エンドゲーム
階段を上ると、そこには廃れた街だった。
「……やっぱり、核戦争は本当だったんだな」
「なにこれ……酷い……」
街は破壊され、道には草が生い茂り、場違いの看板があった。
「この看板って、何だろう?」
その看板に書いてあったのは、非正規バンカーはこちらと。
「バンカー……核シェルターっていう事なのかな」
「多分そうだね、じゃ、そこに行こうか」
「そっちの方向……確か……」
その時、車が通りかかった。
「おい、大丈夫か……って子供だらけじゃねーか……ってなんで姐さんの子供が!?」
どうやら大和組、ヤクザの車のようだった。
「どうも、この人たちをあなたたちが設営してるバンカーまで、送り届けてください」
「あ……ああ、分かりました、早乙女さん」
そして通りかかったジープで私たちは大和組が設営しているバンカーまで送り届けられた。その時、早乙女さんがこんなことを言った。
「大和組は元々、九州のヤクザなんだけど、関東進出で本部を東京に移したから、助かった……」
「九州のヤクザなんだね……」
「コラ、この方は姐さんの養子」
「いや、浪打さん、良いんです、それにしても、浪打さんはこんな場所で走りまくろうとしてましたね」
「いいじゃないですか……」
「それにしても、誘拐されたままの姿で帰ってくるなんて、何をしてたんだろうかね」
そして私たちはそんな会話を楽しみ、そして無事にバンカーに入った。そこでの暮らしは大和組が保証すると約束された、そして私とママは二人暮らしをすることになった。
「ここが、新しい住居……」
少し狭いが、2人なら十分だ。少しだけ日が経ち、そして他の人たちもちょっとだけ遊びに来ていた。
「お邪魔しまーす」
「邪魔するならかえってやー」
「ほなさいなら……ってアホ!」
月宮さんをからかいつつ、大阪の古き良き会話を楽しんだ。そしてあの出来事を忘れぬように、とある団体を結成した。
「では、あのクソッタレなゲームを名前にするか……」
そして名前は……
「アンラウンドゲーム……これでいいんじゃないの?」
他のみんなは難色を示していた。
「なんかその……ダサくない?」
「でもほかのみんなの意見はないんでしょ?」
「それはそうだけど……」
「じゃ決定!第三部完!」
「勝手に終わらせるなァ!!!」
そして私たちは差別に苦しむ人たちを救うべく、立ち上がった。このアンラウンドゲームチームよ、栄光あれ。
to be continued