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フィーニエンス 悪魔の森 2

『これは!?』

 ヘンゼルにもその情報が伝わったものの、術者たちが混乱してる為、直ぐには観測結果を理解出来なかった。

『ちょっとだけ待ってくれ』

 アリが観測班の魔法兵士が得たすべての情報をつなぎ合わせて再構成する。

『見えたろう?』

『あ、ああ』

 軍の隊列が死霊に隙間なく包囲されていた。

 ありえない数の死霊が集まっている。

『いったい何体いるんだ?』

『死霊の数、推定で三〇万を越えている』

『そんなバカな!?』

 死霊の数は七年前の侵攻作戦の死者数を遥かに越えていた。

『なんで前回の死者数より多いんだ!?』

『まだ増えている、たぶん前々回以前の死者が混じってるんだ』

『何も今回にまとめて出なくていいものを』

『まったくだ』

 上層部もかなり混乱していた。

『『『このままでは全滅するぞ!』』』

『『『せめて足を止めさせろ!』』』

『『『死霊を振り切れるわけ無いだろう!』』』

 ヘンゼルとアリが念話してる間も各隊長間で怒鳴り合いの様な念話が飛び交った。


『『『オオオオオオオオオオオオオオオッ!』』』


 大音響の死霊の咆哮が四方から発せられ防御結界が波打つように揺らぐ。防御結界に守られていなかったら恐慌状態に陥る兵士が大量に出たはずだ。

 いまは凌ぐことが出来てもこのままだと防御結界に穴が空くのは時間の問題だ。魔法兵の魔法は既にカツカツだ。


『『『行軍停止! 防御に徹せよ!』』』


 ここに来て隊列の後ろに構えていた将軍様も事の重大さに気付いたらしく、慌てて隊列を停止させた。

 将軍の魔導具で増幅された念話が頭の中で響く。


『『『銃構え!』』』


 各隊長からの号令が飛ぶ。

『『『聖別された弾はまだ使うな! 防御結界に張り付いてからだ! もっと引き寄せてから撃て!』』』

 小隊長の指示がいちばん的確だ。

『ヘンゼル、ストーンゴーレムを守ってくれ! 死霊にコントロールを奪われるとマズいことになる』

 連隊長からも指示が飛ぶ。

『死霊がストーンゴーレムのコントロールを奪うのですか?』

『極秘情報だが前例がある』

『了解です』


『『『撃て!』』』


 銃声が響き渡る。


『『『魔力が尽きても構わん! 撃ちまくれ!』』』


「通常弾でも嫌がらせぐらいにはなるか」

 陸軍兵がやっと出番が来たと銃を撃ちまくるのを見てヘンゼルも自分の仕事に戻った。ストーンゴーレムを停止させ専属の魔法兵が自閉モードに移行させる。これで簡単にコントロールを奪うことは不可能になる。

 それでも死霊たちが集まって来る。明らかにストーンゴーレムを狙っていた。間違いなく組織だった動きだ。


『『『魔石二五番に異常あり! 対処開始せよ!』』』


 魔石の一つが異常反応を起こしている。魔石を背負っていた魔法兵が魔力切れを起こしかかっていた。

 そこに死霊が殺到する。まるで念話を傍受した様な動きの早さだ。


『『『続いて魔石三〇番、四六番、七八番に異常あり! 対処せよ!』』』


 連鎖するように魔石の異常反応が発生する。いずれも魔法兵の魔力切れが原因らしい。死霊は異常反応を起こした魔石に吸い寄せられる様に集まる。それともう一箇所、最後尾にも集まっていた。


