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メッセンジャーボーイ
その人物は、高屋にそっくりだった。
「高屋って双子だっけ」
僕は高屋に聞いたけど、首を左右に振るばかりだ。
「君は誰だい」
僕はその人物に聞いた。
「まあ、メッセンジャーボーイだと思ってくれ。君たちをここに閉じ込めた人からのメッセージを届けに来ただけさ」
それを聞いて、僕は彼のそばに近寄るが、彼がよく分からない力を働かせているようで5mより近くには行くことができなかった。
「それで、メッセンジャーボーイくんは、何をしにここに来たのかな」
「メッセでいいさ。君たちが、ここから出るための条件を、伝えに来たのさ」
それは、やっと見えた光だった。