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天下五剣

(さて、と……槍でいいかな?)


 俺は床几から立ち上がりながら、思い悩んでいた武器のセレクトを決めた。


 ここまでのワルキューレ達の戦いを見ている限りでは、少しだけだが自分が知っている示現流や居合などをの剣術を使うと、北条側の武人には威力があり過ぎという結論に達したので、得物は槍にする事にした。


「……」

「ーっ!」


 試合後の礼をして戻ってきたブリュンヒルドの肩を軽くポンと叩くと、声にならない叫びを聞いたような錯覚を受けた。


「……」


(し、視線が痛いな……)


 床几に腰を下ろしたブリュンヒルドからの熱い視線が背中に突き刺さるのを感じながら、俺はロスヴァイセから槍を受け取って前に進み出た。


「源は副将もか……」


 勝ち抜きで戦えるという有利な状況を捨てている源側の代表者の使い方に、家宗様が呆れ返っている。


「……」


 三連敗という結果に掛ける言葉が見つからないのか、北条の大将は何も言わずに副将の武人を送り出した。


「それでは……始めっ!」

「やぁっ!」

「……」


(オーソドックスなタイプか……)


 木刀を正眼に構えた北条の副将を見据えながら、俺は左手は下側から支えるように、右手は石突きの付近を握るようにしながら、腰を落として槍が地面と平行になる中国武術式に構えた。


「や、やぁっ!」

「……」


 北条の副将は軽くフェイントなどを使ってくるのだが、俺が乗ってこないのを見て表情に焦りを浮かべている。


(……いつまでもお見合いしてても仕方が無いな)


「……」

「っ!?」


 俺が素早く一歩踏み込みながら、下から円を描くように槍先で木刀を巻き込むと、北条の副将はバランスを崩して構えが乱れた。


「……っ」


 左足を踏み出しながら、左手で支えた槍を捧げるように腕を前に伸ばし、同時に石突きを押し出した。


「……参った」


 転倒した北条の副将は何とか立ち上がろうとしたが、自分の鼻先に槍が突きつけられているのに気がついて、驚きに目を見開きながら負けを認めた。


(ふぅ……なんとかなったな)


 戦とは言っても、無闇に人を傷つけたりはしたくないので、北条の副将が早めに負けを認めてくれたので、槍を引きながら内心で安堵の溜め息をついた。


 俺は立ち上がった北条の副将と礼を交わして、源の陣に戻った。


「……審判役の徳川の家宗殿」

「北条の大将、何か?」


 戻ってきた自陣の副将に目もくれずに、立ち上がった大将が家宗様に呼び掛けた。


「源の同意が得られるのなら、真剣での立ち会いを申し込みたいのだが、如何かな?」

「「なっ!?」」


(……本気なのか?)


 真剣での立ち会いという事になれば負けた方が、或いは勝った方も只では済まない。


 北条の大将の言葉を受けて俺と同じ心境なのだろう、家宗様と頼永様が絶句した。


「嫌ならばそれでも構わん。しかし源は怖気づいて、真剣での立ち会いに応じなかったという事実だけは残るがな」


「「「……」」」

「……」


 変声前の声で、見た目も幼いので全くと言っていい程迫力は感じないのだが、そのふてぶてしい態度にワルキューレ達と、群衆に紛れて推移を見守っている頼華ちゃんから、静かに殺気が放たれるのを感じる。


「……」

「む?」


 無言で立ち上がった俺が、軽く手を挙げて何かを伝えようとしているのに気がついて、頼永様が小さく声を出した。


 俺は床几と陣立ての間の空間にしゃがみ込むと、地面に置いてある何かを取るふりをしながら、ドラウプニールを操作して腰に巴をセットした。


「りょ……」

「……」


 名前を呼びそうになった頼永様に小さく頷くと、俺は前に向かって歩いた。


「ほぉ。頼永殿、わざわざ犠牲者の数を増やさないでも良いのでは?」


 俺の方をチラッと見ると、口元にニヤニヤ笑いを浮かべながら、北条の大将は頼永様の様子を伺っている。


「……恐らくは、そうはならないでしょうな」

「なっ!? 俺様がこんな弱そうな奴に負けると言うのか!?」


(……自分を俺様とか言うのって、フィクションだけだと思ってたけど、本当にいるんだなぁ)


 そう自称する事で偉く見せたいのかもしれないのだが、客観的に自分が言っている内容を確認したら、俺なら死にたくなるだろう。


(さて、頼永様に怪我をさせたくないから出てきちゃったけど……どうしたもんかな?)


