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第15章:逃走
【第15章:逃走】
借りた古びたSUVに乗り込み、 ヘッドライトも点けずに未舗装路を走る。
東條「空港は?」
マイケル「フェニックス郊外、チャーター済みだ。表の便じゃ足がつく」
数時間後、小型チャーター機に飛び乗り、 アリゾナの砂漠を背に飛び立った。
マイケル「坊ちゃん、今さら聞くが…… なぜそこまで“少年たち”にこだわる?」
東條「――さあな。 たぶん……思い出したんだよ。 昔、俺にも、守ってやれなかったものがあったってことを」
マイケルは深く言葉を飲み込んだ。
東京へのフライト中。 マイケルが静かに語る。
マイケル「坊ちゃん。 あの血液製剤、試験対象になった子どもたち―― 日本にも連れてこられてる。 “第七区域”って呼ばれてる施設だ」
東條の眉がわずかに動いた。
「四人。 少年たちだ。 それも、“異常適合者”。普通の人間とは違う能力を持った子どもたちだ」
「ハヤト、レン、ユウマ、アキラ。 名前はその四人だ」
東條は目を閉じた。
(たぶん、これは偶然じゃない―― 俺がここまで辿り着いたのも)
機内の窓の外には、朝日が昇り始めていた。




