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異世界で時々ヒーローやってます  作者: アイスクリーム
序章
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序章 2

「さて、君の能力について聞く前に、君の行く世界オブザードについて話しておくね。」

俺はおとなしく話を聞くことにしていた。もし疑問に思っても直ぐに補足、つまり勝手に人の思考を読んで俺が質問を口に出す前に答えてしまうから問題はないだろう。・・・たぶん。

「オブザードには魔法が存在している。魔法は炎・水・氷・雷・大地・風・光・闇・無の9つの属性に分けられる。中にはユニークと呼ばれる特定の種族、人物しか使えないものもあるね。これらはそれぞれの効果に基づいて1~10等級に分けられている。10等級が最強で特級とも呼ばれるね。魔法を使うには燃料として魔力が、そしてそれを扱うには才能と努力の両方が必要で、どれかだけだとどんなに頑張っても3等級の魔法を操るのがせいぜいかな?・・・そんなに疑わなくても君にも才能はあるようにしてあげるよ。魔力も同様にね。さて、モンスターについてだけど、こればっかりは多すぎて定義は難しい。せいぜい知能があるかないかぐらいだね。竜みたいなやつもいるしオークみたいなやつもいる。詳細は自分の目で確かめて欲しいかな。・・・だってその方がワクワクするでしょ?君が最初に行くのはミドル大陸のミューズ森林の浅いエリア。強いモンスターもいないし、近くの町サイドリバーまで君の足で歩いて少しの場所だよ。・・・なんで英語や日本語が混ざっているのかって?そんなのご都合主義・・・冗談だよ。君には翻訳能力を付けてあげるんだけど、どうやっても君の世界の言語と異世界の言語とを完全に対応させることが出来ないからなんだ。だからこんな感じになる。さて、それじゃあお待ちかねの君の能力についてだ。希望はあるかな?」


俺はようやくこの時が来たかと思った。そして今まで18年間の人生の集大成とも言えるかっこいい自分を想像した。唸れ!俺の黒歴史!


「・・・なんで黙っているの?もしかしておまかせでいいのかな?だったら・・・」

「ちょっと待ってください!なんで!?」

俺は慌てて口を挟んだ。

「どうして」

「なんで君の思考を読んであげないといけないの?」

「・・・」

「言いたいことがあるならはっきりと言わないとね。」

にやにや笑いながらこちらを見るブライ。俺は喉まで出かかった言葉を飲み込み、一度深呼吸をして落ち着いてから自分の希望を言った。

「俺は豊富な魔力を利用して戦う魔法使いになりたいです。出来れば弓も使いたいです。」

やはりファンタジー世界に行くのだから魔法を使ってみたい。こいつは魔法に関して優遇するといったが信用できないから念押しておかないと。それにしても久しぶりに最後まで邪魔されずに自分の考えを言うことが出来たな。ようやくすっきりした。

「信用無いなー。まぁ、いいけど。・・・しかし弓と魔法を主力にして戦いたいと。うーん、非常につまらないね。要するに遠くから反撃されないで一方的に攻撃したいと・・・実にせこい。もっとこう・・・伝説の剣とかで戦ってみたくないの?」

やれやれと首を振るブライ。そんな奴に俺は胸を張って言い返してやった。

「俺は臆病者だからな。」

「ふーん?じゃあこんな感じで。」

そう言ってブライが俺に向かって何かぶつぶつと言うと俺の中に何かが入ってきた。

「これは定番の・・・って冷たっ!?何だこれ!ここは温かい何かじゃないのかよ!」

俺の中に入ってきたのは氷のように冷たいものだった。

「君が使えるようになる最も強力な魔法は氷関係だからね。仕方がないね。とりあえずこう言ってごらん。Status Open! 」

俺が言われた通りやってみると目の前に表が現れた。



名前 渋谷 吹雪

年齢 18

LV  1


体力 並

魔力 多


魔法

氷 LV 3 Ice Ball(s) / Ice Arrow(s) / Ice Javelin / Ice Sword / Ice Wall(s)

風 LV 1 Wind Help

水 LV 1 Water Gun(s)

無 LV 2 Mini Heal / Heal


ユニーク

(Navigation)

(???)  開放条件 ??


「ヘルプ」



「おぉ!ようやくファンタジーっぽくなって来たぞ!」

俺は感動していた。目の前のめんどくさい奴に苦労しながらもようやくここまでたどり着いたのだ。魔法は・・・多いな。???も気になるし色々聞かないと。

「魔法は魔力を込めながら呪文を唱えると発動するよ。声が小さくてもいいけど威力は弱まってしまう。練習すれば抑えられるけどね。」

俺が何か言う前に解説を始めるブライ。俺は初めて心が読まれるのが便利だと思ったかもしれない。・・・もしかしてブライって案外有能なのか?

「後はヘルプ参考にして。いい加減疲れた。」

訂正、やっぱりこいつは駄目だ。

「ヘルプはステータス開いてそこを押せば大丈夫。・・・後は食料とお金と・・・めんどくさいから弓はカットで。自分で気に入ったの見つけてね。それらを全部ギフトボックスに突っ込んで・・・これでよしと。さて、そろそろ時間だ。準備はいいかい?」

「大丈夫だとは思う。」

不安だがこれ以上聞けることもないだろう。そして俺はお礼を言った。

「短い間でしたがお世話になりました。ありがとうございました。」

するとブライは意外そうな顔をした。

「おやっ?嫌われたから皮肉の1つや2つ覚悟していたんだけどね。」

「なんだかんだ言っても、異世界でも生きていける能力をもらってその解説までされたんだ。きちんと例は言わないとな。それに普段の俺の言葉遣いは丁寧な方だ。」

「・・・どちらが本当の・・・いや、いいか。じゃあ、お別れだね。まぁ死んだらどうせまたここに来るだろうけど。」

そしてブライは俺に向かって魔法を唱えた。すると俺の周りに光の球が集まり始め、俺の体を包み始めた。光の球の数は増え、明るさも強くなってくる。

「それではしばしのお別れ・・・良い異世界生活を!」

ひと際光の球が輝いた後、俺の魂はオブザードへと運ばれていった。こうして俺は異世界へと旅立ったのである。

テスト投稿2です。予約投稿を試してみました。・・・今回で一旦終わらせて書き溜めするつもりでしたが、章管理の練習もしたいので次話、第1章1話まで投稿することにしました。たぶん一週間以内には投稿できると思います。

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