空の彼方へ
この空の彼方へ、私は今でも空が大好きです。笑った顔、起こった顔、泣いた顔、照れた顔いろんな表情を私は、知ってるよ!あのとき思ったこの思い。届け、空の彼方へ。そして未来の私に。
高校2年生の、今日春の訪れ知らす風、いつの日にかと待ち遠しい。私は、今日のこの今の時間を大切に生きている。あの頃の、私達は、傷つけ会うことしかできなかった。これからは、絶対に、あなたのことほっといたりしないから。そばにいてね。
一年前
私は、佐藤愛美。今日は、入学式。空に響くおはようの声。私は、そよ風を聞いていた。その時っ…。ドーンと、誰かがぶつかってくる。
「ごめん。前見てなくって…。」
男子だった。同じ中学校じゃないのかな?
「あれ?佐藤?俺だよ。同じ中学の河野優。覚えてる?」
え?河野?あっ、思い出した。
「うん、あのとき転校していった人だよね?」
そうだった。中3になる前、三学期に私の喧嘩友達だった河野は九州に転校していった。友達からは、私を好きだったって聞いた。だけど、急にそんなこと言われても、本当に嫌ってたから、信じられなかった。
「あのときは、ごめんなさい。河野が、私のこと好きだって聞いてから、信じられなくって。あんな、ひどいこと言ってごめん。」
私は、どうしていいかわからないから、謝った。ひたすら。
「いや、俺も意地悪言って泣かしてごめん。ほんとは、優しくしたかったんだ。これからは、優しくするよ。だから、よろしくな。」
よかった。これからは仲良くできるよね?
「うん、じゃ教室いこっか?優。」
「おう。愛美、同じ教室だよな。よかった。」
こうして、私達は、佐藤から愛美に、河野から優に呼び方が変わったんだ。これが、高校になってから変わったこと。優は、あれからいつも優しくしてくれる。私も、自分から話せるようになった。これが、一学期のこと。
次第に、お互いに好きになってしまい、夏休みから付き合うことになった。夏休みは、一緒に海いったり、勉強したり…。手を繋ぐようになって、キスしたり、そういう、関係になって、私は、嬉しかった。そして?
「え?に…妊娠?」
河野が大声で叫ぶから、びっくりしちゃったよ。ホントに…。
「うん、産んでも…いいかな?」
「あたりめーだよ。」
それから、3ヶ月もう12月だ。赤ちゃんは、すくすく育ちもう6カ月、優ったらまだ女の子か男の子かわかんないのに、服まで用意しちゃって。今日は、クリスマス。二人、いや三人でクリスマスパーティー。
「付き合ってもう5カ月か…。もうすぐだな。赤ちゃんに会えるの。」
「うん、名前なにがいい?」
「男の子だったら秀だなぁ。女の子だったら愛。どうかな?」
「いい名前だね。いつまでも、一緒にいたい。優と一緒に。」
これからも、一緒にいたい。その願いは、叶うのかな?そう思っていたとき…。ガタンと優が倒れた。
「優?…ねえ、優ったら、どうしちゃったの。」
私は、何があったのか分からず、とりあえず救急
車を呼んで、病院に向かった。優…死んじゃうの?
嫌だよ、そんなの。
「河野さん、旦那さんはガンになっています。今まで倒れたことはありますか?」
私にはなんのことか分からず、首をふった。だって今日が初めて。でも、私には言えなかったのかな?わかんないや。優…何で相談してくれなかったの?私は、相談してほしかった。辛いことは、二人で訳会いたかったよ。
がらがら、私は、優の部屋をあける。
「ねえ、優。何で相談してくれなかったの?私は、相談してほしかった。辛くても、相談してほしかったよ。夫婦なんだから、何でも言ってよ。私優のこと応援するから、優は気にせず、手術してきて?私、子供と一緒に待ってるから。」
「愛美、ありがと。俺ずっと、愛美のこと誤解してた。話したらどうせ泣かれるだろうと思ってた。だから言えなかった。やっぱり、俺手術してくる。」
私は、優を抱き締める。好きだよ。優。
一年後
優は、ガンは完治して今をちゃんと生きています。皆さん、これからも、仲良く生きています。空の彼方へこの気持ちを…。