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アクィルス州にゃん

 ○帝国暦 二七三〇年十二月〇四日


 ○ケントルム王国 アクィルス州 上空


 ワガブンドゥス州のパゴノ拠点での抱っこ会を今朝方に終えたオレは、ドラゴンゴーレムに乗って西に向かい、現在はアクィルス州上空を飛行している。

 アクィルス州は、グランキエ大トンネルがあるワガブンドゥス州の西に隣接している領地で、直接的な砂海の砂の被害こそ無かったが魔獣の大発生に巻き込まれて領内を蹂躙された。いまは高濃度のマナによって魔獣の森に沈もうとしている。


「にゃお、州都が跡形もないにゃんね」


 上空から州都があったであろう場所を眺める。

 鎧蛇に銀色のダンゴムシに足がいっぱいあるミミズっぽいのとかが瓦礫の上でのたくっていた。いずれもデカい。

「まずは州都圏内でデカい顔をしている魔獣どもを殲滅するにゃん!」

「「「にゃあ!」」」

 オレと猫耳たちが再生したオートマタが、地上に降下しながら眼下の魔獣たちを蜂の巣にする。

 大発生の影響でまだラリった状態の魔獣たちは、これといった反撃をすることなく次々と狩られた。


 州都の跡には魔獣たちにすり潰された瓦礫だけが残された。


「にゃあ、アクィルス州にも拠点をブチ立てるにゃん!」

 オレは魔獣を始末した州都の跡にパゴノ拠点と同じ巨大な青いピラミッド型の二型マナ変換炉を四つに猫ピラミッド一つのケントルム拠点セットを再生した。

「ここをアクィルス拠点とするにゃん」

 こっちもマナをドバドバ吸い取って魔力に変換する。これだけでは全然足りないから追々追加だな。



 ○ケントルム王国 アクィルス州 アクィルス拠点 ブリーフィングルーム


「にゃあ、アナトリ派領地の西隣りもナオのいるアドウェント州以外には人がいないにゃんね」

 オレたちは改めて周囲を探査したが、結果は芳しくなかった。主にいた盗賊どもは大半が現地猫耳になったというのもあるが。

「このまえまでいた盗賊どころか生きている人間は誰もいないにゃん」

「にゃあ、マナの濃度がここまで濃くなっては無理にゃんね」

「即死はなくても動けなくなって魔獣に食べられるにゃん」

 猫耳たちが答える。

「魔獣とマナを封じ込めるのに物理防壁をアナトリ派の西隣りにも展開するにゃん」

「「「にゃあ!」」」


 旧アナトリ派領地の西隣にはアクィルス州、ニゲル州、ジェラーニエ州、ヴォーリャ州、トリフォリウム州そしてナオ・ミヤカタのいるアドウェント州がある。


 _北

 西←東

 _南


 ○アクィルス州___←○ワガブンドゥス州

 ○ニゲル州_____←○トロバドル州

 ○ジェラーニエ州__←○ヴラーチ州

 ○ヴォーリャ州___←○ストーロジ州

 ○トリフォリウム州_←○イピレティス州

 ○アドウェント州__←○パイアソ州


 アドウェント州以外の十一州は無人の実質、魔獣の森だ。



 ○ケントルム王国 テスタ州 州都トロイ郊外 北方連合侵攻軍陣地 現地発令所


「地上部隊の七割が消えただと?」

 巨漢のバスチアン・アンクタン将軍が伝令を睨んだ。

「……はい、間違いございません」

 伝令の兵士が後退りしそうになるも何とか答えた。

「これまでも夜襲があったが、いきなりか?」

 ブリュノ・オクレール将軍は眺めていたタブレット型の魔導具を確認する。

「はい、完全に消息を断っております」

「やはりナオ・ミヤカタは健在だったのでしょうか?」

 年若いディディエ・バリエ将軍が問い掛ける。

「いや、例え薔薇園の魔女が健在でも、アドウェント州に展開した地上部隊の七割を一人で殲滅するのは難しいのではないか?」

 ブリュノ将軍が意見する。

「我らの常識で考えればそうなるが……、果たしてその常識が通用する相手なのだろうか?」

 バスチアン将軍が大きな背中を丸めて考え込む。

「失礼するにゃん」

 発令所の天幕に三人の少女が現れた。年の頃十四~五歳のいずれも整った顔立ちをしている少女たちは、軍服のようなデザインの仕立ての良い服に身を包み猫耳の魔導具を装着している。ご丁寧に尻尾まで装着していた。

「何者だ?」

 ブリュノ将軍が誰何する。少なくとも北方連合侵攻軍陣地の関係者ではない。

「ウチらは、アナトリ王国マコト・アマノ公爵の配下にゃん」

 ひとりが代表して答えた。

「アナトリのマコト公爵であると?」

 バスチアン将軍は理解が追いつかない。異国の公爵の配下を名乗る者たちが何故ここにいるのか?