『『『魔法兵! 何をしている! 防御結界を抜かれるぞ!』』』


 最後尾は司令部の機能があり将軍の馬車が配置されている。そこだけは厳重な認識阻害の結界が張られているのに死霊たちは見透かした様に集まっていた。

『司令部エリアを狙ってるとはいよいよ組織だって動いていることがはっきりしたな』

 アリから念話が入る。

『しかも、軍について詳しいヤツか』

『それって本当に死霊なのか? いくら元が宮廷魔導師でもそこまで思考力があるとは思えないが』

『ああ、俺も信じられないが、他に何がいる?』

『死霊魔導師はどうだ?』

『研究所のヤツが迷信だと言ってたが、実際のところどうなんだ?』

『フルゲオ大公国でしか報告例が無いが、大発生なら有り得るんじゃないか?』

『仮にそうだとしても、あちらでも正体が掴めてないはずだから、実態が不明なことに変わりないぞ』

『だな、実態が不明では対処のしようも無いか』』

『ヘンゼルはどれぐらい持ちそうだ?』

『現状だとあと半日で魔力切れだ』

『そうか、お偉いさんに何か秘策が無い限り侵攻軍の命運もそこまでか』

『その前に防御結界が持つかどうか怪しいぞ』

『刻印か?』

『ああ、この感触は崩壊が近い』

『ちょっと待ってくれ! まだ異常は無いはずだが?』

『全体的には安定して見えるが、死霊が集中している場所に大きな負荷が掛かってる』

『確かにこれはかなりマズいな、一箇所が限界に達すると連鎖するか』

『ああ、かなりマズい』

『観測班から報告を上げるが、この状態では対処も難しいか』

『いまだって出来る限りのことをしているのにこれだ、これ以上は無理だろう』

『確かに負荷を再分散させるのは無理だ』

『少なくとも死霊が消えない限りはだな』


 観測班から報告を上げたが指揮官たちからの反応は無いに等しかった。魔法軍の上官たちは焦れていたが今回の侵攻軍を束ねる司令は陸軍出身の将軍だった為、その取り巻きである参謀たちも含めて、事の深刻さを理解出来てないらしい。

 ギリギリの状態で魔法軍の仲間たちが調整を続けたが、負荷を低減させるといった根本的な対処がなされないので崩壊を止めることは叶わなかった。


『『『防御結界、一部崩壊!』』』


 アリが報告を上げてから一時間も立たないうちに防御結界に穴が空いた。最初に血祭りに上げられたのは死霊が集中していた最後尾の司令部エリアだった。


『『『司令部エリア沈黙!』』』

『『『指揮は第二司令部に指揮権移譲!』』』

『『『防御結界は一時的に小隊単位に変更せよ!』』』

『『『魔石の安全確保を優先せよ!』』』


 守りを認識阻害結界に比重を置きすぎていた司令部エリアは、殺到した死霊に蹂躙された様だ。

 司令部エリア内の魔法兵は個人の防御結界を展開したが、司令部中枢には魔法軍の人間が排除されていた為に結界を突破した死霊には無力だった。

 魔法を使わない人間はその効果を過大評価をする傾向にあるが、今回も認識阻害の結界に期待しすぎたのだろう。そこに何があるのか予想が付いてる場合、見えようが見えまいが関係ない。


『多少全滅までの時間が延びたが、死霊を残らず退治しない限り俺たちに活路はないわけだが』

『まず無理だな』

 ヘンゼルはアリの念話に短く答えた。

『だよな、聖別されたはずの弾丸が通常弾と何ら変わらないことがはっきりしたし』

『刻印が間違っていたのか。それとも欠陥品とわかって売りつけられたのか?』

『ざっくり調べたところ後者っぽい、総司令部に報告を上げてるが、七年前の失敗に懲りずにまた怪しげなものを調達してる辺り、本気で侵攻する気があるのか怪しいところだな』

