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万愛雪月花   作者: 四家雪稀
16/18

第十六話 『第五部隊』

雪夜たちは考えていた作戦を実行していくが隊長たちがその行手を阻んでいく…


説明会前 聖家

[説明会が始まる前に聖家に集まって作戦会議をすることに]

泰誌 亮魔  妹さんが記憶を消す時間は説明会終了後の自由時間だ。

       学園は広いから初めに学園の端の四ヶ所

       東南、東北、北西、南西から術を使い

       最後に学園の中心で仕上げをする。

       妹さんは人気が多い順に

       北西→南西→南東→東北→中心部っていう順番で行ってくれ。

如月 雪夜  はい。

如月 夜琥弥 なら、初めから南西、南東、東北の位置に

       雪夜が来るまで待機していた方がいいな。

龍一郎    (こういう時は息があうんだよな…)

[いつもは、亮魔が口を滑らせるなどをして夜琥弥に怒られているが

真剣な話については現況の亮魔が落ち着き夜琥弥もそれにあわせているようだ]

聖 蓮    それでは四つに分担しましょう。

       僕は紅愛さんと組んで南西に行きます。

満月 紅愛  え!?あ、は、はい!

如月 雪夜  紅愛様。顔が赤いですが、どうかされましたか?

[雪夜は紅愛の顔が火照ってしまっているのを見て心配するが

さらに雪夜に見られてしまったことに恥ずかしさが増す]

満月 紅愛  だ、大丈夫です…

泰誌 亮魔  俺は一人で中心部にいる。

宝裏 怪奇  生徒会が門の方を守りますので

       自分は一人で北東に行きます。

不死原 ルイ わ、我も一人で南東に…

如月 雪夜  私は龍一郎と一緒に最初は北西へ行きます。

如月 夜琥弥 俺も中心にいたらいいのか。

泰誌 亮魔  いや、お前は不死原様と南西だ。

不死原 ルイ え!?

泰誌 亮魔  俺といるよりいいだろ。

如月 夜琥弥 そうだな。

泰誌 亮魔  即答かよ…

不死原 ルイ わ、我は…そ、その…

如月 夜琥弥 ご迷惑…でしょうか?

不死原 ルイ い、いえ!そんなことはありません!

       わ、我も!夜琥弥殿と戦えて、こ、光栄です!

如月 夜琥弥 ありがとうございます。

[夜琥弥はニコッと微笑むとルイの頭がオーバーヒートを起こしへらへらと倒れてしまう。

泰誌はその情景になれたのか話を進める]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 現在 学園の中心 

[学園の中心では泰誌が庭の中央にある大きな石に寄りかかって目を閉じていた。

ゆっくり目を開くと太陽に手をかざし時間を予測する]

泰誌 亮魔  (そろそろか…

       …あともう少しの辛抱か…

       これでまた、あの頃に戻れるといいんだがな…)

[その言葉をボソッということもなく心の中にとどめていた]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 北西部 雪夜・龍一郎班

如月 雪夜  そろそろ時間かな。

龍一郎    あぁ。行くか。

如月 雪夜  うん。

[雪夜は地面に片手をつけて心の中で忍術を唱え

龍一郎は印を結ぶも心の中で忍術を唱えた]

如月 雪夜  (《記消の術》)

龍一郎    (《爽風の術》)

[雪夜の片手からは薄い白色の霧を発生させ

龍一郎の起こした緩やかな風によって広範囲に霧を広げる]

ーーーーーー

女子入学生  ?なにこれ。

女子生徒   なんか、すごく気持ちいい。

女子入学生  眠くなってくる…

男子生徒   あぁ。少し眠ろう。

[入学生や生徒たちがどんどん眠りについていく]

ーーーーー

如月 雪夜  もう、大丈夫かな?

