コレット・メイシーにゃん
○帝国暦 二七三〇年〇六月三〇日
○プリンキピウム ホテル 厨房
ペントハウスで目を覚ましたオレは味見係のリーリを連れ、厨房に降りてアトリー三姉妹と一緒に朝食の準備を開始する。
「「「フレンチトースト?」」」
三人そろって首を傾げる。
「そうにゃん」
三人にレシピを伝えた。
「シンプルだけどおいしそうだね」
「にゃあ、当然美味しいにゃんよ。タネの準備は出来たから焼くのは三人に任せるにゃん」
「味見はあたしにお任せだよ!」
リーリが胸を張る。
「「「よろしくお願いします!」」」
○プリンキピウム ホテル 裏庭
オレは厨房を出て魔法鶏のとまってる木に向かう。
「取り替えるにゃん」
木をメイプルシロップの様な甘い樹液を出す魔法樹に交換した。
何故かフルグル村の馬井戸で魔法馬に混じっていたのだ。
幹に蛇口が付いていてそれをひねるとシロップがそのまま出て来る。
蛇口をひねって今日の分を壺に流し込んだ。
「実に簡単にゃん」
リクエストが有った魔法鶏とついでに魔法牛も増やしておく。
○プリンキピウム ホテル レストラン
テーブルに着いたノーラさんとシャンテルとベリルにゴーレムが朝食の皿を並べる。
リーリは既に食べ始めていた。
味見から止まること無く本番に突入している。
「マコトさんは今日は森に行くのね」
「そうにゃん、オレは今日帰れるかどうかわからないから、ノーラさんたちはホテルに滞在してくれてもいいし自宅に戻ってもいいにゃん」
「わかったわ、今日は一度、お家に戻ってからまた来るわね」
「にゃあ、馬車を用意するから、またアニタたちの料理の試食を手伝ってくれると有り難いにゃん」
「ええ、わかったわ、それから施設を見ておくわね、必要なモノが有ったら後で報告するわ」
「よろしく頼むにゃん」
ノーラさんにはオレが集めたホテル運営の情報をエーテル器官越しに直渡している。
情報の元が異世界だったり、先史文明だったりするのはご愛嬌だ。
「シャンテルとベリルは、フレンチトーストを知ってるにゃんね? おばあちゃんに食べ方を教えて欲しいにゃん」
「うん、いいよ、おばあちゃん、この甘いシロップを掛けて食べると美味しいよ」
妹のベリルが張り切って説明する。
姉のシャンテルが、おばあちゃんのフレンチトーストにシロップを掛けてあげる。
「ふたりともありがとう」
ノーラさんが優しい人で良かったにゃんね。
「おはようネコちゃん、今朝も快適だったわ」
「もう、他所では寝れないかも」
デニスとセリアは冒険者ギルドの制服に身を包んでバリッとしてる。
「おはようにゃん、開業までは好きに使って欲しいにゃん」
ふたりのテーブルにもゴーレムが朝食の皿を並べる。
「うっ、やっぱりホテル開業と同時に追い出されちゃうの?」
「帰るところ、ないんですけど」
デニスとセリアが青くなる。
「従業員寮を裏に作ってあるから、そこに移ってもらうにゃん、部屋のグレードは客室と遜色ないにゃんよ」
「な、何だ、驚かさないでよ」
「でも、ここに住むからには、それなりに貢献はして欲しいにゃん」
「わ、わかってるわ」
「たぶんネコちゃんが良くてもノーラさんが許してくれないと思うから」
オレはともかく、ノーラさんには頭が上がらないみたいだ。
「このパンうまいな、今度、嫁とガキを連れて来てもいいか?」
「にゃあ、いいけど、家で朝食は食べて来なかったにゃん?」
「食べて来たに決まってるだろう」
デリックのおっちゃんことギルマスが山盛りのフレンチトーストにシロップをたっぷり掛けて豪快に食べてる。
