母の秘密
私の母は専業主婦だ。
私たちの世話も家の事もきちんとやってくれる優しい母だ。
母のおかずで好きなものはピーマンの肉詰め。肉じゃがも絶品だ!!
普通に味噌汁も美味しい。
気分屋でノリノリの時は鼻歌を歌い、口うるさいと思う事もあるが面白い人だ。
でも最近いつもの母ではなくなる時があった。
ある日私が寝ようとしていたら、母が厚化粧をして、ピンヒールを履き、いつも着ないような派手な服装で出掛けていった。
しかも誰にも言わずに。。。
家族に何も言わずに出かけるなんて父と大喧嘩した2年前くらいだ。
でも朝にはちゃんと朝ごはんを用意してくれているいつもの母がいた。
そしてある時は私の名前も呼び間違えた事もある。
弟の名前と間違うならまだしも、全く聞いた事がない名前だ。
私はミホやん。よしこって誰やねん!
母はボケたんかもしれへん。最近掃除せん時もあるし。部屋汚いし。
ほんで、夜中にどこ行ってんねん!!
よーし!今日家帰ったら真実を聞いてやる!
ガチャ(玄関開ける音)
ミホ「ただいまぁー!」
母 「おかえりー。」
ミホ「あのさぁー。一回聞きたかったんやけど、お母さんさぁー。時々夜どこ行ってるん?」
シーン。。。。
一瞬おもーい空気になった。
ミホ「なぁーお母さん聞いてる?」
母「気づいてたんか。。。そら気づくよな。」
静かに母は語りだした。
母「初めてミホには言うんやけど、実はお母さんには双子の姉さんがいるんや。」
ミホ「え?どう言う事!?」
聞けば、派手な格好をして夜にでかける方が母の双子のお姉さんらしい。
しかもその人は私の母だと言うのだ。
私の実の母は未婚の母で毎晩飲み歩き、1人で私を育てる事ができないと双子の妹に私を託したのだと言う。
でも最近実の母(双子の姉)が私に会いたいと言い出したので、母は時々双子なのを良いことにこっそり交代していると言うのだ。
ミホ「なんやそれ!嘘やろ!?お母さんが双子なんか聞いたことないで!」
母「しょーがなかったんや。でももっと早く言えば良かったな。ごめんな。」
ほんまの話かこれは、、。混乱して来た。
お母さんが双子。
しかもあの派手な方が実の母。
なにこれ狂ってるやん。
お母さんに私の事押し付けといて今になってなんやねん!!ふざけんなー!!!
って言いたいところやけど、私の実の父に関してもびっくりすることが判明した!
私の実の父は大富豪らしい。これはもしかしてもしかするかもしれない!!
いつか父が私に会いにくる事を願って、これからは双子の母たちと上手くやりたいと思っている。