「そうにゃん、将軍方はケントルムとアナトリが戦争中であることをお忘れにゃん?」

「いや、しかし、グランキエ大トンネルは通行できないのでは無いか?」

 ブリュノ将軍が訊く。

「直したにゃん」

「直したのですか? それはにわかには信じられませんが」

 ディディエ将軍の口調はあくまで丁寧だ。

「いま無理に信じなくてもいいにゃんよ、いずれその目で確かめられるにゃん」

 三人の将軍たちは、この防御結界に守られた北方連合侵攻軍陣地のしかも発令所に入り込まれたことで、少女たちが只者でないことはわかったが、だからといって本当にアナトリの公爵配下であるとは信じていなかった。

「それでアナトリの公爵の配下が、我らに何用であるか?」

 バスチアン将軍が腰をわずかに浮かせて問い掛ける。格納空間に仕舞った剣をいつでも取り出せる。

「にゃあ、アドウェント州はウチらが占領したにゃん」

「北方連合の将兵は全員、戦争奴隷にするにゃん」

「将軍様だけあって、アーティファクト並みのいい剣を持っているにゃんね」

 猫耳のひとりが大柄の剣を手にしていた。

「なっ!?」

 バスチアン将軍は格納空間の剣が消えていることに気付いた。そして他の二人の将軍に目配せする。直ぐに三人の少女のいずれかが魔法使い、しかもかなり上位であることを共有した。

「アナトリの公爵の軍勢が、既にアドウェント州を押さえたと?」

 ブリュノ将軍が確認の問いをする。

 手にしたタブレット型の魔導具には、残っていたはずの三割の地上部隊の反応が消えていた。

「そうにゃん、侵攻軍に関しては、あとはここにいる三人を捕まえるだけにゃん」

「「「にゃあ」」」

 三人の少女は声を揃えた。



 ○ケントルム王国 テスタ州 州都トロイ トロイ城 領主執務室


「消えた? 消えたとはどういうことですか?」

 テスタ州領主オレール・カリエール侯爵は、騎士に報告を聞き直す。

「北方連合侵攻軍陣地から将兵の姿がすべて消えてございます」

 騎士はもう一度、報告を繰り返した。

「撤退したのですか?」

「いえ、将兵に動きはございませんでした」

「文字通り消えたと?」

「左様でございます」

「わかりました、北方連合の各州に私の名前で問い合わせて下さい、それとアドウェント州に入り込んだ魔導師に連絡をお願いします」

「かしこまりました」


 即座に北方連合の各州に問い合わせたが、いずれも撤退の事実は無く、また貸し出していた一〇〇人の魔導師とも連絡が途絶した。



 ○ケントルム王国 アクィルス州 アクィルス拠点 ブリーフィングルーム


『お館様、フリソス城全体にウチらの結界を施したにゃん、そっちから全館放送できるにゃん』

 フリソス城に潜入している猫耳から連絡が入った。魔導具を乗っ取る系の結界だ。

「ご苦労にゃん、それじゃ挨拶代わりにケントルムの連中に一発かますにゃん」



 ○ケントルム王国 王都フリソス フリソス城


『にゃあ』

 ケントルムの王宮全館にオレの鳴き声が響き渡った。

『オレはアナトリのマコト・アマノにゃん、にゃあ、ケントルムだけあってなかなかいい魔導具を使ってるにゃんね』



 ○ケントルム王国 王都フリソス フリソス城 国王執務室


「何事だ?」

 国王ハムレット三世はタブレット型の魔導具から顔を上げ、いきなり少女の声が聞こえた緊急連絡用の魔導具を見た。

「通信の魔導具に入り込まれたようです」

 国王付きの暗部所属の魔導師が静かに答えた。

「本当にアナトリのマコトなのか?」

「報告にありましたマコト公爵様は六歳の童女とのことです、類まれな魔法使いとのことなので間違いないかと」

「大使館の魔導具にでも細工したのか?」

 国王は振り向くことなく問い掛ける。

「いえ、これは国内からでございます」



 ○ケントルム王国 王都フリソス フリソス城 王太子執務室


『にゃあ、オレたちは、アナトリ派の六州とその西隣の六州の占領を完了したにゃん、嘘だと思うなら探査魔法でも打ってみるといいにゃん』


「アナトリのマコト?」

 王太子オーガストには聞いたことのない名前だ。

 大使館にマコトについて問い合わせていたのはオーガストの名前を騙った内務省諜報機関の仕業だったから、実際には情報が上がっていない。

 オーガストは執事を見る。いまはいつもの真面目が取り柄の冴えない王子様に戻っている。

「アナトリ王国の公爵様だったかと」

「公爵、子供のようだが?」

「そう聞いております」

 執事の情報もそれが全てだった。



 ○ケントルム王国 王都フリソス フリソス城 宮廷魔導師団 主席執務室


『ケントルム王国は即刻、無条件降伏することを勧告するにゃん。降伏を拒絶した場合は当該関係者を戦争奴隷にするにゃんよ。なお犯罪者以外の一般市民は敵対しない限りは安全を保証するにゃん』