「それと相談なんだが、今度ウチのオヤジが来ることになったんだが、ここに泊めてくれないか?」
「にゃあ、デリックのおっちゃんのお父さんは貴族様と違うにゃん?」
プリンキピウムの冒険者ギルドのギルドマスターであるデリック・オルホフは貴族階級出身だ。
「一応な」
「ここは貴族用には作ってないにゃんよ、そもそも貴族が良くわからないにゃん」
「大公国にも貴族はいたろう?」
「にゃあ、銃をぶっ放して来たから犯罪奴隷にして売っぱらったにゃん」
「いや、大公陛下はちゃんとしてたろう?」
「にゃあ、いまの大公陛下にはいきなり結婚を迫られたにゃん」
蹴りも入れたけどいまは友だちだ。
「ウチのオヤジは大丈夫だ、それにマコトもいまは貴族だぞ」
「それもそうにゃんね」
「心配するな、もともとこの街に貴族用の宿なんて一軒もないんだ。それにここの格式は王都の高級ホテル以上だぞ」
「オープン前で、従業員もそろってないからゴーレム中心にゃんよ」
「オレの狭い家よりはずっといい、それに貴族と言っても道端で野営も厭わない人間だ、うるさいことは言わんさ」
「にゃあ、わかったにゃん、そう言えば近衛軍の技官はどうなったにゃん?」
「あいつらは、査定と支払いを済ませたらサソリを持って王都にとんぼ返りした」
「にゃあ、手間を掛けさせたにゃん」
「オパルスに逃したマコトが、まさか大公国の辺境伯になって帰って来るとは思わなかったけどな」
「オレも予想してなかったにゃん」
「だろうな」
「にゃあ、デリックのおっちゃんのお父さんたちは何人で来るにゃん?」
「親父に従者の騎士ふたりだ、騎士はどちらも女で片方は俺の嫁の妹だ、もう一人は良く知らん」
「貴族が三人にゃんね、もつ煮食わせたら怒る系にゃん?」
「いや、それはない」
「聞いてから出すにゃん、危ない橋は渡らないにゃん、それで到着はいつにゃん?」
「もうすぐオパルスらしいから、こっちに来るのはあと一週間ちょっとだな」
「にゃあ、了解にゃん、準備しておくにゃん」
コレットとフェイのふたりもテーブルに着いた。
「おはようネコちゃん、今朝は体調が良くて驚いたわ」
「あたしも、お風呂もベッドもすごかったよ」
「気に入ってくれたのなら何よりにゃん」
朝食の皿をテーブルに並べフレンチトーストの説明をする。
「朝からごちそうね」
「アトリー三姉妹の力作にゃん」
「あの子たちに料理の才能があったなんてぜんぜん気が付かなかった」
「うん、これまで片鱗も見せなかったよ」
「隠れた才能にゃん」
「ネコちゃん、本当に森に来てくれるの?」
「朝ごはんが終わったら冒険者ギルド経由で行くにゃん、昨日言ったとおり馬はオレが用意するから、一気に行くにゃん」
「わかったわ、ネコちゃんの馬を借りて行くわね」
「先頭はあたしに任せて下さい」
「疑ってるわけじゃないけど、本当に大丈夫なの?」
「ネコちゃんとあたしを信じて下さい」
「方向音痴は治っても、絶対に迷わないわけじゃないから慎重に頼むにゃん」
「……はい」
○プリンキピウム 冒険者ギルド ロビー
「おはようにゃん!」
「おはよう!」
リーリを頭に乗せコレットとフェイを引き連れたオレは冒険者ギルドに乗り込んだ。
「あら、皆さんお揃いでどうしたの?」
セリアもカウンターに着いたばかりだ。
「にゃあ、治癒魔法と聖魔法の認定をして欲しいにゃん」
「ネコちゃん聖魔法も使えるの!?」
セリアの声が朝ののんびりした雰囲気の冒険者ギルド内に響き渡った。途端にザワザワする。
「ちょっと、聖魔法って本当なの!?」
デニスまでカウンターに駆け寄った。
他の職員も椅子から腰を浮かせている。
