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第39.5話  ──戦火の夜明け、祝いの灯火──“生きて還った”者たちへ 



 王都ルヴィエールの空に、星がまたたいていた。

 加護なき戦場を越え、光は再び戻ってきた。

 これは“祝福の灯”――命を繋いだ者たちへの、ささやかな贈り物。


 


 ◇ ◇ ◇


 


 城の中庭には祝宴の灯火が焚かれ、温かな食事と音楽が人々を包んでいた。

 甲冑のまま座り込み、誰ともなく肩を組んで笑い合う兵士たち。


 その中央――王都の“十人の仲間たち”が揃っていた。


 


 ◆【王都の十人の仲間たち】

 ・カイル・アストレア(魔導戦術士/沈着な戦術家)

 ・ユーフェミア・レイン(情報士官/毒舌癒し系)

 ・レオン・ガルディア(前衛戦士/熱血兄貴肌)

 ・エレナ・ヴィス(狙撃魔導士/王国筆頭弓術官)

 ・ノア・ヴァンロート(結界術士/口下手で心優しい)

 ・リリィ・ミルファ(回復術士/明るいお姉さん)

 ・アッシュ・セラン(斥候戦士/常に冷静な影の盾)

 ・マルク・イシュタル(重装槍兵/愛妻家の若き父)

 ・テレーゼ・エンヴィル(魔導書記官/研究肌の天才)

 ・ハルド・ベイラン(砲術士/笑い上戸の陽気な爆破魔)


 


 「……生きて、戻ってこられたな」


 レオンがグラスを掲げると、他の仲間も次々と声を重ねる。


 「おかえりなさい、レオン兄」

 「無事でよかった、本当に……!」


 それは――家族たちの声だった。


 


 ◇ ◇ ◇


 


 ◆【仲間たちと家族の会話シーン】


 ・マルクの娘(6歳)が膝の上で寝ており、妻が微笑んで寄り添う。

 「パパ、かっこよかったって兵士さんが言ってたよ」

 「……次は、戦わなくて済むように守るさ」


 ・ユーフェミアの妹(12歳)が彼女の腰に抱きつく。

 「姉さん、もう危ないとこ行っちゃだめだからね!」

 「いや、それは無理かな。だってほら、情報屋は戦場の花だから」


 ・エレナは老いた母の手を取って、涙を見せる。

 「弓を持つ手が震えるなんて、何年ぶりかしら」

 「お前は昔から泣き虫だったよ、エレナ」


 


 ◇ ◇ ◇


 


 一段落した頃――

 祝宴の会場に、ひときわ静かな気配を纏ったふたりの姿が現れた。


 澪とグラディウス。


 澪はアリアと目を合わせ、そっと微笑んだ。


 「あなた、よくがんばったわね」


 「お母さん……」


 アリアは一瞬、少女のような表情になって澪に抱きついた。


 


 「私、母になっても、まだ誰かに甘えたくなるのね……」


 「いいのよ。私だって、あなたの手を離せたのは最近なんだから」


 


 グラディウスはユリウスと視線を交わし、小さく頷く。


 「よく守ったな。……家族も、国も」


 「はい。ですが、まだ“この先”があります。

 アリアたちが継いでくれたように、今度は……私が、背中を見せる番です」


 


 ◇ ◇ ◇


 


 その夜、フィリアとリアムも祝宴に抱かれていた。


 「ねえ、パパ。今日って……“しあわせ”の日?」


 「そうだな。……家族が揃って、笑って、ご飯を食べられる日。

 それを“幸せ”って呼ぶんだ」


 アリアが微笑み、ふたりを抱き寄せた。


 「そして、もう一つ。

 “誰も死ななかった夜”を迎えられた日。……それも、奇跡なのよ」


 


 そして、夜空に花が咲いた。


 王都の空に上がる無数の小さな魔導花火。

 それは、加護に頼らない、“人が灯した光”。


 


「……この夜を忘れない。

私たちが、生きて抱き合った、奇跡の夜を」


 


──物語はやがて、聖域と“世界の原罪”へと向かっていく。



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