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陞爵の儀にゃん

 ○州都オパルス 城壁門


「お疲れ様であります!」

 出迎えてくれたのはアルボラの騎士団だった。前回の二倍は人数がいる。

「にゃあ、出迎えご苦労にゃん」

「フレデリカ第一王女殿下、アーヴィン・オルホフ侯爵様、マコト・アマノ辺境伯様に敬礼!」

 剣を掲げられる。この前より豪勢だ。

「……っ!」

 それだけに姫様はびっくりしてオレに抱き付いた。

「にゃあ、大丈夫にゃんよ」

 背中をポンポンして落ち着かせた。


 馬車とジープは城壁門を潜りオパルスの街の中を騎士団に物々しく護衛されて進んだ。

 落ち着いた姫様は街並みが珍しいのか楽しそうに眺めている。

 外側からカズキ謹製の防御結界も張られているから問題なしだ。

 少女騎士たちは緊張して剣の柄に手を起き魔法使いのグリゼルダは探査魔法を小刻みに打って警戒を密にしていた。

 アーヴィン様一行は落ち着いてはいるが、やはり警戒は怠ってはいない。いつでも飛び出せる体勢を取っている。

「何もないから安心していいよ」

 オレの頭の上でドーナツを齧りながら教えてくれる。相変わらず精霊魔法は見えないが探査魔法が行使された気配は感じ取れた。

「にゃあ、そうにゃんね、危険はなさそうにゃん」

 猫耳たちが州都の各地に配置されて目を光らせてるので不穏な動きや魔法の前兆を感じ取れば直ぐにわかるはずだ。

 いまのところ問題はない。

 そのまま、オパルス城の車寄せに到着した。



 ○州都オパルス オパルス城 車寄せ


 姫様はオレの手をぎゅっと握ったまま馬車を降りた。

「この度は、フレデリカ第一王女殿下に我が領へお越しいただいたことを感謝いたします」

 領主のカズキに妻のクリステルそれに娘のフリーダが姫様を出迎えた。

「姫様、ご挨拶を」

 オレの後ろに隠れてる姫様に側仕えのイライザが促した。

「フレデリカです」

 オレの後ろから顔を出して挨拶する。

 続けて口上を教えられる。

「せわになる、あるぼらのりょうしゅにかんしゃを」

 棒読みで口上を述べた。

「ありがとうございます、ではご案内いたします、フレデリカ様をお部屋に」

 カズキに指示された城の使用人が姫様一行とアーヴィン様たちを先導する。

「さあ、姫様」

 イライザに手を引かれたオレの背中から剥がされた姫様が不安そうな表情でこちらを振り返った。

「ネコちゃん」

「にゃあ、また後でにゃん」

 手を振ると姫様も手を振り返してくれた。


「マコトもご苦労だったね」

 カズキがねぎらってくれる。

「にゃあ、大変なのは姫様にゃんね、オレは猫耳たちがいてくれるからどうってことないにゃん」

「うん、仲間は大切だよね」

「にゃあ」

「これから直ぐに陞爵の儀を行うよ、こういう面倒なことはさっさと済ませるに限る」

「にゃあ、そうにゃんね」

「陞爵の儀が終わったら、姫様をマコトのホテルでかくまってくれるかい?」

「にゃあ、元よりそのつもりにゃん」

「お父様、それはあまりに冷たいんじゃありませんか?」

 フリーダが父親に物言いを付ける。クリステル奥様も小さく頷く。夫の立場もわかってるのだろう。

「そう言われてもマコトのホテルの方が安全だから仕方ないよ」

「そうなのですか?」

 フリーダがオレを見る。

「にゃあ、姫様を守るならホテルの方がいいにゃんね、フリーダを守るならお城の方が上にゃん」

 カズキは自分の家族を守るためにオパルス城を最適化していた。

「それに呪い関連は正直、ボクの手には余る」

 肩をすくめるカズキ。

「そうかもしれませんね。王家の人間に呪いを掛けるレベルの呪術師に対抗できる人間は、カズキ様の手の者にはいませんから」

 クリステルはそう言うが、カズキひとりいれば守りは鉄壁だろう。

「魔法使いの育成に力を入れてなかったからね」

 オレを邪魔して氷漬けにされた変な魔導師を城に入れてたぐらいだから、魔法使いの部下には大して興味が無かったのだろう。他人を使わなくてもカズキ自身ですべて充足できるわけだし。

