ふぁーすとこんたくと!
3月28日22時43分追記
すみませんなんか家の回線が安定しないもので小説の文章が長い場合エラー落ちして上手く上げることができないので、回線が安定しているところから再度上げることにします
ぶつ切りになっててすみません
がさがさと草むらを抜けだし現れたのは質素な杖にだぼだぼのローブ、大きなリュックを背負ったおっさんだった。
やったついに人を発見した、この世界初の人との出会いが変なかっこうのおっさんなのは気に食わないがついにと心の中でガッツポーズを取る。
しかし、なぜかおっさんはじっとこちらを見つめしゃべろうとしていない、なぜなのだろうか?
ふと自分の恰好を見ているとショートソードの柄に手を掛けておっさんのことを睨んでいる…はいこれが原因ですね。
とりあえずおっさんに声をかけてみよう。
俺は柄から手を離しフレンドリーにおっさんに話しかける。
「すまない、獣か何かと勘違いしていたもので、おっさんはなぜこのような森の中に」
馬鹿ああああああああああああああああ、初対面の相手におっさんとか、いくら見た目がおっさんでも、心の中でおっさんおっさん言ってたからっておっさんって言うなよ。心の中で今の発言を後悔しながらおっさんの返答を待つ。というかおっさんおっさん言い過ぎである。
「ふむ、私は体はおっさんだが心は今でも18歳だ」
「へっ?」
「ふむ、聞こえんかったか? 私は体がおっさんだが心は今でも18歳だ」
「………」
すまないが俺にはこのおっさんにどう切り返したら良いか分からない
初対面相手におっさん発言は失礼だがこの返答はなんなんだ
どう切り返せば良いか分からないじゃないか。
ここはアレだなボケに対してはエロゲーユーザーとしてボケで返すしかないな。
俺は妙な思考をしてソレを実行した。
「失礼しました、永遠の18歳はエロゲーユーザーの基本でしたね。
最高なるエロゲーを歴史に刻むため、二次元の世界からDVDに乗ってやってきた渡来人 。
職業はエロゲーユーザー、趣味はエロゲーをすること
特技は百発百中の蝶の採集、口癖は「まかのろんね」
将来の夢はエロゲーの帝王として君臨すること、好きな動物はバニーです。よ・ろ・し・く」
「………」
やべえ、終わった…
つい悪ノリしてエロゲーユーザーとしての挨拶をしてしまった
相手もエロゲーユーザーなら挨拶として済むが初対面の相手にさすがにこれはないわ…。 まさかのこの世界でのファーストコンタクトがこんなことで終わるとは…。
気落ちしながら相手の方を見ると握り拳をぶるぶると震わせていた、こんな発言すればこうなりますよね~。
「す・すばらしい…」
「へっ?」
今何か幻聴が聞こえたような、おっさんの方を見て見ると目に涙を浮かべながらこちらを見ていた。
「苦節70年、ここまでやってきてやっとやっと、同僚以外の同士に出会えたわあああああああああ」
おっさんがなんか叫びながら飛びかかってきたので俺は素早く当て身を食らわした。
なんか顔をから地面におっさんが落ちたような気もするが見なかったことにする。
「男に抱きつかれる趣味はない!抱きつかれるなら幼女が良い!」
ここは大事なところなのできっぱりと断言をしておいた。
おっぱいなんて飾りですよ、時代はまな板な幼女なんです。
「ぐふぅ、なかなかのやり手のようじゃのう」
おっさんが何かやられ役のような言葉を吐きながら立ちあがった
どうやらダメージはそこまでないようだ
軽く石を握り潰せる力で手加減というものを弁えていない状態での突っ込みによく耐えられたものだ。
この人もなかなか高レベルなのだろう…というか高レベルな人で良かったわ
ステータス一桁の村人だったら土手っ腹に風穴が開くところだっただろう。
内心やってしまったとひやひやしていたが、幸運だったということだろう。
「さて挨拶も済んだところでそろそろ真面目に紹介をしようかの」
服に付いた泥をはたきながらおっさんが今までのことはまるでなかったことのように真面目に話を切り出してきた、どうやらちゃんと話せるらしい
さっきのアレはちょっと気になるとこもあったが同僚以外の同士?に出会えたことによる興奮のせいなのだろうか?
