2話 暖かい罪
すると、隣で大きな声が聞こえてきた。
「あー!!!あの人だ!!」
私を押しのけ、その人は黒い服の人に抱き着いた。
「ふぅ……見つけたんだから、ほら、みんなを殺しちゃってよ」
「いや、私のポリシーに反するから無理だ」
「どうしてなのよ、だって、女子がいっぱいいるもの」
私はどういう事かを聞いた。
「どうして女子が嫌いなの?」
「だって、女子は私を腫れもの扱いにしたんだ……」
「私が話す方が早いか、私は巷で有名な性犯罪者だ、ただしその標的が男じゃなく、女子だったんだ、暴走しちゃってね」
そう言っていると、黒服の腕が女子嫌いのこの股に引っ張られていた。
「もう一度、お願い」
「いやあの時は暴走してたから」
そして私はここの周辺を探索し始めた。
(なんだ、このモニターの数字は、14?何の数字何だろう。それに通路が3つある、2つは個人部屋、なら残りの1つは何だろう)
私は個人部屋につながる通路以外の通路に向かった。
(なるほど、風呂に食堂、キッチン、そして娯楽室に筋トレ室、いろいろとあるな。それに体育館もある、プールもあるのかな。にしてもここに入る入り口がない、不思議だ)
私は風呂場に行った。
「あれ、誰?」
そこには知らない人がいた。
「いや、あの……」
「大丈夫、ここ女の子しかいないから」
女の子しかいない、そういえば風呂場の入り口が一つしかなかったな。混浴だと思ったら女湯だけだったのか。
「あの……名前は?」
「田所アンジェ、あなた、私を見下していないの?」
「いいや、私たちとほぼ同じ立場だと思うけれど」
「にしても、ここはいいじゃないの、人を見下す人があまりいないから、それに綺麗な風呂に入れるから」
「そうなの?ということは貧乏な家庭だったの?」
「いいや、いつも入る風呂は茶色だったんだ」
その腕にはリストカット痕があった。
「この腕気になるのか?まぁ、死にぞこないには気になると思うけれどね、これは気持ちいいんだ」
「へ、へぇ」
「まぁ、いいか、よろしくね」
そして田所さんは風呂から上がった。
「私もついて行っていい?」
「この死にぞこないに?いいよ」
私は田所アンジェさんと一緒にここをまわることにした。
「ここって、どういう構造になってるんですかね」
「しらない、けれどただものじゃないと思っているんだ」
私たちは食堂に入った、そこには机と14つの椅子があった。
「これって、食堂だよね」
明らかに気分が落ち着かない内装だが、ここでご飯を食べることになっているのかな。
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