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出会い
「どうするの?」
心配そうに矢鱈が聞いてくる。
「職員室には、ほかに何もなさそうだから、別のところ行ってみるか」
僕が3人に聞いた。
みんな、うなづいてくれた。
慎重に廊下に出て、あたりを見回す。
電気が通っているのか、廊下は明るかった。
「誰もいないな」
左右と、念のために上下方向も見える範囲で全てを確認する。
「さっきのパソコン、どういうことなんだろう…」
僕の後ろで、誰かがつぶやくのが聞こえた。
「そりゃ、自分自身とバトるってのが必要だってことだよ」
靴箱から、しっかりとした声が聞こえる。
「誰だ!」
「俺だよ」
姿がやっと見えた時には、僕ら全員は職員室から出ていた。
だから、すぐに誰かが分かった。
モノクロのように見えるが、間違いなかった。