『今回も失敗したとなれば、宮廷のバカどもも少しは考えるだろう』

『念話と言え好き勝手言ってるな』

『今更だろう』

『そうだったな、このまま全滅とは大失敗もいいところだし、毒を吐いたところで秘密警察も天までは追い掛けては来まい』

『出来れば逃げ出したいところだが』

『たぶん無理だろうな、西を見てみろ』

 アリの言葉に西に向かって探査魔法を打った。

『何だ? かなり大きいぞ』

 その大きな反応がこちらに向かって動いていた。

『大きさは魔獣だが、反応は死霊だ』

『反応が死霊!?』

『魔獣の死霊かもな』

『そんなものが存在するのか?』

『さあな、ただ反応はそうなってる』

『アリは慌てないんだな』

『今更だろう、これ以上何が来ても防御結界が崩壊するのは目に見えてるわけだし、もちろん上には報告済みだ』

 指揮を引き継いだ魔法軍上層部は次の指示を出せないでいる。いま死霊から防御しているだけでジリ貧の状態では仕方ないのだろうが、何か一つぐらい指示を出して欲しいところだ。

『動きたくても小隊単位の防御結界では移動もままならないか』

『ああ、いまは陣形を変えるのも無理だ』

『せめて対魔獣の陣形を取れるなら活路はありそうだが』

『相手が魔獣ならな』

「魔獣並みの質量を持つ死霊か』

『慌てたところで打つ手なしだ』

『でも少しは足掻かないとな』

『何をする気だ?』

『ストーンゴーレムで迎え撃つ、アリは上の許可を取ってくれ』

『了解だ』


 許可は直ぐに下りたが返事はアリ経由で来た。念話用の魔導具に回す魔力は無い為、仕方がない。


『起動!』

 自閉モードからストーンゴーレム一〇体を目覚めさせた。死霊に物理的な攻撃はあまり効かないが、魔獣並みの質量を持つ相手ならまったく無駄にはならないだろう。少なくとも隊列に直接攻撃をされずに済む。

