1話 過去のトラウマ
「ん……あれ、私、どうしたんだろう」
私はゲロを吐いて気を失っていた、あの写真を思い出すと、吐き気がする。
「でも誰がここまで運んできたんだろう」
私は外に出た、体がだるい。
「あれ、さっき倒れてた人だ」
「あなたは誰?」
「あー、多分私とあなたの生きてる次元は違うよ」
あの子の腕には注射でついた傷があった。
「うーん、どうして腕が傷ついているの?」
「これか?気持ちいい物を打つための傷よ」
気持ちいい物、なんだろう?
「でもここの通路はなんだろう」
ここの通路にはドアが7つあった。
「とりあえず広くなっている広場に行こうか」
私たちは広場に向かった、そこには何人かがいた。
「誰かいる」
そう言った子は瓶に赤黒い何かを持っていた。
「あれ、賀留多先輩?」
そこには私の中学校の一個下の代の子だった。
「賀留多先輩、先輩の代の人、全員死んだんですよね。全員誰かに刺殺されたっていうんで、ちょっと奇妙なんですよ」
「へぇ……分からないね」
そして囁き声でこんなことを言ってきた。
「キミが殺したくせに」
私が……殺した?
「ちょっと待ってよ、私が……なんで?」
「キミの部屋にちょっとお邪魔したんだ、すると写真が落ちていたんだ。そこに先輩の代の人の顔に×があった、そういう事でしょ?」
その事を聞いた途端、あの事を思い出した、血が体全体に浴び、同級生だった物が転がっていた。
「うっ……」
「あなたのやったことでしょ」
その声が聞こえてきた方向を見れば、着物を着た人がいた。
「お前がしでかしたことだ、悔いることだ」
そして私は無気力感に襲われた、どうして私はこんなことに巻き込まれたのか、分からなかった。
「うぅ……」
すると黒い服に包まれた人が声をかけてきた。
「その気持ち、わかるぞ、俺も人を殺したことがあるんだ」
そして手を差し出してきた。
「ありがと……」
私は手を取った、その手は、暖かかった。
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