 目の前の北条の大将は精一杯背伸びをしているのだが、どう見ても頼華ちゃんと同じくらいの歳だし、領地の運営もあるだろうから出来れば穏便に済ませたいのだが、双方の得物が真剣となると難しい。


「あまり気は進まんが……双方、宜しいかな?」


 俺が考えている間に、気が進まないという言葉通りに表情が冴えない家宗様から、俺と北条の大将に真剣での立ち会いに問題が無いかを確認してきた。


「無論」

「……」


 ふてぶてしい態度と笑いを崩さない北条の大将の返事に続き、俺も頷いて賛意を示した。


「……こちらが勝負がついたと判断した時点で、中断をさせて頂くが、構わんな?」

「ふふふ……家宗殿はお優しいな。でもまあ、そうしなければ死者が出てしまうからやむを得んか」

「……」


 必要以上に追い打ちを掛けようとするのを止めるという家宗様の配慮なのだが、北条の大将は自分の都合のいいように解釈している。


「……それでは、始め!」


 最後まで気が進まない様子だった家宗様は、自信の気持ちに踏ん切りを付ける為か、これまで以上に気合の入った声音で試合開始の合図を出した。


「北条家頭領、時頼(ときより)、参る!」

「……」


 時頼(ときより)と名乗った北条の大将は、オーソドックスな刀よりは長い、見るからに銘物だと思われる立派な拵えの太刀を抜き放つと、剣術の基本のような中段に構え、身体全体を強力な闘気(エーテル)で覆った。


(……あ、これなら上手く行くかな?)


 構えや(エーテル)の濃密さからすると、どうやら口だけでは無さそうな時頼(ときより)の出方を見ながら、俺は勝負を穏便に済ます方法を思いついた。


「どうした、来ぬか? では……こちらから行くぞっ!」

「っ!」


 (エーテル)で身体能力を強化し、太刀にも(エーテル)を纏わせた、俺から見て左方向からの斬撃が想定以上に強力だったので、受け流す加減を間違えそうになり、少し焦って息が漏れた。


「ほう……今の斬撃を受けるか? 少しは楽しませてくれそうだな!」

「……」


 言うが早いか、今度は左右や正面からの連続の斬撃を見舞ってきたが、俺は最小限の身体と巴の動きで捌いた。


(……やる気があり過ぎるから、避けるのも楽だな)


 偶にフェイントを交えて来る時頼の斬撃は、かなりの鋭さと速さと威力なのだが、実際の攻撃の前に(エーテル)の迸りがガイドラインのように俺の目には見えている。


 俺はそのラインを目安に、フェイント以外の攻撃を避けたり受け流したりをしていれば良いだけなので、傍目よりはかなり楽に戦いを進められているのだった。


(それに、そろそろ……)


「……む?」


 一見すると俺が防戦一方であり、攻撃を続ける時頼(ときより)が有利に映るのだが、その時頼の息が上がり始め、太刀を腕で支えているのも苦しそうな様子を見て、どういう事なのかと家宗様が軽く首を捻っている。


「くっ……やぁっ!」


 数分間続けられた激しい攻勢は目も見えて勢いを失ったが、それでも時頼(ときより)は歯を食いしばって力を振り絞り、太刀を振り被って斬撃を放ってくる。


 しかし既に(エーテル)を見て先読みをする必要が無い程に、時頼(ときより)の攻撃は威力も速度も感じられず、受け流さずに半身を引いて避けた。


「うあっ!?」


 目標である俺を見失った時頼(ときより)は無様に転倒してしまったが、まだ瞳の闘志は消える事は無く、鋭く俺を睨みつけてくる。


「……」


(あー……ちょっと可哀想になってきちゃったな)


 時頼(ときより)は身体強化と太刀に纏わせる為に、常にほぼ全開状態で(エーテル)を使っていたのだが、俺は巴を通じて刃同士が触れ合う度に、その(エーテル)を吸収していたのだった。


 俺には自動防御もあるので、最低限の(エーテル)しか巴にも身体にも纏ってはおらず、攻撃を受け流す度に吸収して補給を受けているような状態なので、見るからに疲労困憊の時頼とは対照的に、心身共に全くと言っていい程、疲労を感じていないのだった。


(これ以上はいじめになっちゃいそうだし、俺の精神衛生上にも良く無さそうだから、決着をつけるかな)


 恐らくは時頼(ときより)の攻撃も次が最後だろうと思うので、俺は巴を正眼に構え直した。


「むぅ……はぁっ!」

「っ!」


 俺が構え直し、雰囲気が変わったのを察したのか、時頼(ときより)が捨て身の勢いで、これまでで最速にして最強の斬撃を放ってきた。


 キンッ!