というかまるでさっきのエロゲーネタが通じたのかというような反応なのだが…
「わしの名はアークス、アークス・ウィル、現代魔法使いじゃ、わしのことはアークスと呼ぶのじゃな」
おっさん、アークスは現代魔法使いらしい、おそらくだが新しく増えた魔法の一つなのだろう。ただの魔法ではなく現代と付くところに多少興味が惹かれるが。よく分からないので俺は疑問で返した。
「現代魔法使い?」
「なんじゃエロゲーネタが分かったのじゃからてっきり知っていると思ったのじゃが、現代魔法とはケータイを使い魔力素を操ることにより作り上げる魔法のことじゃ」
「なんでケータイ?それに魔力素って何?」
「そこから説明せんといかんのか、まあ、ケータイは勿論のこと魔力素のことについて知っている者が少ないのは事実じゃが」
おっさんがため息を吐き、荷物を下ろし座るように言ってきた、どうやらこの話は長くなりそうだ。俺もおっさんも荷物を下ろし地面に座っておっさんの現代魔法の講義が始まった。
「まず、魔法を使うためにはマナが必要なのはわかるな?
人間はある程度体内にマナを保持することができる、これがステータスにおけるマナの部分だ。最大容量が決まっておるからそこまでしか保持できんが、そのマナを使うことで魔法を使うことができる。
次に魔力素について話そう、魔力素とはマナをさらに細かく6種類に分けたもののことで、赤・黄・青・緑・白・黒の魔力素によりマナは構成されておる。
つまり、マナではなく魔力素を操る現代魔法は普通の魔法と違い、より繊細な魔法やより複雑な魔法を使うことができる、魔法の頂点と言ってもいい魔法なのじゃ…なのに…なのに…あの魔法教会のくそじじい共め実用的じゃないなどとほざきおって…ちょ~っとスキルポイントがかかるのと入手困難なケータイと大きい精霊石が必要なだけなのに、わしの論文を読まずに突っ返しおって、挙げ句お前の席はないだの言われ魔法協会を追い出される始末………」
途中までおっさんがちゃんと説明してくれていたがなんか途中から完全におっさんの愚痴になっていたので華麗にスルーした。
つまり現代魔法は魔法と違いマナを構成する魔力素そのものを操ることにより、すごい魔法が使えるというわけだ。
聞くだけだと凄い画期的な魔法のように聞こえるんだけど何か問題があるのだろうか?
スキルポイントとかケータイとか精霊石がいるとか言ってたけど。
とりあえず汚泥を垂れ流す工場のように愚痴を垂れ流しているおっさんに肘打ちを食らわし(手加減とかまだ分からないけど)一旦停止させる。
ぐはぁとか叫びながらゴロゴロとローリングしてトドメに岩に頭から突っ込んだけどたぶん大丈夫だろう(タブン)。
しかし、待つこと1分…2分…3分ほどおっさんから反応がなく
あれ?
これマジでやっちゃった?
と微妙に焦りだしたところでおっさんが再起動を果たした。
「ブルァァァァァアアアアア
ま・じ・で殺す気かああああああああああああ」
なんか割と生死彷徨った感じの叫び声を上げながらおっさんが俺に襲いかかってきたので再び当て身を食らわせる
ぶぐぁとか言いながらまたおっさんが倒れた……これ堂々巡りじゃね?
4度ほど同じことを繰り返して、飽きてきたしおっさんの耐久力がそろそろ限界と感じたのでお遊びを辞めて話に戻ることにした。
「お主いつか絶対後ろから刺されるぞ…」
なんかおっさんが恨みがましい目でこちらを睨んで文句を言っているが華麗にスルーだスルー
なんかついついエロゲーユーザー的なノリ突っ込みをしてしまうんだよな。
最初に同士とか言ってたし、エロゲネタが分かることからエロゲーユーザーなのか?てかゲームの世界にエロゲってあるのか?
そんな疑問を抱きつつも俺はおっさんの話に耳を傾けた。
「ふぅ、まあ良いどこまで話したかの?」
「魔力素と現代魔法は凄いって話は聞いたな」
「ならケータイについてじゃな、ケータイとは遺跡で稀に見つかる古代のアーティファクトじゃ、これを使用することにより魔力素をより繊細に操ることができるのじゃ」
ケータイがアーティファクトね、ケータイの扱いが凄いことになってんな…え、マジで!?
