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聖女巡礼録 追放された聖女は敵国を旅することにした  作者: 深雪
序章 祈りの果て、旅の始まり
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序章 第二幕:作戦会議 第5話 後編

屋敷の扉が静かに閉まり、アンリとカミーユはリビングへと戻ってきた。部屋の中は穏やかで、さっきまでの神秘的な空気とは違い、どこか日常の匂いが漂っている。マリーはソファに座って刺繍をしていて、クララは窓辺で紅茶を淹れていた。リュカは本を読んでいたが、ふたりの帰宅に気づいて顔を上げる。

「おかえりなさい」

マリーが微笑みながら言う。

「どうだった? 使者の方って、どんな人だったの?」

カミーユは少し考えてから「……夏の気配を運んでくるような方でした」と答えた。

アンリは黙って頷きながら、手元の封筒をそっとテーブルに置く。

その瞬間、クララがふと目を留める。

「……ねえ、それ、封筒分厚くない?」

リュカも顔をしかめて、「ほんとだ。普通の手紙って、もっと薄いよね」と言う。

マリーも刺繍の手を止めて、「何枚か入ってるのかしら……?」と首を傾げる。

アンリとカミーユは顔を見合わせた。

「……あっ」

ふたりの声が重なる。

アンリは封筒を持ち上げて、指先で厚みを確かめる。

「……たしかに、ちょっと分厚いな。さっきは気づかなかったけど」

カミーユは少しだけ顔を赤らめながら呟く。

「フリーデさまが渡してくださったとき、あまりに神々しくて……重さとか、見てなかったです」

クララはくすっと笑う。

「神々しくても、封筒は封筒よ。中身は見てみないと」

リュカは興味深そうに身を乗り出す。

「開けてみようよ。もしかしたら、手紙以外にも何か入ってるかも」

アンリは封筒を見つめながら、少しだけ緊張したように息を吐いた。

「……じゃあ、開けてみ

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