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第68話 神託の降る朝──“帰還”を告げる声と、決意の誓い


◆序章:静寂の夜明け


王都ルヴィエール、中央聖堂。


朝陽が差し込むそのとき、

祭壇の奥に封印されていた“神鏡”が音を立てて割れた。


カラン……カラン……


欠片が床に転がり、

そこから“声”が響く。


『澪よ。セラフィナよ。終焉の兆しが近い。

やがてこの世界と、汝らの契約は“離別”を迎える』


 


その言葉は、王国全体に伝播する“神託”として広がった。



◆第一章:宣言された“離別”


王国議会が緊急召集される。


ルヴィエール王・アルトと側近たちが顔を揃え、

澪とセラフィナも正装で出席していた。


 


「“離別の神託”とは、すなわち――」

ダリウス=ヴァン=ユグド(記録庫代表)が続ける。


「契約者が異世界より召喚された際、

“最終使命”を終えたとき、その魂は元の世界に還る。

……その時期が、近づいている、ということだ」


 


王国全体が、ざわめきに包まれた。


 



◆第二章:それでも“選ぶ”者


その夜。澪は、王都城下の小道にいた。


セラフィナと並んで、街の明かりを見下ろす。


「……あと、どれくらいここにいられるのかな」


「怖い?」


「ううん。でも、ちょっと寂しい。

この世界に来て、出会って、愛して、たくさん“今”を生きてきたから」


 


セラフィナは静かに答える。


「でも、あんたの記憶も存在も、誰かの中に残るわ。

それは消えない。……私も、そのひとり」


 


澪は笑って、そっと手を重ねた。


「ありがとう。私、ちゃんと最後まで“この物語”に向き合うよ」


 



◆終章:神々の影、世界の裂け目


その翌日。

王都西部の空に、巨大な光輪が出現した。


それは“列国連盟”の意志でも、王国のものでもない。

純粋な“神界の干渉”――


『汝、契約を果たしたる者。

終焉の扉、開かれん。

ただし、最後の試練を越えし時に限る』


 


王都防衛軍は警戒態勢に入り、

澪とセラフィナは剣と杖を再び手に取る。


 


「――ラストステージってわけね。やってやろうじゃない」


「うん。だって、終わりじゃない。

これは、私たちの“帰る場所を守る”戦いだから」


 


世界に響く、“帰還の時”の予兆。


澪の物語は、残りわずか数日で幕を下ろす。


 



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