表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/5

2/50? ご主人さまと3メイド

 三人のメイドたちの戯れ

「ご主人さまにとっての三種の神器って何だと思う?」

「あら唐突ね。それはアラクレスさまのアラクレアイテムについてのことかしら?」

「なる、勇者の証のことよね?」

「まあ、そんなところよ」

「なら、一つ目は黒牙剣ね」

「そう、それよね。それは狼の魂が憑依した大剣だと、ご主人さまから聞かされている唯一無二の代物ですもの」

「では、二つ目はなんだと思いますか?」

「それは、背中の大きな翼なんじゃないかな?」

「大鷲の翼よ」

「大鷲の翼か」

「じゃあ三つ目は?」

「大きな鉤爪(かぎづめ)かしら?」 

「あの出し入れできる?」

「それは獰猛なホワイトタイガーが憑依しているのよ」

「本当にあなたよく聞いてるわね?」

「だって、ご主人さまが声をかけてくださるんだもん」

「声をかけてと言うんじゃなくて、物珍しそうに三種の神器を見てたんでしょ?」

 ギクッ、鋭いわ。

「ご主人さまは、あたくしの魅力にメロメロなんだから」

「何を何を、あたくしだってメロメロにさせちゃってるんだから」

「あんたたち、キモいよ」

「先輩、キモ言って酷すぎません?」

「そうよそうよ」

「あたくしは、ご主人さまの夜のお相手を……」

「えええー、私だって夜のお相手を……」

「そうなんですか? わたしも夜のお相手をしてますが?」

「本当にお相手してるの?」

「ええ、まあ」

「わたくしはちょっと見栄を張ってしまったのですが、お相手はしたことございません」

「ごめん、わたくしも見栄を」

「……じゃあ、わたくし一人がお相手を?」

「……聞きにくいんだけど、いっぱい濡れちゃってるの?」

「ええ、全身ぬるべしょなのよ」

「ふえ〜、凄過ぎるー」

「こんなこと、聞くのさ、あれだけど……気持ちよかったりするよね?」

「多分、そうなんじゃないかな?」

「多分?」

「夜のお相手って?」

「薬用オイルをお塗りしているの」

「そっち、けどねご主人さまは全裸なの、全裸?」

「パンツは履いてますけど」

「なーんだ、ほっとしたわ」

「抜け駆けはダメよ、ご主人さまは永遠(とわ)にわたくしたちのものなのよね、フッフッフ」

 

 翌朝

 

「ご主人さま」

「なんだね、エモ、こんな朝早くから」

 

 彼の名は荒暮邦人(あらくれ くにと)、この王国の世界に転移した日本人なんですよ。 人格は名は体を表すと言ったように、どちらかと言えば荒っぽい日本人に分類できるかな?

 わたくしですか?

 わたくしは彼の姉の東宮寺東雲(とうぐうじ しののめ)と言います。

 ただし、一度死していまして、わたくしただ今、幽現界を彷徨う迷い魂なんです。

 弟・邦人が心配で、こうして成仏できていません。

 邦人が安心できる生活を手に入れるまで、わたくしが見守って行きます。

 それでは、どうぞ続きを……。

 

「伝令が届きました」

「どこからだ?」

「この紋様は……恐らく悪魔帝国……」

 俺は、ただならぬ気配を感じたこの伝令を広げた。

「送り主は、パイパイ・パパンドラと書いてあるが……」

 俺の周りにいたメイドたちは、パパンドラと聞いて、半身後ろにのけ反った。

「これは、誰?」

 と俺がメイドらに聞いてみたが、

「し、知りません。パイパイなんて」と否定するばかりで、パパンドラを知る由もないようだ。

 

 パイパイ・パパンドラ。

 胸が大きいエロカワ悪魔。

 わたくしが集めて噂では、出会ったすべての男が、彼女の悪魔的美貌とエロカワの虜となり、例外なく廃人になっていると、聞いているわ。

 パイパイ・パパンドラ、その名を聞けば、殿方は皆悶絶し、おなごらはその圧倒的なボリューウムに平伏してしまう悪魔帝国切っての女悪魔なのである。

 

 この伝書には、とんでもないことが記されていた。

「ゆうしゃどのよ、あたいはパイパイパイバインドラちやんだぞ! なあ、ムダにちちくりあうのはやむて、あたいのとこへこないか? ことわるんなら、あなたのねじろにじやをはなつ。つぎのうじみつどきに、まんげつがちぢようにあらはれるばしよでまつ」

 

 ん? 

 これは、ひらがなじゃないか?

 この王国の世界に、ひらがなはないはず。

 パイパイ・パパンドラも、どことなくご都合主義の流れっぽいネーミングだし、俺の名前と同じ匂いがするぜ。

 まっ、しかしだ。

 奴とは同郷かもしれないが、あのパパンドラは悪魔帝国の最高幹部の一人であるわけだから、用心なしで近寄ろうものなら、悪魔巣食う地の底に引き摺り込まれてしまうやもしれん。

 

 ここで悪魔帝国の幹部を亡き者にしたならば、王国一の勇者として讃えられ、王女コノハナサクヤアオイヒメに相応(ふさわし)き相手として、ケイロンより先に認められることになるはず。

「決めた。今夜、今夜丑三時にパパンドラを倒す」

 

 そうと決まれば、王国に報告し、精鋭部隊の協力要請をしなかければならんな。

「エモは伝書の準備を、ルカとモカはルーナ・ラグーン付近の地形図とその地形に合わせた戦略図面を用意してくれ」

 

 丑三時の約束の地

 

 ルーナ・ラグーン上空を旋回しながらアラクレスは、三メイドと魔法石を使い交信をしている、

「エモ、そっちはどうだ?」

「ええっと、魔法陣はいつでも起こせます」

 頼んだぞ!

「はい、ご主人さま」

「いい、返事だ!」

「モカ、全体を見渡せてるか?」

「はい、全体状況を見渡せています」

「ではそのアングルも頂くぞ」

「了解しました、ご主人さま」

「ルカ、そっちはどうだ?」

「こちらはカメラフォーカスバッチリでございます」

「カッコいいとこしっかりカメラに納めてよ!」

「承知しました、ご主人さま」

「王国の精鋭さんたちも、スタンバイOKね」


「準備は万端、さぁ来い、パイパイ・パパンドラ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