「ひぅっ!」


 しかしその一撃は、速度と威力を追求する代わりに容易く軌道を読む事が出来たので、俺は頭を断ち割ろうとする斬撃を(エーテル)を纏わせた巴で打ち落とし、そのまま正面に延ばして切っ先を時頼(ときより)に突きつけた。


 自分の攻撃が通用せず、それどころか紙一重の位置に刀の切っ先が突きつけられているのに気がついた時頼(ときより)は、立ち上がるのも忘れて息を呑んだ。


「くぅっ!」


 時頼(ときより)はまだ負けを認めようとはせずに、忌々しそうに俺を睨みつけてくる。


(うーん。困ったなぁ……)


 負けを認めてくれなければ、まだ攻撃を続けなければならないのだが、時頼(ときより)はそうしてくれそうには無い。


 実質的な戦闘不能に持ち込むという手もあるのだが、その為には戦闘続行が出来ないくらいにダメージを与えるか、武器である太刀を使えなくする事になってしまう。


(多少の怪我は覚悟の上だろうけど……でもあんまりやりたくは無いなぁ。だからといってあの太刀は、現代で言えば国宝レベルなんじゃないのかな?)


 頼華ちゃんの薄緑の例もあるので、北条の頭領である時頼(ときより)が佩いている立派な拵えの太刀は銘物とかの類だと思うので、無闇に傷をつけたりするという行為は気が引ける。


「北条の大将よ。負けを認めぬか?」

「い、嫌だ! 北条の頭領である俺様が、こんな得体の知れない奴に負ける訳が無いんだ!」

「……」


(まあ、得体が知れないっていうのは間違い無いんだけど……それにしたって対戦相手に、この態度はどうなんだ?)


 覆面に色付きの紙で目まで隠している姿というのは、かなり怪しいと自覚しているのだが、隣接している源の代表者に対して時頼(ときより)の態度は失礼に感じるのだが、こういうのは問題にはならないのだろうかと思ってしまう。


「北条の大将。あまりにも礼を失した行為はどうかと思うぞ。それと、負けを認めぬのならば立ち上がって構えるが良い」

「くっ!」


(あ、やっぱり失礼な行為ではあったのか)


 元の世界の戦国時代でも、合戦の作法みたいな物はあったので、家宗様もその辺が気になって時頼に注意をしたのだろう。


 当の時頼(ときより)は、俺と同じ様に家宗様の方も忌々しそうに見ているのだが……。


「たぁぁーっ!」


 構えずに立っていた俺に隙があると思ったのか、時頼(ときより)は鋭い突きを放ってきた。


 しかし、もうまともな攻撃はしてこないというのは十分に予想の範囲だったので、俺は切っ先を下げて持っていた巴を時頼の太刀の下側から掬い上げながら、槍の時に使った技のように円を描いて弾き飛ばした。


「あっ!」


 俺を突くどころか、自分の手の中にあった太刀が空高く跳ね上がり、かなり離れた砂浜に切っ先を下にして刺さったのを見て、時頼(ときより)は声を上げて呆然としている。


「……」


 死者に鞭打つような行為なので、俺としてはあまりやりたくないのだが、それでも負けを認めさせる為に切っ先を喉元に突きつけた。


「ぬぅ……」

「勝負はあったな」


 こんな状態になっても、時頼(ときより)は唸りながら俺を睨みつけてくるだけなのだが、審判役の家宗様は判定を下した。


「まっ、まだっ!」

「いい加減にしなさいっ!」

「「えっ!?」」


(い、いつの間に!?)


 あくまでも負けを認めないので俺と家宗様が、さてどうしようかと視線を交わしていると、北条の陣から疾風のように現れた着物姿の女性が、時頼(ときより)の頭を殴りつけた。


「あ、姉上っ!? 俺様は北条の頭領だぞ! そんな俺様の頭……もががっ!?」


 殴られた事を抗議しようとする時頼(ときより)だったが、姉と呼んだ女性に後頭部を掴まれると、そのまま顔面を砂に押し付けられてもがいている。


(凄い女性だな……なんでこの人が代表で出てこなかったんだろう?)


 砂浜で猛然とダッシュをするだけの敏捷性に、疲弊していたとは言え時頼を一気に抑え込むだけの膂力の持ち主なのだから北条の代表で出てきたら、かなり手こずらされた筈だろう。


「大変失礼致しました……此度の戦は、北条の負けで決着という事で」

「んーっ! んーっ!」


 親しみを覚える丸みを帯びた容貌の女性は、くぐもった声を上げながら手足をバタつかせる時頼(ときより)の頭を押さえつけたまま、跪きながら俺と家宗様に頭を下げると、源の陣に座っている頼永様にも向けて頭を下げた。


「お顔を隠されているという事は、身分を明かしたくないのだと思いますので、名を呼ばない非礼を承知でも申し上げますが」

「……」


 何やら女性は、俺に対して言いたい事があるようだ。


「このば……時頼(ときより)は殺されても文句が言えない負け方を致しましたので、本来ならばあの太刀は戦利品としまして、あなた様が所有権を持たれるのですが」


(いま、『この馬鹿』って言いそうだったよな……)