「にゃあ、姫様はオレのところに送られて来たみたいなものにゃん、だからオレたちが保護するのは当然にゃん」

「「「にゃあ!」」」

 猫耳たちも声を上げた。



 ○州都オパルス オパルス城 謁見の間


 三〇分後、オレの陞爵の儀がオパルス城の謁見の間で執り行われた。


「ケラス州及びアポリト州及び大公国クルスタロス州、ドクサ州領主、マコト・アマノ様、ご入場です!」

 いつものセーラー服のオレはブレザーにチェックのミニスカート姿の猫耳を二〇人従え謁見の間にはアルボラの貴族たちが集められていた。

 こうして見ると結構いる。

 オレたちがケラスで復活させた三人の子供たちもいる。

 あらかじめ打ち合わせ済みなのでオレたちの動きに隙はない。

 シッポは動いてるが。

「王宮特使、フレデリカ第一王女殿下のご入場です!」

 拍手が鳴り響く。

 側仕えのイライザと大きな甲冑姿の護衛先頭に守護騎士たちに守られたフレデリカ第一王女が入場した。

 赤い髪に紅色のドレスが良く似合ってる。

 着替えをほとんど持参してなかった姫様のためにドレスはオレが贈ったものだ。ケラスの毛虫の繭から採れた糸で作られている。シルクのような光沢が素晴らしい。

 ここで前に並んだ猫耳が左右に別れオレが前に出て膝を着く。

 猫耳たちもそれに従う。

 王女殿下が壇上の椅子に座る。

 イライザと守護騎士たちはその左右に控えた。

「おもてをあげよ」

 幼い声が響いた。

 オレは顔を上げる。

「ネコちゃん!」

 席を飛び出した姫様にいきなり抱きつかれた。

 えー、この場合はどうすればいいんだ?

 来客たちはクスクス笑ってるし。

 領主一家もあらまあと微笑ましい光景に和んでいて役に立たない。

「にゃあ」

 抱き着かれたままでいるしか無さそうだ。

「ひ、姫様、まだお仕事の途中です」

 やっと動いたイライザが姫様を椅子に連れ戻してくれた。

 甲冑の騎士が姫様の耳元で何か囁く。

「アナトリおうこくのだいいちおうじょフレデリカはおうのなのもとに……」

 忘れちゃったみたいだ。

 甲冑の騎士がまた姫様の耳元に囁く。

 姫様が頷く。

「ネコちゃんにへんきょうはくのちいをおくるものとする!」

 名前じゃなくてネコちゃんと呼ばれたけどいいのか?