龍一郎    あぁ、急いで南西にーー

[すると龍一郎の耳に微かな風をきるような速さでこちらに来るものに反応する。

それが自分ではなく雪夜を狙っているものだとわかると

雪夜の腕を急いで掴み自分の方に引っ張る]

如月 雪夜  針?

[地面に刺さっている銀色の針。それが雪夜を狙って放たれたものだった]

雫      あれ〜?当たったと思ったんだけどなぁ〜 【(しずく)

[近くの建物上から声がする。声の方には

長く濃い緑髪を一つにまとめて橙色の瞳をした男性がいる。

説明会では教師説明の時しか見られなかったが第五部隊の副隊長、雫だ]

桐生 紗和  よく狙ってから投げろといつもいっています。

       あなたが喋っている間でも敵は待ってくれないのですよ。

[建物の下では肌色の長髪を高い位置で纏めお団子にしており

桃色の瞳をした背の低い女性がいた。

説明会では授業の説明をしてくれた第五部隊の隊長だ]

如月 雪夜  …龍くん気をつけて。これ睡眠薬が塗られてる。

龍一郎    毒針使いか…

[雪夜はすぐに針に何か塗られていないか調べ龍一郎に報告する]

桐生 紗和  生徒や保護者がいきなり倒れました。あなたたちの仕業ですか?

如月 雪夜  ………

桐生 紗和  どうやらそのようですね。

龍一郎    お前らはどうして雪を悪用しようとするのですか。

桐生 紗和  いま、この世は戦乱の世。誰もが幸せに暮らすなど不可能だ。

       だが、その女の術を使えば戦いは終わりを迎えるかもしれない。

雫      あまり長い話は嫌ですよ。暇ですし。

桐生 紗和  黙っていろ。

[雫は両腕を頭の後ろに回して退屈そうにしていると紗和に目を合わせずに怒られる]

龍一郎    たしかにそうだ。

桐生 紗和  ?

龍一郎    誰もが幸せになるのは無理です。人は必ず死ぬ。

       事故でも戦争でも病でも時がたっても死ぬことは変わらない。

       だけど、雪の術はすごい。俺も助けられました。

桐生 紗和  (時間稼ぎのつもりか?まぁいい。

       ついでに泰誌隊長の従兄弟がどれくらいか見てやろう。)

       忍術の凄さを分かっていながらどうして守る?

       使えるものは使う。何も矛盾していない。

龍一郎    矛盾しているさ。

       お前が今、使えるものと言っているのは人だ。

       人は道具のように使っていいものじゃないって知らないのですか?

桐生 紗和  ……そうか。生かしてやろうと思ったが気が変わってきた。

       少し躾をしよう。

[紗和が苦無を構えると龍一郎の方に向かって一瞬で近づこうとするが

途中で心臓が跳ね上がるほどの大きな鼓動がおこる。

紗和はその場で立ちくらみをしてしまう]

桐生 紗和  なんだこれは…

如月 雪夜  間に合った…

[どうやら雪夜が心の中で術を唱えていたようだ。

睡眠作用のある昏睡の術だ。

これも密かに亮魔と特訓はしていたがあまり効果がないようだ]

雫      へぇ〜 催眠作用の毒術か。

如月 雪夜  (やはり毒使いの方には効きませんか…)

[紗和は自分の持っていた苦無で術の元凶である雪夜に向かう。

雪夜も苦無を構えて攻撃を受け止める]

如月 雪夜  (私と同じくらいの背丈なのに…力が強い…)

桐生 紗和  (《雷遁の術》)

[紗和は自分の苦無に雷術を伝わせ雪夜の苦無にうつり腕を痺れさせようとする]

如月 雪夜  刀に電気が…

       (でしたら…《生電の術》)

[しかし、医療忍術には雷術も組み合わせられているため雪夜も雷術を使い対抗する]

桐生 紗和  (医療忍者が雷術を?どう言うことだ?)

       だが…

如月 雪夜  !

