64話 ペンダントの意味
数分たったが、名にも変化が無かった、そして私は無意識にペンダントを見た。
(知らない人の名前が彫られているな……セリア・ブラスコ……そして下田ヒロ、確かこの人は大和組の人で指名手配されてたような気がするね……)
そして下にはこんなことが書かれていた。
「セリア・莉奈……誰だ?それと姉妹の名前、何だろう……」
私は他の人の上の名前は覚えてるけど、下の名前は分からない。
「……もし七海さんが生きてたら、聞いてみたかったな」
私はそのペンダントを首に掛けなおし、周りの探索を行った。
(正面の扉はでかい、ここで最終ゲームが行われるのか?それに仮面の人がいない、兎さん以外、来れないのか?)
そう言いつつ、ウォーターサーバーがあったので水を一杯飲んだ、うまい。
(それで椅子は2つ、脱落者は4人か……)
そういえばあの場所に十字架が4つあったな、そういう事か……
(それで、このドアは何だろう、こっち側にドアノブがない、一方通行らしい)
そして私は机も調べ始めた。
(机に何か書いてあるけど、暗くてよく見えないなぁ)
もっと照明を明るくしてくれたらよかったのに。
「……誰か来た」
「こちらでお待ちください」
来たのは、青山さんだった。
「あっ……」
青山さんはもじもじとしていた。
「どうかしたんだ?」
「私……人を殺しちゃったんでぅ」
「人を殺しちゃったって、どういうこと?」
「4人の命を……消せって……兎の仮面の人に言われて……」
そういえば、青山さんの叶えたいことって、男を殺したいって言ってたな……でも本当の事はなんだろう?
「それはそうとして、このペンダントに書いてあるセリア・莉奈って誰?」
「あ……七海莉奈さんの事ですかね、でも苗字が違う……」
その時、一方通行のドアから兎の仮面の人が来た。
「お二方、食事を持ってきました」
持ってきたのは、サイコロステーキ、サラダと健康的な料理だった。
「では、召し上がれ、30分後に迎えに上がります」
そうして兎の仮面の人が帰った。
「……今はこれを食べてしまおうか」
私はサイコロステーキに手を伸ばした。うまい。うまいしか言っていない気がする。