ゲラゲラコンテストに出しそびれたヤーつ…
二人「はいどうも〜」
ボケ「どうもどうも〜。皆さん、後ろ向きに座りなおしてくださいねー」
ツッコミ「何でだよ。それで誰も見てないのに漫才し始めたらハサミのない美容室みたいになっちゃうよ」
ボケ「……はい…。
というわけで早速張り切りめのツッコミがきて嫌な気持ちですけど、」
ツッコミ「……いや?…一つの醍醐味でしょ、漫才の…」
ボケ「嫌な気持ちといえば温泉。温泉はいいですね、皆さん」
ツッコミ「ああ、うん…まあね。
いいよ、温泉はね気持ち良くて」
ボケ「そうそうそう」
ツッコミ「肩までいいお湯浸かって、高い天井見上げて、しかしウチの実家の天井低かったなふかわにバカにされてたの多分オレん実家だなとか今更ながらに思い出しながらサウナで一汗かいて、よし明日も頑張ろうなんてね」
ボケ「客が一人入るだけで大したモンですよ。これが気持ちいい。バイトしたら時給850円。客が一人で750円」
ツッコミ「経営者の快感の話かな…それは…
、聞きたくねえな。ちょっと耳塞いどこ」
ツッコミ「タオル買ったらプラス100円。ファミリー客が来たら3000円!4人で4×750で3000円!安い商売ですよ!そのうち何人かが子どもだったら客の単価が下がるつっーんで舌打ちですよ!!」
ツッコミ「ってて、ずっと喋ってるのオレじゃねえか!お前のセリフ引き継いじまったよ!!!ごめん!!」
ボケ「そうそうそう、シニア割引とか嫌ですねああいうの。老人は金持ってるつって。こないだカーネルサンダースそっくりのヤツがシニア割引申請してて嫌な気持ちになりましたよ」
ツッコミ「やめろよ。うるさいな、うるさいよお前」
ボケ「う、うるせえのはオメエだ!!!!オメエら全員だ!!!!そうそうそうそう…(裏声)お前の言う通りだー!!!!(裏声)」
ツッコミ「何だよ……怖えな(ボケと過度に距離をおく。舞台の端まで逃げて行くくらい)。……シネよこいつ……いや、それは言い過ぎだけどマジで今オレ今ホラーマンのこと考えてるカバオみたいな心理だわ」
ボケ「ああああああああ!!何が死ねだ!!老人と子どもばっかり優遇されて!女ばっかり割引やミジメな思いしなくてすむ!!!ああああああ、オレたちはミジンコだ!!海だと騙されて水たまりの中の這いずり廻るミジンコだ!!!!」
ツッコミ「いいよ、何でヘミングウェイみたいなんだよ、知らねえけど。巧みなだけにうぜえわ」
ボケ「死にたい!!死にたい!!死にたい!!死にたい!!!」
ツッコミ「ヤメェ、やめろ。少年漫画に出てきそうなキャラであれ。つーか、前から思ってたけど…。オレはダウンタウンさんだけど誰に憧れてるけど、こいつ誰に憧れて漫才やってんだよ、見たことねえよこんな型…」
ボケ「死にたい死にたい死にたい!!ああああ涙が止まらない!!!!!!うわあああああどう“も”あり“がどう”ごじゃいまじたあああああ!!!!」
ツッコミ「……いや、もうさ元気出せよ…。なんかあったのかよ。話聞くから落ち着け。漫才一回止めるから、真面目に話そう、な?(マイク、えいって言ってマイク蹴飛ばす)。落ち着こう。マイク潰したからオフレコだから」
ボケ「グサ…(心臓を刺す仕草)。……どうもゾンビです」
ツッコミ「………いや、死んじゃったよ!温泉の話してた頃が懐かしい…!(言いながらマイク立て直す」
ボケ「皆さん聞いてください。今日ゾンビとして漫才やるんですけどね。ゾンビは辛い。辛くないといえば温泉…!」
ツッコミ「ああ…??……おっと、あれかな。趣味嗜好は全く変わってない感じかな…?まあまあね、でも温泉はやっぱり気持ちいいですよ!そりゃ!ゾンビだって温泉!!肩まで浸かって、」
ボケ「客が一人入るだけで大したモンですよ。これが気持ちいい。バイトしたら時給850円。客が一人で750円」
ツッコミ「生前のね、彼と変わってませんねこの辺りね、」
ボケ「タオルがプラス100円。ファミリー客で3000円!4人で4×750で3000円!安い商売ですよ!」
ツッコミ「この辺りも変わってませんね、でもこの後から彼も変わってきますから、人間っていうのはそういう…」
ボケ「そのうち何人かが子どもだったら客の単価が下がるつっーんで舌打ちですよ!!」
ツッコミ「……うん、」
ボケ「ああああああああああああああbメロaメロと全く同じじゃねえかって客の喚き声がああああ」
ツッコミ「聞こえてこないですけどね、」
ボケ「死にてえええええ!!楽屋で死んでくるんでどうもありがとうございましたああああ!!」
ツッコミ「……うーん、どんな終わり方…!どうもありがとうございましたー。せいぜい次の漫才師が真っ当に面白いことにご期待ください、さようならー」