41話 夢に出てくる人
私は寝る部屋に言ったが、人が死ぬ場所で気軽に寝れるわけがない。
「……町田か、どうしたんだ?」
「いいや、ちょっとだけ虫の知らせを感じてね、これを渡しに来たんだ」
手渡されたのは、手帳だった。
「それと、黒幕が分かったんだ、004番……」
その時、視界がくらっとした、理由は分からないが、シューと言う音が聞こえてきていたような……
(まずい……落ちる)
そして私は眠りに落ちた、睡眠薬の類なのか……?
「ん……?」
私は起きていた、そこには犬さんが居た。
「ぐっすりと寝ていたけど、どうかしたの?」
「いや……寝たくないのに寝ちゃったんだよ」
「……そうか、なら現実を見ないとね」
そうして私は眠りから覚めた、そこには犬さんがいた。
「おはよう」
「……ちょうどよく夢に出てきたんですよ」
「そうだろう、こっちこいよ」
そして案内されたのは町田の部屋だった。
「ここだ、他の奴らはまだ起きてこない、今だ」
私はドアを開けた、そこには……眠る前、目の前にいた町田が……ベッドに血を流し、死んでいた、遠目から見ても、死んでいることを悟るほどに……
「こういう事だ……」
私は声が出なかった、さっきまで話をしていた、後輩が。
「……私も犯人は追えないんだ、それに監視カメラはこの時間、動いていない、誰にも分からないんだ」
「なんで……こんなことが起こったんだよ」
「……その手帳、見せて」
「わかった」
私は眠る前、渡された手帳を犬さんに見せた、犬さんはその中に書いてあるものを舐めるように見ていた。
「……黒幕は004ね、知りすぎたから、殺されちゃったのかな」
「そんなの……自分勝手じゃないか……」
そんな私に、犬さんは肩に手をぽんと置いてくれた、まるで、親に慰められるように。
「あれ、ここで何してるんですか、犬さん」
「……羊、これ、誰がやったと思う?」
「誰って……相当、痛めつけられたのかな」
私は町田の方に向かって歩き出した。
「……苦しめられたんだね」
町田の顔は、物凄く苦しめられた、壮絶な顔だった。
「ベッドの下に血が……そういう事か」
死に戻りしているんじゃない、体が新しく作られているのだと、私は半分確信した。
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