「おっさんケータイってこれのことだよな?」
俺は驚いてすぐにリュックの中からケータイを取り出しておっさんに見せる。
「おう、これじゃこれじゃ、これがケータイ…なんで持っておるんじゃ!」
おっさんも驚いて俺のほうを見ている。
なんで持っているかなんて言われても元々持っていたからなわけで…
おっさんにどう説明したらいいのか分からなくて答えに窮してしまう。
おっさんに正直に今の自分の状況を話してみるか…
いや、変人として扱われるだけになりそうだし…
俺が少しの間黙っているとおっさんはどこか納得したような顔で。
「お主もしかしたら移ろい人なのか?」
俺が悩んで黙っているとおっさんがよく分からない単語を出した、移ろうって四季が移ろうとかの移ろうか?
「移ろい人とは普通ではありえないステータスを持ち、遠い地からこの世界に来た存在だと聞いておる、そして四季が移ろうかの如く転生をありえない早さで行い、その姿が移ろうことから移ろい人と言う。お主のその怪力に知識の無さは移ろい人だからじゃないのか?」
おっさんのその言葉に俺は黙ってしまう
俺はその移ろい人とやらなのだろうか?
あり得ないステータスは村人のステータスが俺たちの初期ステータスと同じ十数台程度と考えるのならば異常と言っていいだろう
知識についてはゲームでの設定程度しかしらないから無知と言っていいだろう
それに転生するとレベルをリセットすると同時に年齢や性別・姿かたちを変えることができる(人の範囲内で)、それを利用したものが多かったのならばその移ろい人という言葉には俺も当て嵌まることとなるだろう。
「それにそのケータイというものを多くの移ろい人は持っていたと聞いておる」
おっさんのその言葉に確信に至る、今までのことを考えると確実に移ろい人は俺たちノスタルジアオンラインのプレイヤーに違いないだろう。
俺はすっと後ろに跳び、静かにおっさんから距離をとった。
分かっているのかわからないがおっさんは俺の行動に対して何も言わなかった。
「それでおっさんは俺がその移ろい人と知ってどうしたいのかな?」
「ふむ、その移ろい人は英雄として名を馳せた者もおるが、大悪人として恐怖された者もおった、それに数々の発明をしたのも移ろい人じゃったの、人々は崇拝もしたが皆移ろい人のことを恐れてもおった、彼らが現れた当時、千年前は百人程の移ろい人がおったようじゃが、今では移ろい人は本当に少なくなっておる十人も居らんじゃろう」
強い力を持つ者が疎まれることは必然だ、そして、その力が理不尽であればある程、弱い人々はその力をいかに利用しようか、手に入れようかとする。
「それは強い移ろい人の場合でしょ?それで弱い移ろい人は?」
ノスタルジアオンラインの中でも廃人ではないと言っても俺と同じようなステータスをもつものは僅かだ、大半の者は中級者、そして初心者である。そしてその移ろい人がどうなったかと言えば…
「弱い移ろい人は大半が実験生物として研究所送りされたと聞いておるの、しかし、昔の話じゃ…今は移ろい人は本当に少ないからの、圧倒的強者か隠者と化しておるものか極少数の研究所で飼われている者しか残っておらぬと聞く、まぁ、新しく見つかった者が出たら確実に研究所送りとなるじゃろうな」
「そうか…じゃあ、俺を実験動物として魔法協会に連れて行けばまた返り咲くこともできるんじゃないか?」
俺は静かに腰に差した2本のショートソードを抜き放ち、おっさんを睨めつける。
「ふむ、魔法協会に返り咲くのはそれなら簡単じゃろうの、寧ろ現代魔法を使いより有意義な研究ができるじゃろう」
俺はおっさんのその答えに苦笑し、最後にエロゲーユーザーとしての最後通告をする。
「おっさん、あんたはどうしてか知らないがエロゲーユーザーなんだろう? 俺はあまり同士とは戦いたくはないんだが、それに俺としては少し話した程度なんだが、かなりあんたのことが気に入ってるんだ」
「ふむ、わしも同士とは戦いとうないが…危険な者を野に放つことはできんじゃろう?」
笑いながらおっさんは答えてくれた、それに俺も笑みで返し、次の瞬間俺はスキルを発動させる。
「投擲!」
俺は2本のショートソードおっさんにむかってぶん投げた。