桐生 紗和  隊長クラスを舐めてもらっては困る。

[紗和から電撃が強くなり雪夜の腕電撃が走る。

雪夜は身を引くが腕がヒリヒリとしていてうまく印を結べない。

その様子を一目散に判断して龍一郎は煙幕を投げ雪夜の腕を引きその場を去る]

桐生 紗和  はぁ…気配を隠していないのに逃げれると思っているのか?

       私は、最上さんに連絡する。お前はあの二人を追って捕まえろ。

雫      はいはい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

   南西部 紅愛・蓮班 学園寮内

満月 紅愛  寮はやはり広いですね。

[紅愛たちは学園の南西部にある二階建ての寮に来ていた]

聖 蓮    僕たちはこれから、

       雪夜様の術が広範囲に広がるように

       この寮の扉と窓を全て開けなくてはなりません。

       僕は、一階の方を担当します。

       紅愛さんは二階をお願いします。終わり次第、外に出てください。

満月 紅愛  はい。どうかお気をつけて。

聖 蓮    ありがとうございます。

       それでは。

[蓮が一階へ向かうと紅愛は二階の窓を人に気づかれない程度に開けていく。

再度全部開けたことを確認すると外に脱出し蓮が来るのを待つ]

ーーーーー

   寮内 一階

[蓮が厨房の窓を確かめにいくと中から誰かの声がした]

暁 奏    あとは…これを混ぜれば…【(あかつき) (かなで)

聖 蓮    (誰かいるのか?)

[そこには茶色の短髪に赤い真紅のメッシュが入っており薄黄色の瞳をしている男性。

第四部隊副隊長の暁奏が料理をしていた]

暁 奏    よし、できた。凛様、喜んでくれるかな?

聖 蓮    (暁先生?先生は危険ですね。後にしましょう。)

[蓮がその場を去ろうと一歩踏み出すと、後ろから近距離で声をかけられる。

いつのまにか背後に回られていたようだ]

暁 奏    ここでなにをしているのですか?

聖 蓮    暁先生。こちらにいらっしゃたのですね。

       伊能先生が料理を待っていましたよ。

暁 奏    凛様が!?急がないと…

       呼びに来てくれてありがとうございます。

       すぐ参りますとお伝えください。

聖 蓮    はい。では僕はこれで。

暁 奏    あっ、そうだ。忘れるところだった…

[蓮が説明会が行なっている場所に向かうと厨房に向かった奏が話しかける]

聖 蓮    ?

暁 奏    僕は凛様に料理を頼まれてないよ。

聖 蓮    ………

[すぐさま構えた蓮が弾き返したのは奏が投げた手裏剣だった。

手裏剣はどこかへ飛んでいったかと思ったが軌道を変えて奏のもとに戻る]

暁 奏    さすが、一年でいい成績を持っているお方だ。

聖 蓮    お褒めいただきありがとうございます。

満月 紅愛  蓮様!

[紅愛は蓮が心配になったのか様子を見にまた窓から侵入してきたようだ]

聖 蓮    紅愛さん下がってください。危険です。

[蓮はすぐに敵を見ながらも紅愛の近くにより自分の後ろに隠す]

暁 奏    急に襲いかかって申し訳ありませんでした。

       でも、君たち何か企んでると凛様から言われていたんです。

       大丈夫ですよ。この戦いは模擬戦だと周りは思うと思いますので。

満月 紅愛  (少し怖い先生なんですね。

       自己紹介の時は柔らかい感じでしたけれど…)

[奏は笑顔でそう答えると今度は三つ手裏剣を同時に投げる]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 雪夜・龍一郎班

如月 雪夜  追ってきてるかな?

龍一郎    ………

[龍一郎は足音などを効きおわけるために耳を澄ます。

すると今度は自分めがけて飛んでくる針の風を切る音を聞き、避ける]

雫      また、外したのか?

