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第四話 情報収集とスキル


 まずは情報収集からだ。

 彼を知り己を知れば百戦殆うからずと、昔の偉い人も言っていた。

 という訳で、インプとしての己の能力をきちんと把握しておく。


 ステータスを順に見ていこう。

 Lv1なのは転生直後だから当然として、肉体能力が軒並み低い。

 ヒュマノス(人間種)成人男性の平均値が10だから、少々すばしこい子供くらいの強さか。


 いちおう、尻尾という人間にはない部分もあるが……

 意識して尻尾に力を込めても、矢印型の先っぽがほんの少し持ち上がる程度しか動かない。

 これではとても普段の活動や戦闘には活かせそうにない。


 インプの尻尾は鞭のように細長いので、自在に動かせたなら使い所は多そうなんだが。

 ちなみに以前戦ったデーモン級の個体は、普通に尻尾を攻撃に使っていた。

 そのうち俺も使えるようになるのだろうか。


 一方、肉体能力に較べて精神・魔力値は高い。

 さすが悪魔種。

 しかし現状、魔法系スキルが皆無なので宝の持ち腐れである。

 とはいえ、精神はスキル性能・習得速度などにも影響するし、魔力は魔法防御力に直結する。

 全くの無駄、という事ではない。

 というか、これだけ高ければ下級魔法の一つや二つ、すぐ覚えられそうだな。

 後で試してみよう。


 次にカルマ値。

 転生前はこの項目自体が存在していなかったため、未知数。

 後で知った事だが、これは悪魔種の種族スキル【悪魔の目】によって出現したものだった。


 さらに次、ランク。

 ランクとはその種族の能力、価値、脅威度を総合した指標である。

 インプは☆が2個、つまりランク2だ。

 能力や価値はさておき、脅威度的には動物の(・・・)狼と同程度といったところか。

 参考までに言うと、この世界の(・・・・・)人間ことヒュマノスはランク3。意外と低い。


 最後にスキル関連。

 固有・派生・種族スキルの一部は転生前から所有していたものだ。

 このへんは【夢幻転生】の引き継き対象だったのだろう。

 俗な言い方をすれば転生特典か。

 とはいえ全てを継承した訳ではない。転生前に較べ、固有・派生スキルの幾つかは失われた。

 特に、俺が勇者たる所以であった固有スキル【勇者の品格】が失くなったのは痛い。

 なおこれは【夢幻転生】の仕様ゆえではなく、悪魔に魂を半分食われたせいだと推測している。


 とりあえず復習も兼ねて、既存スキルから見ていこう。


======================================

【聖闘気】固有/アクティブスキル

説明:正しき心と天賦の才を持つ者が極稀に発現させるスキル。

・魔力を聖属性闘気(※)に変換し、肉体に聖属性を付与する

・カルマ値がマイナスの場合、使用時に反動ダメージが発生する

・聖属性耐性向上(中)

※聖属性の特性として、被物理ダメージ半減・物理攻撃力向上


【成長限界突破】固有/パッシブスキル

説明:定められた魂の殻を破り、進化革新する強い意志を持つ者だけが得る事のできるスキル。

飽くなき成長を続けた者は、いつか神の階にも届くだろう。

・成長限界レベル向上


【聖気治癒】派生/アクティブスキル

説明:固有スキル【聖闘気】より派生したスキル。

・聖属性の闘気で肉体を癒すことができる

・カルマ値がマイナスの場合、使用時に反動ダメージが発生する


【成長操作】派生/アクティブスキル

説明:固有スキル【成長限界突破】より派生したスキル。

世界の法則を乱すスキルであるため、使用には注意が必要。

・Lvアップ時の能力成長率を変更可能

・各能力成長率の合計数値を超える変更はできない

・各能力成長率は最低1%以上に設定しなければならない

・スキル使用時にカルマ値が減少


【状態確認】種族/アクティブスキル

説明:高度な知能をもつ種族のみが扱えるスキル。

・己の状態を文章・数値化して確認できる

・他者には使用不可


【事象の声】種族/パッシブスキル

説明:高度な知能と文明をもつ種族のみが扱えるスキル。

・特定の事象が発生した場合に知らせてくれる

・特定の情報を求めた際に解説してくれる

======================================


 既知のスキルは以上か。

 耐性スキルは内容が名称そのままだから確認は不要だな。


 次は初見のスキルを確認してみよう。


======================================

【悪魔の目】種族/アクティブスキル

説明:悪魔種が例外なく備えている神秘の目。

悪魔の視線は対象の善悪を見抜き、魂の価値を把握するだろう。

暗視能力も備えている。

・対象のステータス情報を閲覧できる。

・非生命体には使用不可(不死種には使用可能)

・対象の魔力値が己より高い場合はレジストされる


【魔翼飛行(遅)】種族/アクティブスキル

説明:翼から魔力を放出し、飛行を可能とするスキル。飛行速度は遅め。

スキル使用の際、常時MPを消費する。


【全力ひっかき:Lv1】攻撃/アクティブスキル

説明:渾身の力で腕を振るい、爪によるひっかき攻撃を行うスキル。威力は高いが、外した場合の隙も大きい。


【金切り声:Lv1】特殊/アクティブスキル

説明:魔力を込めた金切り声をあげて、耳にした者に状態異常と敵意を与えるスキル。

・状態異常付与(混乱)

