38話 届かない願い
七海さんの拳は如月さんの拳にぶち当たった。
「お前が……楪をおかしくしたんだろう!」
「いいや、私はただ楪の話し相手になっていただけだ」
その時、楪さん、そして薄荷さんがどこかに連れ去られていった。
「待ってくれ!まだ話をしたいんだ!」
「それに、お前、人を殺してるじゃないか、人を選ぶ権利なんて、ないだろう」
「……それはそうだ、そして、ここに連れてこられた理由、知っているか?」
「なんだ?言ってみろ」
「本当の願いを、かなえてもらうために、命を賭けて勝負するんだろう……」
「へぇ」
「それで、私の本当の願いは……あいつ……楪に……謝りたいんだよ」
「なら地獄の底で謝っておきな」
そしてモニターに映ったのは、壁に貼り付けにされている薄荷と椅子に座っている楪だった。
「……何をするんだよ」
薄荷の方は何かの液体が流れ、楪の方は天井が降りてきていた。
「……何やってんだよ……」
薄荷の方は必死にもがいているが、腕の拘束が外れるどころか、びくともしていない。楪の方は紙に何かを書いて何かに入れると天井が元に戻るが……明らかに天井が降りるスピードが断然速かった。
「なんで……見てるだけなんだよ……」
そして、薄荷の方は、顔まで液体に浸かったと同時に動かなくなった。楪の方はもう問題を解くスペースがないほどに天井が迫っていた。
「楪ァァァァ!!!」
そして、天井が楪を見えなくした、そして間から赤い何かが垂れていた。
「アア……」
「どうして血を見てきたのに、そんなこっ」
七海さんはいつの間にか如月さんの首を掴んでいた。
「殺してやる……」
それを止めたのは、私だった。
「やめなさい、女子を殺すのは、ポリシー違反だったよね」
「そうだが……目の前に楪を殺したとも言える……」
「でも、殺すとしたら、ゲームで……でしょ?」
「そうだな……」
そして上に戻ったが、七海さんの元気が無かった、楪さんを殺されたからか……
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