「拝命いたしますにゃん」

 来客から拍手された。

「フレデリカ様、ご退席!」

 一同、頭を下げる。

 オレもそれに倣った。

「ネコちゃんもいっしょ!」

 また席を駆け下りた姫様に引っ張られる。

「マコト・アマノ辺境伯様、ご退席!」

 姫様と一緒に行けってことにゃんね。

 オレは、姫様に手を引かれて謁見の間を出た。

「ネコちゃんといっしょにいる!」

 オレはそのまま姫様が滞在する部屋に連れて行かれた。


 この流れでオレの晩餐会の出席はキャンセルになった。フレデリカ第一王女の警備責任者だから当然だ。



 ○州都オパルス オパルス城 客室


 姫様は、控室の続きの間で守護騎士たちに警護されながらイライザに着替えさせられてる。こちらの着替えもオレが提供した。

 オレは甲冑の騎士と一緒だ。

「はははは、ネコちゃんは良かったぞ」

 甲冑の騎士はアーヴィン・オルホフ侯爵だ。あの大きさなら一目瞭然なわけだが。いまは藍色の軍服のようなデザインの出で立ちだ。

「にゃあ、予定と違って焦ったにゃん」

「なに問題はあるまい、これで吾輩もマコト殿と呼ばなくてはならんな」

「にゃお、それはヤメて欲しいにゃん、尻尾がムズムズするにゃん」

「いずれ慣れねばならんぞ」

「にゃあ」

 リーリが胸元から出てくる。

「マコト、あたし先にホテルに戻ってもいい? ビュッフェが待ってるんだよ!」

「いいにゃんよ」

「じゃあ、また後でね!」

「にゃあ」

 飛んで行く妖精。

 リーリは陞爵の儀の間、オレのおなかに張り付いて昼寝していた。

 妖精だけに羨ましいほどフリーダムだ。

「にゃあ、キャサリンとエラもいないにゃんね?」

 陞爵の儀の時は、アルボラの貴族たちに混ざって警護に当たっていた。

「ふたりは陞爵の儀の直後、マコトのホテルに向かったのである」

「にゃあ、気が付かなかったにゃん」

「エステとやらに命を賭けるそうだから、そっとしておくのが正解であろう」

「にゃあ、エステの邪魔をしたらただでは済まないにゃん」

 アーヴィン様も深くうなずいた。


 猫耳たちも三人だけ残してホテルに戻らせている。オレたちもケラス行きの準備で大忙しなのだ。


「実はケラスの新領主であるマコトに頼み事があるのだが」

 アーヴィン様が唐突に切り出した。

「にゃあ、アーヴィン様がオレに頼み事にゃん?」

「そうである、ケラスの新領主に王国軍の借金を棒引きして貰いたい」

「総額で幾らぐらいにゃん?」

「演習地の使用料とケラス州政府が肩代わりした徴発物資の代金や賠償金で大金貨二〇〇〇枚ほどである」

「大金貨二〇〇〇枚とはかなりあるにゃんね」

「見返りは王都の城壁内貴族地区の邸宅一軒と王国軍評議員への任命である、実にお買い得であるぞ」

「にゃあ、王都の邸宅は幾らぐらいするものにゃん?」

「通常であれば土地だけで大金貨四〇〇〇枚ほどの一等地にある邸宅である、いまならそれが半額であるぞ」

 更に王国軍評議員のおまけ付き。

「何か尋常じゃないない問題があると違うにゃん?」

「非常に強力な怨霊が棲み着いているが、マコトならは問題あるまい」

「そうにゃんね、怨霊程度なら問題ないにゃん」

「もう一つの王国軍評議員会は、王国軍の運営をサポートする名誉ある委員会だ。有事の際は副司令同等の指揮権を有する、マコトには副議長の地位を用意した」

「六歳児が就任してもいいにゃん?」

「マコトの貢献度を鑑みれば微塵も問題ないのである」

「議長はどなたにゃん?」

「我輩だ」

「わかったにゃん、その代わり次の演習から、こちらの指示に従って貰うにゃん」

「マコトの指示であるか?」

「そうにゃん、オレの領内で強制徴発をやらかしたヤツは身ぐるみ剥いで、犯罪奴隷に売っ払うにゃん」

「よかろう、ついでに演習中の食料も用意してくれると助かる、無論代金は全額支払うので安心して欲しい」

「にゃあ、演習の期間はどれぐらいにゃん?」

「総合大演習は一〇月中に二週間を予定しているのである」

「わかったにゃん、補給地の打ち合わせをしたいので、なるべく早く担当者をネオケラスに寄越して欲しいにゃん」