 立ち上がったストーンゴーレムたちに群がる死霊を焼き払い、もうもうと水蒸気を上げながら魔獣の死霊に向けて歩かせる。隊列と魔獣の死霊との間の壁となった。

『やれるか?』

『やるしかないだろう』

 せめて雨が止んでくれれば、もっと木々をなぎ倒して陽の光が差し込む場所を拡大させるのだが、分厚い雲は流れることなく夜まで居座りそうだ。

『魔獣の死霊なら、人間じゃなく魔獣に襲いかかれって言うんだ』

『まったくだ、来るぞ』

『了解だ』

 木々の間から姿を現したのは鎧蛇型の魔獣だ。腐敗が進んでいるが魔石が微弱だが生きていた。

 そしてその頭部には三人の死霊が同化している。

『あれが魔獣の躯を動かしているわけか』

『だろうな、前回の侵攻作戦に参加した高位の宮廷魔導師っぽい』

『今回、宮廷魔導師の参加は無かったわけだが、こんな形で遅れて参加とはな』

『どうやらコイツらが死霊を生み出したっぽいな、マナの濃度が上がってるから気を付けろ』

『わかってる、ストーンゴーレムが暴走したらそのままヤツにぶつけてやる』

『そいつはいい』

 死霊と化した魔獣に対峙すると、ストーンゴーレムにまとわりついていた死霊たちが濃いマナに当てられて弾けた。

 死霊ですら吸い込めない濃度のマナだけあってストーンゴーレムの刻印にも負荷がかかりまくりだった。

 セーブして動かしても力が入りすぎて全身がぎくしゃくする。


『『『……』』』


 死霊に堕ちた魔導師たちが何やら呟く。

「おい、マジかよ」

 コントロールこそ奪われずに済んだが、ストーンゴーレムは行く手を透明な壁で封じられた。

『防御結界が使えるのか!?』

 アリも驚きの声を上げる。

『しかも強力だ、高位の魔導師は死霊になっても別格なわけか』

『死んでも迷惑を掛ける辺り流石だわ』

 実戦で魔法を出し惜しみする宮廷魔導師は、魔法軍とは折り合いが悪かったと聞く。

『死んでからは、魔法の出し惜しみはヤメたようだぞ』

 壁を造っていたストーンゴーレムが押し倒される。まるで地面に縫い付けられた様に動けない。

 頑丈が取り柄だけあって元宮廷魔導師の魔法を以てしても押し潰されることは無かったが自由は完全に奪われてしまった。

 魔獣の死霊が倒れたストーンゴーレムの横を通り抜ける。

『魔導師様たちと直接やり合うしかないか』

 ヘンゼルは魔獣の死霊の前に魔法馬を走らせた。

『ヘンゼル! 何をする気だ!?』

『なに、魔導師様と腕くらべするだけだ』

 本来なら、複数の魔法兵が援護するのだが、当然いまはいずれも手が離せない切羽詰まった状態だ。

『ああ、わかった、出来るだけ援護するから、ジジイどもを楽にしてやれ!』

『おう!』

 アリはなけなしの魔力でヘンゼルの防御結界を強化する。

 ヘンゼルは炎の魔法を魔獣の死霊の頭部に放った。狙いは三人の元宮廷魔導師たち。

 しかし届くこと無く炎は四散する。

 間髪入れずに魔獣の死霊が青白い炎を吐き出した。

『ヘンゼル!』

『心配するな』

 口元に笑みを浮かべるが彼の騎乗する魔法馬の周辺は炎に包まれた。

『本当に大丈夫なのか?』

『問題ない』

 ヘンゼルは自身の防御結界に守られていた。アリの強化も効いている。

『いまのは反響の魔法だな』

『そうらしい、しかも強化されて返された』

 まったくダメージを与えられていない。

『死んでるのにこの魔力は異常だな、魔獣の魔石から魔力を得てるのか?』

 アリは魔獣の躯の中の魔力の流れを探った。

『魔石の魔力を使うなんて、一度死んでるだけはあるな』

 ヘンゼルは続けて魔法を放った。

 地面に穴を穿ち大規模に陥没させた。今度は直に攻撃していないから反響は無い。

『……えっ?』

 魔獣の死霊は穴に落ちること無く浮いていた。さっきまで地面を這いずっていたのに。

 朽ち掛けた魔獣の身体に刻印が光る。

『死霊に堕ちても刻印が打てるのか!?』

『ヘンゼル! 来るぞ!』

 アリの声にヘンゼルは反射的に防御結界を厚くした。


『……っ!』


 わずかに遅れて魔獣の死霊の口から熱線が放たれた。防御結界に反射された熱線は木々の枝を焼いて空に飛ぶ。

『大丈夫か!?』

『ああ、間一髪いまのは防げたが、魔力をかなり持っていかれた』

『マジか?』

『悪い、大した時間稼ぎにもならなかった』

『いや、ヤツもかなりの魔力を消費してる、だから諦めるな!』

『無理言うな、残り魔力で削れるだけ削るから後は頼む』

『おい、待て!』