「うわ、城の秘匿回線にまで入り込まれたのか、アナトリのマコト公爵は半端ない魔法使いだね」

 モリス・クラプトン主席宮廷魔導師は嬉しそうに乗っ取られた自分の通信の魔導具を眺めた。

「マコト公爵はアナトリのカズキ・ベルティ伯爵と同郷らしいぞ」

 ルミール・ボーリン上級宮廷魔導師が情報局から拾ったネタを披露する。

「マジで?」

「嘘を吐いてどうする?」

「するとママと同郷か、だとしたらかなりヤバいね」

「ああ、間違いない」

「そうなの?」

 ルフィナが首を傾げる。

「例えば、ママがボクにくれた砂海の魔獣に効く探査魔法とか、出どころはマコト公爵じゃないのかな?」

「ナオ様が作ったんじゃないの?」

「ママがそんな面倒なことはしないよ」

 モリスは首を横に振って否定する。

「そのアドウェント州も占領したのか」

 ルミールが情報の魔導具のタブレットを眺める。

「いまも北方連合一〇州が侵攻中よね?」

「早くも北方連合の地上部隊一〇万人が姿を消したらしいぞ」

「マコト公爵は仕事が早いね」

 モリスが愉快そう。

「ナオ様とマコト公爵が手を組んだってこと?」

「そう、これは北方連合一〇州そのものも危ないね、その前にこっちに来そうだけど」

「主席、ナオ様は健在なのか?」

 ルミールが訊く。

「考えてもみなよ、薔薇園の魔女だよ、爆裂程度で倒せるわけがないよ、たぶんマコト公爵の指示で隠れたんじゃないかな? いつものママなら侵攻軍を全部焼いているはずだから」

 モリスが自信たっぷりに語る。

「一報が入った時は呆然自失だったけどね」

 ルフィナは生暖かい目でモリスを見る。

「マコト公爵の指示というのはありそうだな、公爵は人死を何より嫌うらしい」

 大使館からの修正情報を知ったルミールは、こんなこともあろうかとアナトリ側の情報を集めていた。

「マコト公爵とナオ様は、以前から繋がっていたってこと?」

「難民を積極的に受け入れた辺りが怪しいかな? アレはママのアイデンティティに合ってないもの」

 育ての親のことだけによく知ってる。

「マコト公爵は、何でナオ様を隠したの?」

「狙いは北方連合一〇州の兵士辺りか、生かしたまま領内に引き入れて戦争奴隷にするんだろ、実際、侵攻軍は消息を断ったわけだし」

 モリスの代わりにルミールが答えた。

「うん、ママが先頭に立ったら全部焼いちゃうから」

「下手をするとあたしたちも戦争奴隷か」

「テランス師がいれば何とかなるんじゃないかな?」

「主席が珍しいこと言うのね」

「そう? テランス師なら逃げる時間ぐらい作ってくれるんじゃない?」

「そっちか」



 ○ケントルム王国 王都フリソス 内務省 情報局


『猶予は明日の日の出までにゃん、期限までに返答がなければオレたちは更に西に向けて侵攻を開始するにゃんよ』


「何で回線全部に入り込まれているんだ!」

「東方の確認急げ!」

「誰だ、マコト公爵がただの子供だなんて言ってたヤツは!?」


 内務省の情報局は城内の通信の魔導具を乗っ取られて大騒ぎになっていた。


「あん、そんなのいま牢に入ってる御仁たちだろ?」

 第二騎士団に連行された情報局の上級職は大半が第三王子に組みしたとして戻って来なかった。


 王都の法衣貴族であり情報局に所属しているブレーズ・ダヤン男爵は大騒ぎになっている最中に例外的に自分の執務室に戻って来た。

 危なく牢に繋がれたままになるところだったが、第三王子の勢力と一歩距離を置いていたのが功を奏して釈放された。

 距離を置いた理由は、単にソリの合わない同期が第三王子派だったからだ。他に理由はない。

「人生、何が幸いするかわからないもんだ」

 捕まった連中にしたって、真面目だけが取り柄のぼんくらの王太子や魔法バカの第二王子に比べれば、そこそこ野心のある第三王子のクライヴ殿下に期待するのはそう悪い判断では無かった。

 連中にしても、まさかクライヴ殿下がいきなり謀反を計画し革命を実行するとまでは思わなかったろうし、それをぼんくらの王太子が察知して撃退するとは考えもしなかったはずだ。

