第8話 だったら私のパーティーに入らない?
「俺は数日前にS級パーティーを追放になったんだ、だから今はソロで冒険者をしている」
俺は少し自虐的に言う。
まあS級パーティーの冒険者がソロで冒険者やってるってのも珍しいからな、2人共驚いてるんだろう。
そしてリアンは何か考えるような素振りをした後、口を開いた。
「だったら私のパーティーに入らない?」
「お、俺を入れてくれるのか?」
信じられない、まさかパーティーに誘われるなんて。
確かに俺はS級冒険者で実力は申し分ない、だが俺はパーティーを追放されたのだ。
そんな俺をパーティーに誘ってくれるとは……。
「ええもちろん、私の妹を救ってくれたし、皆も喜んでくれるわ」
「本当に良いのか? 俺は追放された身だ、そんな俺がお前らとパーティーを組んでも良いのか?」
パーティーに加わるってのは重大な事だ、俺も今までパーティーで冒険してきたがそれに関しての苦労だってたくさんあった。
不安な面も多いだろう、なのに俺を誘ってくれるなんて。
するとリアンはニコリとしてこう言った。
「大丈夫、皆あなたを歓迎してくれるわ!」
「そうです! だから大丈夫ですよ!」
2人にそう言われて俺はとても嬉しくなった。
久しぶりに感じるこの嬉しさはあのパーティーに入ったとき以来だ、それを思い出させてくれたのだ。
そして俺の心は決まる。
「ありがとうございます。では、俺をリアンさんのパーティーに入れてください!」
俺はそう言って頭を下げた。
すると2人は嬉しそうに笑って俺を受け入れてくれた。
そして俺はこの日からリアンの率いるパーティーに入る事になり、これからも頑張って行こうと思うのだった。