンって強そうですよね。たぶん筋肉ムキムキで色黒で、「ヘイ、ボーイ!」とか言うんですよきっと。スキルは通信販売の実演でしょうね。そんなゴブリンが出てくる小説はどこかにないでしょうか?あったら面白いかもしれません。
感想欄に乱舞する罵詈雑言の嵐。やっぱこんな話書かなければ良かった。そもそも私には上から目線で人にものを教えるなんて無理だったんだ。そんな後悔が作者を襲い、そしてついに禁断の選択をする。
次回:感想欄、閉鎖
お楽しみに。
あくまで予告です。実際の内容とは異なる場合があります。