「にゃお、聖魔法でホテルを綺麗にしたとき言わなかったにゃん?」
「「聞いてない!」」
「にゃあ、一体何で幽霊を送ったと思ったにゃん」
「力尽くで吹き飛ばしたんだとばかり」
「銃を乱射したんじゃないの?」
「にゃおお」
「それに大公国で死霊を退治したにゃん」
「こっちには大公国に行ったって情報しか来てなかったから」
「そう言えば、死霊の発生は秘密だったにゃんね」
「マコト、オパルスで認定を受けなかったのか?」
デリックのおっちゃんまで執務室から出て来た。
「にゃあ、そんな暇は無かったにゃん」
「するとフリーダがこっちに義理立てしたってところか?」
そんな感じでは無かったから単に興味が無かったからだと思う。
「にゃあ、認定は本拠地で取るものにゃんね」
「それが普通だわな、おい、誰か魔力認定用のプレートを用意しろ!」
「は、はい!」
まだ一〇代の若い職員が駆け出した。
「言われてみれば、マコトにはまだ魔力を認定してなかったか」
「普通Fランクの冒険者にはやりませんよ」
デニスが冷静に突っ込む。
「いや、マコトの場合は初日にやっておくべきだった、あれだけ強力な治癒魔法を見てたんだからな」
「あの時は、びっくりしてそんなこと思い付きませんでした」
「まったくだ」
デリックのおっちゃんとデニスがうなずき合ってるところに魔力測定用のプレートが持って来られた。
埃をかぶった汚い石板だ。しかも黄色い染みまで着いてる。
「にゃあ、汚いにゃんね、先にウォッシュしてもいいにゃん?」
「ああ、いいぞ」
まずはプレートにウォッシュを掛けた。
プレートが綺麗になると同時に文字が浮き出た。
「判定完了だ」
「にゃ?」
「プレートに魔力を流せば判定できるの」
デニスが教えてくれた。
「にゃお」
テンプレの魔力測定の魔導具をぶっ壊すをやってみたかったのに残念にゃん。
「ああ、やっぱりか」
「ですね」
プレートの表示を見たデリックのおっちゃんとデニスがため息をつく。
「どうしたにゃん?」
「判定不能だ」
プレートの文字を見せてくれた。そこはテンプレか。
『あなたの魔力は判定範囲を超えました。お近くの魔導師ギルドにご相談下さい』と表示されていた。
「お近くの魔導師ギルドってどこにあるにゃん?」
「オリエーンス連邦時代に有ったらしいというのが定説だ」
「にゃ?」
「魔力測定用のプレートは遺跡の出土品なんだよ、良く出るものだからそれほど高くないけどな」
「判定範囲を超えたってことは、宮廷魔導師クラスなのは間違いないですね」
「だろうな、少なくとも冒険者にはいない」
「ネコちゃん、宮廷魔導師になっちゃうの?」
横からセリアが心配そうな表情を見せる。
「にゃ?」
「普通はそっちを選ぶぞ、安全だし金になる。マコトの場合は冒険者を続けた方が金になると思うが、権力は宮廷魔導師がだんぜん上だな」
「六歳児でもにゃん?」
「影で操る貴族がいたりするが前例がないわけでもない、派閥の争いもあるしマコト向きの世界じゃないな」
「にゃあ、権力闘争に興味はないにゃん、オレは森で暴れてる方が楽しいにゃん」
「子供ならそうだろうな」
「ネコちゃん、カードを貸して」
「にゃあ」
セリアがカードを登録用のプレートに乗せると記載が書き加わった。
「はいどうぞ」
「ありがとうにゃん」
冒険者カードに「魔力 測定不能』と新しく書かれていた。
○プリンキピウム 町道
用事が済んだのでギルドの前からコレットとフェイにも乗ってもらい三頭の魔法馬で出発する。
パカポコと街から出るまでは徐行運転だ。
「ネコちゃんの馬、これ普通じゃないね」
先頭を行くフェイが振り返った。