「了解である、それとだ」

「にゃあ、まだ何かあるにゃん?」

「軍馬をもう二〇〇〇頭を用立てて貰うことは可能であろうか?」

「まだ足りないにゃん?」

「まだまだ足りないのである」

「それは良いとしてこの前と同額のお友だち価格でも一頭あたり大金貨五〇枚にゃんよ、オレが貸してはいるけど払えるにゃん?」

 設備投資をするのはいいのだが軍隊は基本、金を産まない集団だ。

「踏み倒しは嫌にゃんよ」

「こういうのはどうであろう? ケラスから地続きになる廃領六領地をマコトの所領とするのは」

「にゃあ、廃領ってほぼ一〇〇%魔獣の森と違うにゃん?」

「そうとも言うが、しかしこれだけで我が国の四分の一に該当するぞ」

 アーヴィン様は自分の格納空間から地図を取り出した。

「ここがケラスである、東隣がアリエース、その北がタウルス、更に北がゲミニ。そしてケラスの南、フィーニエンスとの間にあるのがカンケル、その西隣のレオ、更にその西隣がウィルゴである」

「にゃあ、確かに面積はものスゴいにゃん」

 しかもそのほとんど全てが魔獣の森、もしくは伝説で語られる魔の森と思われる。

 地図もその辺りは超テキトーな感じだ。

「にゃ?」

 オレたちがこっそり作った魔獣の森第一、第二、研究拠点はこの地図に依ると廃領のレオの中に位置する。

 アルボラ州は、実際には飛び地以外の魔獣の森がない。その飛び地もオレが潰したから現状一つもないことになる。

「わかったにゃん、ちゃんと廃領六領地を登記してくれるなら魔法馬二〇〇〇頭を用意するにゃん、それと演習場の治外法権と独占使用の項目は削除して欲しいにゃん」

「了解である」

「アーヴィン様、この地図ってかなり古いものみたいにゃんね」

「これは一〇〇〇年ほど前、六領地の廃領が決定し州境の再確定を行った時に作られたものと伝わっている」

「にゃあ、一〇〇〇年前には既に人の住めない状態になっていたにゃんね」

「そのようである」


 アーヴィン様との話が一段落したところで、側仕えのイライザと守護騎士たちを従えた姫様たちが出て来た。

「ネコちゃん!」

「にゃあ」

 駆け寄った姫様にがっちりホールドされた。

「にゃあ、姫様はこの後、ケラスに連れて行っていいにゃんね、ハリエット様からはそう指示されてるにゃん」

「表向きはケラスの国軍演習場の視察となっている」

「長旅にゃんね」

 これまでのルートだったらアルボラの州都からケラスの国軍の演習場だと通常王都周りになるので馬車で二ヶ月半は掛かる。

 乗合馬車ではなくチャーターでだ。ケラスはめちゃくちゃデカい上に不便なのだ。激安なのに誰も買わなかっただけはある。

「アルボラの境界門からネオケラスまでの直通の道を建設中だとか?」

 ネオケラスは仮の州都だ。ちなみに魔獣の森に沈んだ元の州都アウルムよりはずっとアルボラに近い。

「にゃあ、アーヴィン様は情報が早いにゃんね」

 カズキ経由だろうか?

 ちなみにトンネルはネオケラスどころかアウルムの近くまで既に開通済みだ。

「普通の馬車なら二~三週間というところであろうか、マコトの馬車なら数日で到着しそうではあるが」

「にゃあ、ネオケラスまでは魔法車を使う予定にゃん」

「魔法車ですか!?」

 イライザが素っ頓狂な声を上げた。

「あっ、いえ、失礼しました」

 赤くなって頭を下げる。

「「「魔法車?」」」

 少女騎士たちもざわつく。

「王都でも魔法車は旅に使わないにゃん?」

「直ぐ壊れるので、よほどの魔法車好き以外は旅には持ち出さないのが普通であろう、吾輩も一度挑戦して酷い目に遭ったのである」

 苦い顔をするアーヴィン様。

 魔法車に関する反応は王都の人も変わりはないのか。

「にゃあ、オレの魔法車はちょっと違うから問題ないにゃんよ、今日も途中から合流してちゃんと走ったにゃん」

 パステルピンクの猫耳ジープは毎日のように魔獣の森を走って魔獣を狩っているので頻繁にバージョンアップを繰り返していた。オレが初めて作った時と比べると中身はまるで別物だ。