 時頼(ときより)はそう言われても仕方が無い事をやったのだとは理解しているが、どうやらそれだけでは無く、この女性はそういう言葉遣いをしても許される立場にいるらしいというのがわかった。


「しかしあの太刀、鬼丸国綱は我等が祖先の時宗様を救った、言わば守り刀とでも言える存在なのです」


(立派な拵えだとは思ったけど鬼丸国綱だったのか。よりによって天下五剣とは……)


 選定者は不明とされているが、鬼丸国綱、三日月宗近、童子切安綱、大典太光世、数珠丸恒次が、室町時代から天下五剣に選ばれている。


 その内の三日月宗近、童子切安綱、大典太光世は、元の世界では国宝に指定されていて、鬼丸国綱も国宝では無いのだが、天皇家所蔵の御物(ぎょぶつ)とされている。


 北条時宗を救ったと言うのは、毎夜夢の中で鬼に苦しめられていた時宗を、これも夢の中に現れた翁が自らを国綱だと名乗り、錆びてしまって抜けないので、鬼を退治したければ錆を拭ってくれと告げた。


 夢のお告げの通りに錆を拭うと、立て掛けておいた国綱が倒れて火鉢の脚を斬ったのだが、その脚が銀で作られた鬼の形をしていて、以来夢の中で鬼に苦しめられる事が無くなったので鬼丸と呼ばれるようになったと伝えられているのだという。


(俺には巴があるから、必要無いけど……)


 もしかしたら源家としては欲しいのかもと思い、頼永様の方を見た。


「……」


 微笑を浮かべたまま頼永様が首を振ったのを見て、ブリュンヒルドが立ち上がって駆け出し、刺さっている鬼丸国綱を砂浜から抜いて、俺の元まで持ってきてくれた。


「……」


 巴を鞘に戻した俺は、ブリュンヒルドから鬼丸国綱を受け取ると、柄と刀身を両手で捧げ持つようにしながら、女性に向けて差し出した。


 砂を払ったりしてからの方が良かったのかもしれないのだが、下手な事をして刀身に傷などが付いても良くないと思ったので、後の手入れは任せる事にして何もしないでおいた。


「かたじけなく……どれだけ積みましても相応にはなりませぬが、御礼としては失礼ながら、金銭で贖わせて頂きます」


(いやいやいや!)


 戦では敵から奪い去った刀や馬などは勿論、身代金なども正当に要求出来るというのは頭では理解しているのだが、源に助成するという考えしか無かったので、天下五剣の一振りに充当する金銭なんて言われても困ってしまう。


「それでは、どなたかは存じませぬが、いと強き武人様。徳川の家宗様、大変ご迷惑をお掛け致しました」

「あ、姉上ぇ……」


 アイアンクローで後頭部を掴まれたまま砂浜を引きずられて、時頼(ときより)が情けない声を出している。


「まったく……仮に思惑通り北条が勝ったとしても、条件を取り下げる代わりに頼華様を寄越せなんて、端からそんな要求が通る訳がありませんでしょう? それどころか頭領ともあろう者が、こんな無様を見せて」

「うぅ……」


(そういう思惑だったのか……)


 時頼(ときより)は源の発表している頼華ちゃんの出奔は、表向きの物だとして信用していなくて、戦で勝ったら塩の納入に関する約定を取り下げる代わりに、輿入れをしろと要求するつもりだったのだ。


「……何やらなし崩しになってしもうたが、勝者、源」

「……」


 一応は締め括ろうと思ったのか、家宗様が勝利した源側に手を挙げたので、俺は一礼した。


「では頭領の頼永殿。勝者側の権利を書状にしてあるので受理を」

「は」


(良太殿。後は私に任せて、お引き上げ下さい)


 踵を返して歩き始めた俺に、立ち上がって陣から出てきた頼永様が小声で囁いた。


 戦が終わったので、覆面をしている俺やワルキューレ達に質問を浴びせてくる者がいるかもしれないので、この場から立ち去った方が良いという頼永様の判断だろう。


(俺達は、一足先に帰ります)

(((……)))


 鬼丸国綱を届けてくれた後、俺に続いて陣に戻ったブリュンヒルドと、ロスヴァイセとオルトリンデに囁くと、ワルキューレ達は各自の愛馬の元に向かった。


(兄上)


 俺達の動きから何かを察したのか、見物人達の方にいた筈の頼華ちゃんが、いつの間にかすぐ近くまで来ていた。


(一足先に帰るよ)

(はい!)


 身振りで示すと、頼華ちゃんは既に騎乗していたオルトリンデの手を掴んで、ひらりと見を翻らせて馬上の人になった。


 俺もグラーネに跨ってからブリュンヒルドを引っ張り上げ、ロスヴァイセと正恒さんの騎乗を確認すると、軽く胴を蹴って鶴岡若宮に向けて駆け出した。

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