現在は三角形のフォーメーションで移動してする。
「ネコちゃんは、特別製って昨日ちゃんと言ってたわよ、聞いてなかったの?」
コレットがオレの代わりに答えてくれる。
「ちゃんと聞いてましたよ、でもあたしの予想をはるかに超えてスゴいんです、防御結界とかいろいろ」
「にゃあ、森に入るならこれぐらいじゃないと危ないにゃん」
「おやつも食べやすいよ」
リーリが乗ってるのはオレの頭の上だけどな。
「そうね、これなら安心よね、森で使うにはオーバースペックなぐらい、冒険者の装備じゃないわね」
「にゃあ、もとは軍用だからそうにゃんね」
今回は三頭とも先日の馬井戸から持ち帰ったオリエーンス連邦時代の軍用馬を再生&改造したものを使ってる。
スペック的には人間のいうことを聞く魔獣だ。
魔法馬はオリエーンス神聖帝国時代よりも後のオリエーンス連邦時代のモノがより高性能だ。
オリエーンス神聖帝国時代、魔法馬はメインの移動手段では無かったから、その後の文明ほど発達させる必要も無かったのだろう。
「いってらっしゃいませ!」
守備隊の大仰なお見送りを受けて門を抜け城壁に沿って馬を走らせる。
○プリンキピウムの森 南エリア
しばらく走ってから馬の鼻先を南に向けた。
「いよいよ森の中だね」
今度のフェイは振り返らずに声を出す。
「獣が寄って来たら止まらないで馬の防御結界で弾くにゃん」
「了解」
「弾くだけでいいの?」
「にゃあ、回収はオレがやるにゃん」
「ネコちゃんにおんぶに抱っこね」
「にゃあ、構わないにゃん」
三騎の魔法馬は速度を落とすことなく森を駆ける。
たまに襲い掛かってくるオオカミだのイノシシだのを先頭のフェイの馬の結界で弾き飛ばしオレが回収する。
防御結界で弾いただけで獣たちは昇天していた。
「ところで、方向は大丈夫にゃん?」
隣を走るコレットに聞く。
「大丈夫、間違ってないわ」
フェイを信用してないわけではないが、獲物を弾き飛ばすのに夢中になってるように見えたから一応、聞いた。
「おお、見ましたコレット姉さん、トラですよ! トラ! 殺っちゃいますね」
「いまのところはね」
○プリンキピウムの森 南エリア(危険地帯)
二時間ほど走って少し開けた場所に出た。
フェイとコレットが馬を停めて降りる。
その一角に石が積んであった。
「墓標にゃんね」
「ええ、五年前に私の所属していたパーティーがトラの特異種に襲われたの、仲間のうち生き残ったのは、私だけ、夫も友人も皆んな死んじゃったわ」
「トラの特異種では、一人だけでも生き残れたのは幸運にゃん」
「そうね、そうなんだけどね」
コレットは石の前に跪く。
「ネコちゃんの馬ってスゴいのね、以前だったら片道に二日は掛かったのにお昼前に到着しちゃった」
泣き笑いの様な表情を浮かべる。
「にゃあ、ところでトラの特異種って、どんなヤツにゃん?」
「普通のトラのゆうに倍はあるわ、色は白地に灰色の縞、耳まで裂けた口、片側二つの目を私の夫に潰されてるわ」
「そいつは死んだにゃん?」
「いいえ、たぶん生きてるわ」
「にゃあ、するといまオレたちを狙ってるのが、そいつっぽいにゃん」
「近くにいるの?」
コレットが自分の拡張空間からライフルを取り出す。
「にゃあ、オレの魔力に反応して寄って来たみたいにゃん」
「どこだ?」
フェイは剣を構えてコレットの背中を守る。
「右前方、すぐに出て来るにゃん」
『ガアアアアアア!』
突っ込んで来た巨大な影がオレの防御結界に絡め取られた。
「この防御結界は、魔法馬と違って弾かないにゃん、その逆にゃん」
トラの特異種は、後ろ足で立ち上がり結界から抜け出そうと前足を打ち付ける。