・状態異常付与(感覚鈍化)

・敵意増加・集中(中)

======================================


 こんなところか。

 あとは総評というか、スキルの戦力評価をしておこう。


 俺というかインプは、能力的に見て魔法特化型だ。

 なのに攻撃スキルは近接物理の【全力ひっかき:Lv1】しかない。

 敵が格下ならそれでも何とかなるだろうが、同格以上が相手だと厳しい。


 やはり早めに攻撃魔法スキルを習得すべきだ。

 最初に覚えるとしたら、【悪魔の品格:憤怒】の恩恵が受けられる火属性魔法がいいだろう。


 他には、【聖闘気】で攻撃力を底上げする方法もあるが……

 そちらでMPを使うより、素直に攻撃魔法を使った方が危険も少なく、効率的だと思われる。

 どうしても近接戦闘が避けられない場合にだけ使う事にしよう。


 他には、攻撃スキルではないが、【金切り声:Lv1】はかなり便利そうだ。

 遠隔からリスクなしで効果を及ぼせそうだし、戦闘ではどんどん使っていこう。

 ただ、敵意(ヘイト)集中効果だけは、状況次第で仇となる。そこは気をつけよう。


 攻撃スキルが貧弱な一方、防御系スキルはまだ恵まれている。

 スキルLvは低いが、火聖魔と複数の属性耐性があるし。

 何より、回復スキルの【聖気治癒】があるのが最高に心強い。

 MP消費効率は若干悪いが、これ一つあれば他の回復魔法がほぼいらなくなる。

 まぁ状態異常までは治せないから、そちらは手当てが必要だが。


 ……あ、まてよ?

 闘気とはいえ、聖属性を悪魔が浴びて大丈夫なのか……?

 これも後で要検証だな。


 最後、戦闘スキル以外について。

 【状態確認】【事象の声】【悪魔の目】と、情報取得系スキルが充実している。

 特に【悪魔の目】の存在が大きい。

 効果がスキル説明通りなら、他者に使用できる【状態確認】だ。

 これを使えば敵の強さや弱点なんかが把握しやすくなる。

 素晴らしい。

 初めて悪魔種に転生して良かったと思えた。

 このスキルを活かす為にも、魔力を重点的に伸ばすべきだな。


 幸い、そのための手段はある。

 派生スキル【成長操作】がそれだ……って、アレ?

 今気付いたが、説明文言に一文が追加されている。


 〝スキル使用時にカルマ値が減少〟。


 転生前はこんな文言はなかった。

 そもそも《カルマ値》という概念自体を知らなかったからな……。

 そのへんに理由がありそうだ。

 まあ考えてみれば、かなり反則的なスキルなのだからデメリットがあって当然か。


 ちなみに転生前は、【勇者の品格】による補正のおかげで万能型の高成長率だった。

 そのため、成長率確認目的で一度しか使わなかったが……

 ペナルティ要素があったのなら、結果的には使わず正解だったな。


 【聖闘気】の件もあるし、できればカルマ減少は避けたい所だ。

 しかし今は使えるモノは何でも使わないと生き残れない。

 ここはリスクを飲み込んでも使うべき……だな。


 ……よし。【成長操作】発動!


《派生スキル【成長操作】が使用されました。カルマ値が2減少しました。能力成長率の再設定を行ってください》


======================================

■-《悪魔種・インプ》☆☆

筋力:x4% +3%

耐久:x4%

敏捷:x5%

精神:x6%

魔力:x6% +1%

======================================


 お、ペナルティのカルマ減少、たったの2で済んだか。

 良かった良かった。


 それはさておき。

 さすがランク2のインプだけあって、成長率が低い。

 補正込合計で29%か。

 転生前は49%あったんだけどな。


 なお筋力と魔力値の後についてるプラス数値は【悪魔の品格:憤怒】による補正だ。


 個々の成長率を見ると、4%とか5%で低く思えるかもしれない。

 だがこれ、元値が高まるほどに上昇数値が恐ろしい事になってゆくのだ。

 もっとも、元値に成長率をただ乗算するような単純な計算ではない。

 詳細は俺も知らないが、Lvと種族ランクも大きく関わっているらしい。


 ともあれ、問題は成長率をどう変更するかだ。

 成長面の合理性を考えると、まずは二極か三極分配にして特化させるべきか。


 最優先すべき能力は魔力だよな。

 次点は魔法技量に影響する精神……と、言いたい所だが。

 他に較べて数値が高いし、当面は低め設定で構わないだろう。

 それより生存力を高める方向で考えた方がいいな。

 となると、耐久か敏捷。

 飛行スキルがある事を加味すると、敏捷が良さそうだ。

 敵の攻撃なんて、当たらなければどうという事もないしな。


 ……よし、決めた。

 これでいこう。


======================================

■-《悪魔種・インプ》☆☆

筋力:x 1% +3%

耐久:x 1%

敏捷:x10%

精神:x 1%

魔力:x12% +1%

======================================


 設定終わり、と。


《能力成長率の再設定を完了しました》


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