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雑草だらけのお化け屋敷の庭の中でした。確か私は、外へと出ていった女の子を追いかけていたはずです。
「あーいたー、こっちー」
ブロック塀の側で女の子が手を振っています。私も振り返します。
「解読表探すんなら家の中じゃないかな。手元に解読表ないと、受け取った暗号を解読できないじゃん」
「確かに」
女の子が戻ってきました。
私達は主に万里さんのだったらしい子供部屋を中心に解読表を探しました。が、結構な時間探しましたが中々見つかりません。どれくらい経ったのかと時計を見ると、一分も動いていません。電池が切れかかっている時計のように、秒針が進みも戻りもせずにピクピクしているだけでした。
「ねぇ、これじゃない?」
女の子が勉強机の一番下の引き出しを全開にして、さらに奥に手を突っ込んでいます。引き抜いた手には、紙がありました。
紙には、五十音順のひらがなと並んで記号が書かれていました。間違いありません。解読表です。
「やったー、これでしれいしょが読める」
「ちょっと待ってね」
子供部屋にあったメモ帳を借りて、暗号を解読します。
お か し を も っ て ひ み つ き へ し ゅ う ご う
「秘密基地! もしかしてここ?」
家捜しで散らかった子供部屋の床に、アルバムが開いた状態で落ちています。子供しか写っていない写真、森の中のおんぼろな小屋、確かに子供の秘密基地っぽいです。
「行こう! 秘密基地に」
「でも、この写真だけじゃ場所分かんないよ」
「そっか……お菓子もないし」
「お菓子は私の家に行けばあると思うけど」
「じゃあお家に行こう!」
「その前に」
「うん?」
「部屋、片付けよう」
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