しかし逃げ出すことはできない。
「どうにゃん?」
「普通のトラのゆうに倍はある身体、色は白地に灰色の縞、耳まで裂けた口、夫に潰された片側二つの目、間違いない、こいつは五年前、私から仲間を奪った特異種だ!」
コレットはトラに向けて発砲する。
森に銃声が木霊した。
しかし弾丸は毛皮を貫通出来ずに弾かれた。
「ああ、効かない! あの時も効かなかった、また今度も、五年前とは銃も違うと言うのに!」
連射するもトラの特異種の身体は傷付かない。
「どうして!?」
銃を下ろしたコレットは身体をふらつかせる。
魔力切れを起こしかけていた。
「コレット姉さん、ここは私に任せて!」
フェイはトラに向かって剣を突き出し全身でぶつかって行こうとする。
「待つにゃん!」
「えっ!?」
フェイはダッシュの直前で動きを止めた。
「コレット、この銃を使うにゃん」
オレの銃を渡す。
「ネコちゃんの銃を使うの?」
まだ少し呆けてる。
「コレットが仲間の敵を取るにゃん!」
「私が、ええ、わかってる、わかってるわ、こいつは私が倒す!」
銃を構えたコレットは引き金を引いた。
ドン!
額を撃ち抜かれたトラの特異種が仰向けに倒れ地響きを立てる。
「ヤッたの?」
フェイが振り返る。
「倒したにゃん」
トラの特異種の瞳の光が消えた。
「やったの、やったのね」
コレットはその場に膝を突くと子供みたいに泣き出した。
「姉さんがやったんだよ、コレット姉さんが皆んなの敵を取ったんだ」
フェイがコレットを抱き締めた。
しばらくして落ち着いたコレットが涙を拭いて照れ臭そうな笑みを浮かべた。
「格好わるいところ見せちゃったね」
「にゃあ、格好わるくないにゃんよ」
タオルを取り出して渡す。
「そうですよ、コレット姉さんはぜんぜん格好わるくなんてないですよ」
こっちは、まだ泣いてるのでちょっと大きめのタオルを渡した。
「オレの仕事を始めていいにゃん?」
「聖魔法を使ってくれるのね」
「そうにゃん」
聖魔法を発動させる。青い光が地面を覆いこの土地そのものを聖別する。
「きれいな光ね」
「初めて見ました」
ふたりが呟く。
既にコレットの関係者の魂は近くに集まっていた。
「ユアンなの?」
コレットが呟く。
一人の冒険者らしき男性の姿が浮かび上がる。優しそうな人だ。
「皆んなも」
その後ろにも冒険者たちが姿を現した。
同じぐらいの年齢の男女だ。
「皆んなコレットのことを心配して地上に留まっていたみたいにゃん」
「ごめんね、皆んな」
またポロポロと涙を流す。
「でも、もう大丈夫よ、冒険者は廃業にする、ネコちゃんのホテルを手伝うわ」
皆んながうなずいてる。
「だから、皆んなは天に還って、そしていつか私が行くのを待ってて」
コレットの仲間たちは笑ってる。
「送るにゃん」
光があふれる。
コレットの仲間たちも光に包まれ、やがて彼らも光の粒子になって天に昇った。
「これで、天に還ったんだよね」
「そうにゃん」
コレットは天を見上げる。
「聖魔法ってスゴいんだね、あたし感動しちゃった」
「スゴいかどうかは、オレには良くわからないにゃん」
「十分スゴいよ、私の知ってる聖魔法はほんの少し光るだけだもの、ネコちゃんのは皆んなの姿まで見えてた」
「うん、あたしにも見えてたよ、コレット姉さんの旦那のユアンさん、やっぱりカッコ良かった」
「でしょう?」
ノロケられるぐらいには元気になったみたいだ。
トラの特異種を回収した。
「帰るにゃん」
「待って!」
リーリの言葉に全員が動きを止めた。
「お昼ごはんがまだだよ!」
「にゃー」