「ああ、あのマコトの魔法車なら面白そうであるな」

「にゃあ、そこそこ速いにゃん」

 魔法車は使うが猫耳ジープで行くかどうかはまだ決めてない。移動する人数が多くなると車列が長くなる。出来ればそれは避けたい。

「アーヴィン様は、姫様と一緒にケラスまで行ってくれるにゃん?」

「そうであるな、臨時の護衛としてここまで来てしまったからには、ケラスまで足を延ばすのも悪くない選択である」

「にゃあ、アーヴィン様が来てくれるなら道中は安心にゃんね」

「アーヴィンもいっしょ?」

 姫様が、アーヴィン様を見る。

「もちろん、吾輩も姫様と一緒にケラスに参りますぞ」

「よかった」

 姫様はホッとした表情を浮かべた。

 側仕えのイライザや守護騎士のシャルロットたちにはまだ慣れていないらしい。一緒に旅をして来たとはいえ、会話もなければ慣れないか。

「姫様の守護騎士たちよ」

「「「は、はい」」」

 アーヴィン様に声を掛けられた少女騎士たちはビシッと背筋を伸ばした。

「これよりは本格的にマコト辺境伯から支援を受けられる、守護騎士はふたりずつのシフトを組んで護衛に当たると良い」

「かしこまりました」

 代表してシャルロットが答えた。

「にゃあ、イライザも猫耳たちが何でも協力するから頼って構わないにゃん」

「ありがとうございます」

 素直に受け入れてくれた。イライザも自分の限界を自覚する余裕が持てたらしい。

「アーヴィン様、明日は姫様に乗馬を教えてあげて欲しいにゃん、魔法馬はオレが用意するにゃん」

「了解である、提案であるが側仕えイライザにもあてがってはどうであろう?」

「そうにゃんね、イライザはどのぐらい魔法馬に乗れるにゃん?」

「も、申し訳ございません、わたくしは乗ったことも触れたこともございません」

 黒髪の一四ぐらいの少女は小さくなる。

「にゃあ、オレの馬なら乗馬経験が無くても問題ないにゃん、逆立ちしたって落ちないにゃん」

「申し訳ございません、逆立ちも出来ません」

 更に小さくなった。

「にゃあ、実際にやらなくていいにゃん」

 見た目通り運動はダメそうだった。

 魔法馬を失った少女騎士たちもそわそわしてる。

「にゃあ、守護騎士たちの魔法馬はケラスに到着したら用意するにゃん」

「「「ありがとうございます!」」」

「馬は先だけど、明日は銃を支給するにゃん」

「銃ですか?」

「にゃあ、使ったことはあるにゃん?」

「訓練で多少は扱ったことがございます」

「あまり騎士向きの武器ではないと思われます」

 シャルロットに続いて黒髪ポニーテールのユージニアが言葉を続けた。

「普通の銃だったらそうにゃんね」

 魔力を減らす銃は騎馬での使用は危険だ。魔力切れは即落馬に繋がる。銃を撃ちまくる場面での落馬は死と同義だ。

「オレの貸与する銃は、魔力をそれほど喰わないから普通に使う分には問題ないにゃんよ、それにケラスは毒を使う虫が多いから剣での戦闘は不向きにゃん」

「虫ですか?」

「にゃあ、人はほとんどいないにゃん、だから身を守るには銃が最適にゃん」



  ○州都オパルス クリステル・オパルス・オルホフホテル 専用道


 守護騎士たちに銃の有用性を説いた後は姫様たち一行をジープに分乗させてオレのホテルに連れ帰った。


 ホテルはカズキの領地内にあるが、いまは辺境伯であるオレの飛び地扱いになっている。つまりここから先は、姫様に何かあったらオレのせいになる。そうは言ってもカズキも連座になるだろうから、安心できるのはもうちょっと先になるだろう。


 オレとしては何も起こさせる気はないけどな。


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