「クライヴ殿下が王太子殿下の排除に動くのは時間の問題だとは思ってはいたが、まさか武力で一気に王座まで狙うとはな」

 謀反とあっては牢に繋がれた同期も悪くすれば死罪、良くてお家取り潰しか。

「ご愁傷さま」


「ブレーズ局長代理!」

「んっ?」

 執務室の扉が開かれ女性の秘書官アニエス・ルメールが声を掛けた。

「局長代理って何だ?」

 聞き覚えのない肩書に思わず聞き返した。

「局長が逮捕されたので、ブレーズ部長が局長代理に就任だそうです、おめでとうございます」

 アニエスが淡々と答えた。

「はぁ、何だそれは?」

「今朝、大臣から内示がありました」

「……本人に来てないんだが」

「牢に書類は回せませんから」

 内務大臣の顔を思い浮かべる。黙々と仕事をする実務一筋の人のいいにこやかなおっさんだが、実は王太子と同じくヤバい人間なのかもな。

「代理はマコト公爵の件、どう思われます?」

 アニエスは、にゃあにゃあ言ってる放送用の魔導具を見る。

「マコト公爵か? 確かグランキエ大トンネルに突入を開始したとか大使館から情報が来てたはずだが」

「本当だったと?」

「本当なんだろ、現にアクィルス州からトリフォリウム州に掛けて巨大な物理障壁が築かれているのを確認したらしいぞ」

 ブレーズはタブレット型の魔導具でいま入ったばかりの観測結果を見た。

「するとマコト公爵の軍勢は本当に砂海の砂を消し魔獣も倒したということですか?」

「だろうな、それも既に情報が入っていたはずだが」

「確かに聞いてはいましたが」

 情報局内で大使館からもたらされた情報は共有されていたが、アナトリ側が流した欺瞞と判断されていた。

「マコト公爵が見せた実力は、留学中のせがれからの情報とも一致する」

 アナトリ留学組のマルネロはブレーズの次男だ。

「子供が敵地での諜報活動は危険ではないのですか?」

「いや、学校にいる公爵の配下の者から聞いただけらしい。公爵のことは何でも教えてくれるそうだ」

「はあ」

 アニエスが気の抜けた返事をした。

「今回の件からするとせがれの情報が正しかったわけだ」

「それで、今後どうなされます?」

「王太子殿下のご機嫌取りだな、まずは砂海の魔獣の集合体とマコト公爵の情報をまとめて提出するか」

「代理は、王太子殿下のところに行かれないのですか?」

「殿下は避難の指揮を執っておられる、いま擦り寄っても不興を買うだけだろう」

「そう言えば、平民のリストを作った者たちが、かなり手を抜いたらしく青い顔をしてましたが」

「そう思うならさっさと訂正しろよ、俺は無能を庇い立てなんかしないぞ」

「かしこまりました、伝えます」

「たぶん事態が落ち着いたら下々の者まで詮議が入る、忠誠を疑われなくなかったらせいぜい働くことだ」

「そうですね」

 タブレットを眺めていたブレーズが眉間にシワを寄せた。

「……もう暗部が動いたのか」

 タブレットに書き加わった新しい情報を凝視する。

「暗部ですか?」

「ああ、いまさっき公爵に向けて呪いを打った様だ。直ぐに返されて三人が魔力を失ったらしい。禁呪も使えるとか本当に六歳児なのか?」

「それこそ欺瞞かと」


『にゃあ、ケントルムの返答はわかったにゃん、いまから一〇秒後に国王執務室を攻撃するにゃん、巻き込まれたくなかったら退避するにゃんよ』


 王宮内に六歳とされる少女の声が再度響いた。



 ○ケントルム王国 王都フリソス フリソス城 国王執務室


「陛下、退避を」

 次席宮廷魔導師テランス・デュランが国王執務室に現れた。

「ふん、バカな」

 国王ハムレット三世が鼻で笑った。

 次の瞬間、天井を突き破って国王の机に巨大な黒い杭が突き刺さった。


『にゃあ、国王はちゃんと避けたにゃん?』


「何故だ! 結界はどうした!?」

 椅子ごと転げた国王が初めて表情らしい表情を浮かべた。

「王都の防御結界は長らく機能しておりません」

「作り直したのではないのか?」

「宰相殿が主席様の結界を嫌がられましたので」

「……っ!」

 立ち上がった国王は杭を杖で殴りつけた。

『にゃあ、杭に衝撃を与えるとオナラをするから気をつけるにゃんよ』


 ブーっ!と音と共に悪臭が執務室を満たした。それは国王の防御結界を簡単に素通りしたのだった。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございました。マコトらしい展開かと(笑)。 [気になる点] ケントルム編が早くももうすぐ終了するような気が(苦笑)。 [一言] 御身お大切にお過ごしください。
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