 ヘンゼルは魔獣の死霊に向けて手を翳す。

「炎は起こせないが、操ることはまだ出来るぞ』

 風を使い周囲の炎を魔獣の死霊に飛ばした。


『『『……』』』


 魔獣の躯を動かす魔導師の死霊たちが防御結界を張る。

「残念だったな」

 炎は壁に触れる瞬間、さっき陥没させた穴の中に移動させた。魔獣の死霊の防御結界の中で炎が膨張した。

「その防御結界は時代遅れなんだよ」

 炎は防御結界の手前で魔法式に変換され障壁を素通りして、内側で再構成される。最近、ヘンゼルが開発した防御結界破りの手法だ。

 魔獣の躯が炎に包まれる。


『『『オオオオオオオオオオオオオオオッ!』』』


 声を上げたのは魔導師の死霊たちだ。

 このまま炎を維持できれば少なくとも数カ月は時間が稼げる。だが……。

 炎の勢いが止まる。

「魔力切れか」

 ヘンゼルは魔法馬から濡れた地面に落ちた。

 それまで防御結界に弾かれ近付けなかった死霊たちが這い寄る。

『ヘンゼルしっかりしろ!』

 答えたいが念話も飛ばせず、身体も動かない。死霊に喰われる前に頭でも吹き飛ばせれば良かったのだが指一つ動かせない。

 こんなところで死ぬつもりは無かったのだが仕方あるまい。軍人の命は自分の思い通りにはならないものだ。


 死霊たちが大口を開けてせまった。


 その瞬間、ヘンゼルの視界は青い光に奪われた。続く落雷のような音。


『『『ウォォォォォォォォォォォォォォォ!』』』


 死霊の叫び声か!?

 身体が動いた。

 泥まみれの半身を起こすと焦げた魔獣の躯が水蒸気を上げながら崩壊しつつあった。魔導師の死霊も空中に溶ける様に消える。

「何だ?」

 小さくて白い光の玉が空に昇って行く。

 幾つも幾つも。

「死霊は!?」

 慌てて周囲を見回したがそれらしい気配は無い。あれだけいた死霊が一瞬で消えてしまっていた。

 不思議なことに枯渇した魔力が戻り、泥だらけにはなったが馬から落ちたのに怪我一つ負ってない。


『ヘンゼル』


 名前を呼ばれて振り返るとそこには六歳の時以来、会ってなかった父がいた。

「父さん!?」

『立派になったな』

 あの頃と変わらない笑みを浮かべた。

『母さんに孫の顔を見せるまで死ぬなよ』

 そう言うと父の姿は揺らいで消えた。



「ヘンゼル! 無事か!」

 暫くしてアリが魔法馬で駆け付けてくれた。

「ああ、無事だ」

「そうか、良かった」

「何があったんだ?」

「突然、強力な聖魔法で辺り一帯が浄化された様だ」

「いまのが聖魔法なのか?」

「ああ、それは間違いない、怪我人も治癒された、ただ何処の誰が打ったのかはわからん」

「父さんに会った」

「俺は兄上だ」

 アリは笑みを浮かべた。

「そうか」

「検証は後だ、隊列に戻るぞ、どうやら準備が整い次第、出発するらしいぞ」

「続けるのか?」

「総司令部からの指示だ」

「撤退は無しか」

「ああ、このまま進軍だ」


 雨はまだ止みそうに無かったが、辺りの清浄な空気はとても魔獣の森の中とは思えない清々しさだった。



 ○帝国暦 二七三〇年一〇月二九日


 ○ケラス地下要塞 大食堂


 予定を変更して、昨日は一日ケラス地下要塞に滞在した。少しでも目を離したらフィーニエンスの侵攻軍が全滅しそうだったので仕方なかった。本当に手の掛かるヤツらだ。


「おはよう、マコト」

「おはようなのです」

「「「おはよう!」」」

「にゃあ、皆んなおはようにゃん」

 地下要塞の食堂でキャリーとベルと会った。それに小隊の連中も一緒だ。

「マコト、私の魔法馬の格納空間に聖魔石が何個も入ってるんだけど」

「私もなのです」

「「「私たちも入ってました!」」」

「にゃあ、それだったら昨日いっぱい手に入ったからおすそ分けしたにゃん」

「おすそ分けって、聖魔石がそんなに?」

 キャリーが目を丸くする。

「そうにゃん」

「へえ、あるところにはあるんだ」

「そんな場所には近付きたくないのです」

「にゃあ、そうにゃんね、全面的に同意するにゃん」

 死霊と同じフィールドにいるとか勘弁だ。

「「マコトさま!」」

「「「おやかたさま!」」」

 チビたちも起きて来て食堂は一気に賑やかになった。


 ちなみに天使様と妖精たちとクレア司令は既にテーブルいっぱいに料理を並べていた。オレは見てるだけでお腹いっぱいにゃん。


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