       まぁいいや。まだまだ針はあるしね。

龍一郎    雪。ここは俺に任せて先に行ってくれ。

       すぐ合流する。小声

如月 雪夜  (先生は生徒を傷つけることはないって泰誌先生が言ってた。

       龍君も大丈夫…)

       うん。わかった。

[雪夜はその場から西南部へ再び走り出した]

雫      ………

龍一郎    追いかけないのですか?

雫      君の方があの子より強うそうだから。

龍一郎    それは、光栄ですね。

雫      最近、隊長様の修行に飽きてきたんだ。

       そう簡単にへこたれるなよ?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 蓮・紅愛班

[蓮たちは奏が投げた三つの手裏剣を避けて寮を出ると川が流れ

石の床が広がった場所に来ていた]

暁 奏    生徒を教師が傷つけるのはよくないんだが…

聖 蓮    それでは、見逃してくれないでしょうか?

暁 奏    それはできないな。

[奏は蓮と紅愛の隙を狙って容赦なく手裏剣を投げるが

どれも最後には奏の手元に戻ってきている。]

聖 蓮    《花手裏剣の術》

[蓮も手裏剣を投げるが無くなってくると少量を残して術で手裏剣を作り出す]

暁 奏    この程度ですか?

聖 蓮    まさか…

       (まずいですね。土の上じゃないとうまく忍術が使えません…)

暁 奏    あなたの弱点も知っていますよ。

       こんな石だらけのところでは術は使えないでしょう?

聖 蓮    ………

       (こうなったら、体術か剣術で責めるしか…)

満月 紅愛  《土搬の術》!

[紅愛が忍術を唱えると遠くにある土を削って蓮の足元にくる]

聖 蓮    !

満月 紅愛  私が土を運びます。それを利用してください。

聖 蓮    ありがとうございます。紅愛さん。

暁 奏    なるほど。新入生なのにいい術だ。

       君みたいな貴族が土術を使えると思わなかったよ。

満月 紅愛  っ!

聖 蓮    先生の言葉に耳を傾けないでください!

       集中をきらしてはいけません。

満月 紅愛  はい!

[紅愛は土術を使っていることを突かれて動揺していたが蓮の言葉ですぐに我に帰る。

すると遠くから雪夜が走ってきて紅愛たちと合流する]

如月 雪夜  紅愛様!

満月 紅愛  雪夜様!いけません。今はーー

暁 奏    (医療忍者?どうしてここに…もしかしてこの子が鍵なのか?)

如月 雪夜  あれ?先生!

       (ど、どうしましょう…)

       私、出直しした方がいいでしょうか?

[雪夜は現状把握ができず戸惑っていると奏の方に質問をしてしまう]

暁 奏    え?それ、敵に聞くの?

如月 雪夜  敵?・・・はっ!紅愛様、手を貸します。

満月 紅愛  雪夜様…

[紅愛は状況を理解しるのに時間がかかってもすぐに切り替えた雪夜を見て

逆に自分が戸惑ってしまっていた]

聖 蓮    紅愛さん。如月様を連れて行ってください。

       暁先生は僕が食い止めておきますので。

満月 紅愛  !……わかりました。雪夜様、行きましょう。ご案内します。

如月 雪夜  え?あ、はい!

[紅愛は雪夜と共に寮内に戻る]

暁 奏    一人でよろしいのですか?

聖 蓮    はい。暁先生の操術は僕もよく見てみたいと思っていたので。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 学園寮内 広間

満月 紅愛  こちらがこの寮の中心の部屋です。

如月 雪夜  ありがとうございます。

満月 紅愛  もう少しで説明を受けている子たちがくると思うわ。

[すると廊下の方から多くの足音が聞こえ、

部屋の扉が開く音が聞こえると扉の近くには一人の女性しかいなかった]

満月 紅愛  え?

如月 雪夜  先生?

伊能 凛   あら、こんにちは。

寮内ではどうやら凛が生徒に説明を行っていたようだ。

残り四箇所で術を発動しなくてはならないが雪夜の行動はいかに…


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