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無知と未知と不可知と

作者: 閑散人

帰宅途中での思考実験を小説形式(?)にまとめたものになります。

これを小説として扱って良いのか我ながら少なからず疑問もございますが。


非常に短い文章ですので気軽に読めることと思いますが、

節目節目で読者様ご自身のお考えを確認しながら読み進めて頂ければと存じます。


拙文が何かを考える契機となれば幸いです。

人は己が知ることのみを知り己が知らざることを知らず

己が無知を知り未知を追い求めるべし


―古くから伝わる警句



ある男がいた


彼は建物に閉じ込められ出歩くことは許されず

日々労働を強制され対価は微々たるものでしかなく

常に監視されおよそ自由と呼べるものはその手になかった



人は彼を見て何を思うだろうか

あなたは彼を知り何を思うだろうか






ある男がいた


彼は長い時間を共に過ごした友を殺し

友の家族を悲しみの中に突き落とし

その代償として捕えられ労務を課されることになった



人は彼を見て何を思うだろうか

あなたは彼を知り何を思うだろうか






ある男がいた


彼の友は表では成功者として振る舞いながらもその裏で

罪のない子供たちを密かに集め欲望の捌け口として凌辱し

見兼ねた彼は罪を得ることを承知しながらも彼を殺しその行いを止めた



人は彼を見て何を思うだろうか

あなたは彼を知り何を思うだろうか






ある男がいた


異常者に家族を殺され幸せを失った彼は復讐を誓い

異常者の息子として扱われながらも懸命に生き成功した男に友として近づき

長い時間を共に過ごすうちに親と同じく狂気に導きその果てに命を奪った



人は彼を見て何を思うだろうか

あなたは彼を知り何を思うだろうか






ある男がいた


彼は異常者に家族を殺され復讐を誓った

彼は懸命に生きていた異常者の息子を唆し狂気に導いた

彼は罪のない子供たちを悲惨な運命に追い遣った

彼は仇の息子の名誉と命を奪いその家族を悲しみの中に突き落とした

彼は捕えられ罪を償う日々を過ごしている



彼は何を思っているのだろうか

それは彼以外の誰にも知ることができない

最後までお読みいただき有難うございました。

何か感じるところなどございましたら是非感想などお願いいたします。

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