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第66話 双花、並び立つとき──列国連盟、影より顕現す



◆序章:始動する“共闘”


王都・ルヴィエール。

東塔最上階、かつて“始まりの花嫁”として澪が暮らした場所に、

ふたりの少女が並び立っていた。


澪とセラフィナ。

かつては「選ばれた者」と「選ばれなかった者」――

だが今は、王国直属の《双花守護官》として任命された。


 


「本当に……これでよかったの?」


セラフィナはまだ、迷いを隠しきれない声で問いかける。


「うん。だって、あなたとだったら、もう“独りじゃない”って思えるから」


澪は迷いなく答えた。


 


王国はふたりの“契約”を正式に受理し、

新設された《記録局守護室》直属の特務官として活動を始めた彼女たち。


そして最初の任務は、

――“列国連盟”の暗躍を追うこと。


 



◆第一章:集いし“十大の影”


その頃。王都から遠く離れた霧深き古代城、エルメル=ヴェイル。


その地下礼拝堂にて、

《列国連盟》の最高評議が始まっていた。


集ったのは、10人の影。

それぞれ異なる大陸・宗教・軍事・魔術・政治の頂点に君臨する、

この世界の“深層”を支配する者たち――


 



▨ 列国連盟 十大代表者(十柱の影)

1.ゼーヴァ=ルクレイン

 第一座「虚無の祭司」

 全評議の主宰。元・神代の神官長。

 「澪の再来こそ、神々の理を揺るがす禁忌」と断じる。

2.アルド=シュヴァイン

 第二座「軍略の黒狼」

 東連邦の英雄。今は傭兵王と恐れられる男。

 「再召喚は戦の火種となる」と語る。

3.ミレーヌ=カルセド

 第三座「紅き預言者」

 火神教の巫女。千年を生きる女預言者。

 「澪は“神を裏切った女”であり、異端」と断ずる。

4.ダリオス=ヴァン=ユグド

 第四座「賢蛇の書記官」

 世界記録庫の主宰。万象記録と契約文書の管理人。

 「澪が記録を破壊し始めた」と懸念を示す。

5.カサンドラ=ネフィリア

 第五座「夢魔の調停者」

 魔族血統の女帝。かつてグラディウスと同盟。

 「“彼の再臨”もまた近い」と不敵に微笑む。

6.イシュマエル=ラグナス

 第六座「黙示の執行者」

 旧神殿の粛清者。今は列国連盟の暗殺部統括。

 「澪の首を取るなら、俺が動く」と名乗り出る。

7.ローザ=アントレア

 第七座「不死の庭師」

 死者蘇生術を研究し続ける禁術者。

 「澪の身体が欲しい」とつぶやく狂気の女。

8.タグナル=ザ・トーン

 第八座「音律の支配者」

 魔導音波術の創始者。洗脳・操作の専門家。

 「澪を操る可能性は……面白い」と冷笑する。

9.ベル=ディアブリカ

 第九座「契約の魔弁者」

 契約魔術の権化。“言葉”で万象を支配する魔導士。

 「澪の契約文を解読中」と発言。

10.ノワール=エデン

 第十座「黒の始祖」

 謎の存在。“黒の召喚陣”の創造者にして、

 この世界における“影の根源”。


「時は来た。“澪”と“セラフィナ”――双花の契約を、崩す時だ」


 


その声に、闇の深淵が静かに揺れた。



◆第二章:二つの道、共に進む者


一方、王都では。


澪とセラフィナが王城執務室の地図を前に、

複数の“黒の召喚陣”活性の報告を確認していた。


 


「この波形、完全に人工的ね」

セラフィナが眉をひそめる。


「連盟が動いた……これがその証拠だよ」


澪は手を重ね、ふたりの契約紋を輝かせる。


「セラフィナ。これから、あなたと一緒に――世界を守りたい」


 


「……勝手な女」


でも、その声に笑みがこぼれていた。


「いいわ。じゃあ、どこまでも付き合ってあげる」


 



◆終章:影の宣戦布告


その夜、王都上空に

巨大な“黒の召喚陣”が浮かび上がった。


そして、響く声。


『双花の契約者よ。

我ら《列国連盟》は、ここに宣言する。

この世界は、お前たちのものではない。

理を正し、秩序を還す。我らこそが“神に代わる意志”なり』


 


その光に、王都の空が裂かれた。


澪とセラフィナが見上げた先に、次なる戦いの火蓋が切って落とされる。


 



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