8話 準備時間。
私たちは風呂から出た後、アナウンスが鳴り響いた、
「これから一時間後に第一ゲームを開始いたします、時間になりましたら中央ラウンジに待機願います」
第一ゲーム……何だろう。
「賀留多先輩と田所さん、ちょっと」
「どうかしたんだい?」
「少しだけ話を聞いてほしいんだ」
そして町田の部屋に連れ込まれた。
「第一ゲーム始まるが、恐らく、テキサスポーカーだ」
「テキサスポーカー?何それ?」
「ルールを知らないと手も足も出ないからな、一応言っておく」
私たちはテキサスポーカーのルールを教えてもらった。
「必ず勝てる手役とかあるの?」
「役が強ければ勝てるんだけれどね、それと、言っておきたいことがある、自分の勘を信じろ」
そうして私たちを部屋から追い出した。
「田所さん、何が何だか分かった?」
「大体は分かったんですけどね」
テキサスポーカーのルールと勝ち方を覚えたけれど、これからどうしたらいいんだ?
「お茶でも飲みましょうよ」
そう田所さんは話しかけてきた。
「いいよ、けれど呑気に飲んでてもいいのかな」
「いいでしょ、死んじゃうかもしれないし」
食堂に入った。そしてハーブティーを入れてくれた。
「はい、ハーブティー」
「ありがとう、ハーブティーってどんな味なんだろうね」
私はハーブティーを一口すすった、気持ちが和らぐような気がした。
「これで平常心を保てるでしょ?」
「そうだな、ありがとう」
その時、私は、田所さんを見ていた。何もかも包み込んでくれそうな感じがした。
「……」
「どうかしたんです?賀留多さん」
「いいや、何でもない」
どうして心を読み取ろうとしたんだろう。
「心が落ち着くね」
そして私は次のアナウンスが鳴るまで、食堂にたむろしていた。
最後まで見てくれてありがとうございます。
少しでも続きが気になる、それか面白ければブックマーク・評価・いいね・感想とレビューをお願いします!
評価が自分のモチベーションになってハッスルハッスルするのでよろしくお願いします!