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一話
だだっ広い世界があった
そこには球体があり球体の上には二つの限りなく球体に近いものがあった
一つは翼のある球体キューバ
一つは尾のある球体ヌルバ
二つの限りなく球体に近いものは互いを愛し愛されて幸せな時間を過ごしていた
この世界はなんの変化もなく進化もなく退化もなく
ただ三つの球体があるだけの世界
素晴らしい世界だ
キューバもヌルバも足元の球体さえもそう思っていたかもしれない
しかし新たなものが生まれるのはいつも突然で誰にも止められないもの
幸せな世界を跡形もなく壊すそれはある日突然生まれた
誰かが言った誰もが言ったその言葉を
・・・・・・退屈だ
全ての始まりでもあり終わりでもあるその言葉を