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週末の朝
こんな生活が続いて、2週間が過ぎた
今日は12月の第4土曜日。つまり休日だ
この日も彼は「急な仕事が入ったから・・・」と言い、早朝から家を出た
私は「いってらっしゃい」と彼を見送った
「『急な仕事』がここまで続いたら働き過ぎよ」
と、彼がドアを閉める直前、そう言ってやった
彼にその言葉が届いたかどうかはわからないが、あの人はとても悲しい顔をしていた
まるで、私になにか隠し事があるかのように・・・・・
(何言ってるんだろ、私・・・あの人は仕事で忙しいというのに)
ふと、私は居間に飾ってある写真立てを見た
いつかのデートで撮った、あの人とのツーショット
「私『達』って今、幸せなのかな・・・?」
私は、写真に写っている満面の笑みを浮かべた女にそう言った
彼女は何も言わずに、ただその輝かしい笑顔を保ち続けていた。