31話 夢見の能力
私は起きた時、風呂場にいた、なぜか力が湧き出てこない。
「あれぇ、今日も夢を見るんだぁ、でも力は出ないはずだよぉ?」
「ここって……風呂場なの……?」
「そうだよ?あの殺人事件が起こった風呂場、その時のままだよぉ?」
見渡したら二人がいた、一人は血を流してる、もう一人は加害者なのだろうか?
「でもぉ、もうそろそろしたら力が戻るでしょぉ?」
「でもなんで力が抜けてたんだろ……」
「それはね、襲ったからだよぉ?暖かかったよぉ?ちなみに服を着せたのも、私だよぉ?」
いつの間にか服を着せられていた、私は立ち上がった。
「よし、この惨状を見てみようかぁ」
わたしと犬さんはここまで仲良くしてくれるのかが疑問だった、利用されているのか……ただただ楽しいからなのか……そもそも夢だ、どうしてこんな鮮明なのだろうか……?
「どうして私たちと仲良くするの?」
「そういう事ね……理由か一つ、勝ち馬に乗るだけの話だ」
そうして被害者の顔を持ち上げた。
「この顔、知っているか?」
その顔は、全く知らない顔だった。
「まったく知らないな……」
「だよね、私は運営陣の顔を全く知らないからねぇ、誰だか分からないんだぁ」
「そうなのかぁ……」
「外に出てみようか、何かあるかもしれないし」
そうして外に出てみた、そこには走ってくる仮面の人がいた。
「これって、動かないのよね」
「そうだよぉ?だって、夢の世界だもの、時間を止める事、簡単だものぉ」
そうして何かをメモしていった。
「なるほど?ならあの人は辰か、それで加害者が誰だかなんだよね」
そうして風呂場に戻り、加害者の顔を覗いた。
「……なるほど、こいつだったか」
その顔は、如月さんだった。
「参加者が運営陣の人を殺害、でもその理由が、風呂を覗かれたのが原因かな」
如月さんは風呂に入る時だったらしい、その時に辰が入ってきて、そのまま殺したのかな……
「おっと、もうそろそろかな、起きる時間だよ」
その時、私は電池が切れるようにばたりと倒れた。
「おはよう、かるちゃん」
「ん……あれ、太ももに埋もれてた……?」
「そうだよ?おはよう」
「おは……よう」
私は太ももに埋もれていたらしい。その時、あのアナウンスが鳴った。
「これから一時間後に第二ゲームを開始いたします、時間になりましたら中央ラウンジに待機願います」
あと一時間、その時間をどう過ごすか、考えていた。
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