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第42話  ──廃棄された楽園──“神殺しの民”の遺跡



 アリアたちは第二の扉を越え、“灰のような風”が吹きつける廃墟へと辿り着いた。

 そこは、かつて神と人が共存していたという“理想の地”――


 ……の、亡骸だった。


 


 「ここは……“神と争った人間たち”が住んでいた場所……?」


 フィリアの声は、震えていた。


 アリアは地面に膝をつき、砕けた石碑の破片を拾い上げる。

 そこには、かすかに刻まれていた。


 > “我らは拒む。神にすがる生を。

 > 我らは祈らぬ。加護なき世界で、人の力を信じる”


 


 ◇ ◇ ◇


 


 遺跡を進むと、地下へ続く階段が現れる。

 その先に広がっていたのは、“神殺しの民”と呼ばれた一族の記録空間だった。


 光の球体が浮かび、かつての暮らしや戦いの記憶を映し出す。


 


 ◆【記録映像】


 ・人々が加護を拒絶し、“技術”と“連帯”だけで戦っていた

 ・加護を持つ王国軍との大戦争

 ・神々の直接介入によって、一夜にして“消し飛ばされた街”

 ・しかし――最後の一人はこう叫んでいた


 > 「神よ……! 我らが消えようと、この意志は残る……!」


 


 リアムは拳を握った。


 「この人たちは……敗れたけど、負けたんじゃない。

 神に抗うってことが、どれだけ重かったか……!」


 


 ◇ ◇ ◇


 


 そして、記録の最奥。


 そこには一枚の封印札が貼られていた石棺があり、アリアがそっと触れた瞬間――

 内部から、“人の形をした光”が立ち上がる。


 


 > 『……ようやく来たか。

 > お前たちは、“加護なき未来”を選ぶ者か?』


 


 それは、神殺しの民の最後の王、そして“忘れられた神の代行者”でもあった存在。


 「はい。私たちは、誰かの力に縋るのではなく、

 自分たちの手で――この世界を選びなおしたい」


 


 その言葉に応えるように、光は一枚の“鍵”を渡す。


 > 『ならば、“神の居場所”を示そう。

 > そこにあるのは、滅びか再生か……それすらお前たち次第だ』


 


 それは、「神が最後に退いた場所」への鍵だった。


 


──次回、

**第43話「封神域ファル=ナヴァ──最初の神と最後の選択」**へ続きます。



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