スキル投擲により投げられたショートソードは物凄い勢いでおっさんに向かっていき腹と足に突き刺ささると思われたが貫通していき、おっさんの体は幻影の様に消えて行った。
分身?いや、おそらくおっさんが言っていた現代魔法とやらの一つなのだろう。俺は動じずにインベントリの中から大きいゴミを取り出した。
どんっと言う音がして直径2メートルほどの丸太が出現した。それと同時にべちゃっと言う音がして大きい蜘蛛の巣が丸太にくっ付いていた。
動きを封じるタイプのスキル、スパイダーネットだろう。
俺はスパイダーネットが飛んできた方向に向かって投擲スキルを使い丸太をぶん投げる。ごうごうと凄い音がしながら丸太が木々をなぎ倒しながらおっさんにむかって飛んで行った。
この世界においてプレイヤーはほぼ最強の存在と言っていいだろう、圧倒的な攻撃力、膨大な量のライフ、マナ、スタミナ、だがプレイヤーにも最初は弱点があった。
そもそも、ノスタルジアオンラインにおいてSPDというステータスは存在しなかったのである。
普通に考えてそれほど圧倒的な力を持つ移ろい人が簡単に負けるはずがない
初級者や中級者でもステータスが100や200はあるだろう
これは村人=初期のステータスの何倍もある。そのステータスを持つ移ろい人たちが何人も捕まったと考えられる原因は初期のステータスと同じくらい低いSPDが原因だろう。
ならばおっさんが仕掛けてくる手はSPDによる速攻か搦め手、正面から戦うことは決してないのは言わなくてもわかるだろう。
「ふぉっふぉっふぉっ、お主この世界に来たばかりとは思えんな」
まだ吹き荒れる砂ぼこりの中、投擲した丸太の着地点からおっさんが堂々と出てきた
その姿はダメージを与えたようには見えない
恐らく何らかのスキルで丸太を防御したか回避したのだろう
しかしながら、堂々と出てくるとはとても魔法使いとは思えない行動だ。
「おっさんもさっさとやられちゃえば楽なのにな」
「こう見えてもわしはなかなかに強いんじゃよ」
おっさんの後ろからぬっと大きいものが出てきた、10mほどの巨体に石で造られた体、古代文字が体中に描かれ、中央には赤い結晶かが嵌っている。
マジックゴーレム
おっさんのゴレームスキルは1なのだろう
ゴレームスキルで作ることのできる最強のゴーレムだった。
ゆっくりとゴーレムがおっさんの前に出てきた、歩くごとに地響きがして、地面が揺れるのを肌で感じてつい笑みを浮かべてしまう
ああ、戦闘は楽しいなと…この高揚感、負けるかもしれないという恐さ、ダメージの痛み、相手を嬲る優越感、そして相手を倒した時の達成感と落胆、やはり戦闘はこうでなくてはならないとね。
俺がにやにやと笑っているとゴーレムが拳を振りおろしてきた、俺は静かに腰を落とし右手に力を込める、格闘スキル発動。
「崩拳!」
俺とゴーレムの拳がぶつかり合い衝撃波で砂が舞う、そしてゴーレムの腕はいとも簡単に崩れた。
俺はゴーレムの腕が地面に落ちるよりも早く次のスキルを発動させゴーレムの懐に入る。
「頂心肘!」
相手の懐まで高速移動し肘撃(肘打ち)を喰らわせる技である
それによりゴーレムの本体である赤い結晶を粉々に砕き、そのままの勢いでゴーレムをおっさんのほうに蹴り飛ばす。
「おらぁっ!」
哀れ無残にも俺を前にして十秒も持たなかったゴーレムの残骸がおっさんがいる後ろのほうに吹き飛んで行くのを見る。
ゴーレムスキル最強のゴーレムと言えどプレイヤーの上級者にとってはほとんどゴミ同然である。
あのおっさんのことだから平然とかわすか何かして次の手を打ってくるだろう。
俺は笑みを浮かべながらスキルを発動させる。
「スイッチ! マリオネットハンドル」
スイッチとはインベントリの中のアイテムを装備したり、装備を交換するときに使うスキルである。これによりいちいちインベントリをわざわざ開いてアイテムを探して実体化させる手順を省くことができる。
「ワイヤー生成!」
マリオネットハンドルから次々と極細のワイヤーが伸びて行き、周囲に莫大な数のワイヤーが漂い、互いに絡み合い、木々に絡み合っていく。
このワイヤーはハンドルにマナを込めれば込めるほどワイヤーが出てくる
俺は300ほどのマナを消費して三万本ほどのワイヤーを作成していた。
さてと細工は流々仕上げを御覧じろっと、これを防げるかな、おっさん?
