2.「闇を光で」イスフィール大作戦!!Ⅱ
楽園の薔薇
2.「闇を光で」イスフィール大作戦!!
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「薔薇として、解決してもらいたいことがあるんだ。」
今までとはうってかわって、真剣なセイレーン。
イスフィールが不思議そうに首を傾げた。
「闇の人物か?」
レイアースも、緑色の瞳が驚きで薄くなる。
「そこはまだ。でも、暗殺されたのは確かだと。」
「暗殺!?」
イスフィールの反応が少し変わった。
「おっと、ついうっかり。」
「ふざけるなっ!…で、どこの奴だ?」
「街の方にあるラクリーン家。そこの当主とスズミって人。」
セイレーンは淡々と説明する。
「そうか…。あそこは気性が荒い家だからな…。ケンカとか、そーいうので殺害ってのもありうる。。」
レイアースも1人で考えている。
しかし、イスフィールの頭の中は真っ白だ。
(殺害って…。大変じゃない!)
「というわけで、イスフィール。詳しいことを調べてから向かう。その間待機していろ。」
レイアースはそれだけ言うと、セイレーンとともにどこかへ行ってしまった。
「え…、ちょっと私は~?」
イスフィールの声は、レイアースが閉じた扉に跳ね返り、部屋に響いた。
(あいつのことだから…。たぶん何かするだろうな。)
長い廊下を走りつつ、レイアースは苦笑した。