61話 第三・第四ラウンド 覚悟ある者に拍手を
そしてカードが配られた、だが私はそのラウンド、すぐにフォールドをした。
「あ……あれ?」
「七海さんの言葉、まだ心にあるんだ、できるだけ脱落者を出すなって」
「そ……それがどうかしました?」
「多分だけどな……七海さん……」
その言葉と同時にカードが配られた。
「ねぇ、このラウンド、フォールドしない?」
「……いいですが……」
そして私はチェックをし、青山さんはフォールドをした。このまま最大ラウンド数まで続けようとした。その時、七海さんは笑った。
「フフフ……ハハハハハハハハ」
そして七海さんは首に付けていた十字架のペンダントを私の首に掛けてきた。
「託したよ、賀留多クン」
そして七海さんは自らの足で処刑場に向かった。そして私たちはそのまま帰った……
(いつものあの映像、見ないのか……)
そして私は恐らく私の部屋でくつろいでいる犬さんのもとに向かった。
「おかえりー、生きてたのね」
「これでわかった、あの時、元の体に戻すの、仮面の人達も、お願い」
「でも……抵抗されるかも」
「でもね、ちょっとだけ活路を見出したんだ、縛っておけば……」
そう、魂を戻し、すぐに拘束をすれば、動けないと。
「なら私、あの舞台裏に行ってくるね」
そう言って犬さんは部屋を出ていった。
「……行かなきゃ」
私はすぐに墓場に向かった、そこには早乙女さん、七海さんの墓標があった。
「……これ、返しておくね、あなたにとって、大事な物だろうし」
私は墓標にひっかけるような形で十字架のペンダントを掛けた。
「ごめんね」
私はそう一言だけ、言い、その場を去った。その時、ペンダントから何か光が見えた。
「まぶし……ってなんだろう、この文字」
何かの間違いと思ったが、私は気になるから見た、そこには七海さんの名前じゃなく、別人の名前が彫られていた。
「セリア……ブラスコ……誰なんだろう……と言うことはこの人は七海さんの兄弟……それか子供……」
そう考えていると、早すぎるゲームの案内があった。
「これから一時間後に第五ゲーム、そして最終ゲームを開始いたします、時間になりましたら中央ラウンジに待機願います」
それは、最後のゲームの案内だった。