「秘儀 残酷劇!」
俺は互いに絡み合い、木々に絡み合っている三万本ものワイヤーをステータスに任せて思いっきり引きよせた、それによりワイヤーは周りにある木を草を花を、岩を、ゴーレムの残骸を、ワイヤーの範囲内にいるであろうおっさんを引き裂きながら手元に戻ってくる。
ワイヤーが全て手元に戻ってきたときには周囲にあった木々なんかはすでに粉々に引き裂かれその姿を消し、空気中にはたくさんの木屑が舞っていた。さて初めてやるから保険をかけてインベントリから小麦粉を1トンほど出して周囲にばら撒き距離を取ったところにファイアを打ち込み、スキルバックステップを使いながら全力でその場を離脱する。
「さぁ、生き残ってごらん、おっさん」
小麦粉から木屑へと燃焼が継続して伝播していくことにより粉塵爆発が起こり森が焦土と化した。
初めての粉塵爆発なのでどのくらい木を粉々にすれば良かったのか分からなかったがどうやら上手くいったようだ。
爆発の規模としてはまあまあだっただろう、もっと細かく刻んでおくべきだったかと反省をしながらこのまま山火事にならないようにスキル レインを使い消火活動をしておく。
さておっさんは今の攻撃で生き残れたのだろうか?スキル レインによる人工的な雨が降り始め、まだ燃えていた木々の火が徐々に消えていくのを見ながら、さっきの爆発の中心地辺りに目を凝らすがおっさんらしきものは見当たらない。
ワイヤーに引き裂かれ、爆発に巻き込まれたのだろうか?
俺は爆発の中心地に歩いて行こうとすると
「アイスコフィン!」
咄嗟にその場から飛びのこうとしたがそれよりも先に、歩いていた地面の四方から氷の壁が突き出てきて次の瞬間には体が動かせなくなった。
くそ、SPDが8じゃ、やはり話にならないか、避けれるものも避けることができない。
これは凍結系?いや、しかし、寒さを感じないから空間系の魔法か。
「ふぉふぉふぉ、手間取らせおって」
俺の背後からおっさんが現れた。そして、おっさんのローブは所々燃え跡が残っていた。 おそらく、どうにかしてワイヤーはかわしたがトドメの粉塵爆発には巻き込まれたというところだろう。
木が非破壊オブジェクトだったためノスタルジアオンラインでは使えなかった必勝コンボなのだが…
けっこう自信があったのにな。
「諦めるんじゃの、それは力尽くでは破壊できんよ」
おっさんがそう言いながら俺に近づいてくる。
おっさんそれは失言だぜ、破壊できなければ…逃げればいいじゃないか
スキル ファイナルアタック発動
次の瞬間には俺はおっさんの背後に現れる。
「スイッチ! ブロードアックス」
俺はインベントリの中からブロードアックスを出現させ、思いっきり振り被り、ブロードアックスをおっさんに向かって振り下ろす。
おっさんがすぐに気付き避けようとするが、俺のほうが速い、ブロードアックスが当たる…と思われた瞬間、おっさんの影が勝手に動きブロードアックスを逸らした。
自動防御の影魔法か…良い趣味してるじゃないか、おっさん。
俺は再びブロードアックスを振り被り、振り下ろす下ろす下ろす下ろす!
スキル ファイナルアタックはただの空間転移のスキルではない
このスキルは近接系スキルの奥義スキルであり、3分間だけ任意の場所への空間転移が可能となるだけではなく、攻撃速度の大幅な上昇とスーパーアーマー状態(生半可な攻撃ではものともしない状態)になり怒涛の攻撃を可能とする殲滅スキルである。
「強風暴風台風突風旋風烈風疾風怒濤!!!!」
おっさんの前後左右上空にランダムに転移し次々とブロードアックスを振り下ろし、段々とおっさんを追い詰めていく、どうやら他の魔法を使う余力もないようで全ての攻撃を影魔法で逸らすのが精一杯のようだ。
そろそろ、ファイナルアタックのスキル継続時間が切れそうなことだし、決めるとしますか。
「トドメだ! 崩拳!」
おっさんに向かって邪魔なブロードアックスをぶん投げ、腰を落とし右手に力を込め格闘スキルを発動させる。
おっさんは咄嗟にブロードアックスを影で弾き、俺が力を込めている瞬間を狙って影を伸ばしてきたが、俺のファイナルアタックのスーパーアーマーの効果により影は簡単に弾かれた。
おっさんの顔が驚愕で彩られるのを見て、それに微笑みで返し、スキル 崩拳をおっさんの土手っ腹にぶち込んだ。
今回のエロゲネタは俺つば、はつゆきさくら、まじこいとなっております