第2話 追放!? アラン様が!?
「さて、これからギルドに脱退の手続きをしてもらわないとな」
俺は王国の西部にある冒険者ギルド支部に顔を出す。
いつも通り冒険者ギルドは盛り上がっているようだ、大勢の冒険者で溢れかえっており、賑やかなのは変わらない。
ちなみに王国にある支部の中でここは一番規模が小さい方だ。
しかしこの絶妙な小ささが俺の冒険者としての活動にはちょうど良いので気に入っている。
そうして俺は受付嬢が座っているカウンターに立ち声をかける。
声を掛けた受付嬢は黒髪の真面目そうな女性。
俺はこう見えて人見知りなのであまり受付嬢に対して喋ったことがない。
だけどこの人とは何回も面識があるので楽だ。
すると受付嬢が俺に気付く。
俺は口元を緩め、魔法袋から冒険者カードを取り出した。
俺はカウンターに冒険者カードを置く。
すると受付嬢がハッとしたような表情を見せながらゴクリと息を呑んだ。
「ア、アラン様……何か御用でしょうか」
その様子を見た周りの冒険者たちはガヤガヤと騒ぎ始める。
まあ騒がれても仕方ない部分もあるか、一応これでも俺はS級で冒険者最強とも謳われているのだ。
ただパーティーを追放されたばかりだから、個人の冒険者としては最強かどうかはまだ分からないけどな。
「俺さ、『サターン』のパーティーを追放されたんだけど……。脱退の手続きと、新しい依頼を探している所なんだ。手続きをお願いして良いか?」
「つ、追放!? アラン様が!?」
受付嬢は急に立ち上がりながら大声で叫ぶ。
他の冒険者達もまだ騒がしい。
何か言われるのは分かっていたが、これは何か目立ちすぎている気がするな。
まあ明日から個人として駆け上がっていくだろうしな……多少目立っても大丈夫だろう。
俺は受付嬢に驚かれながらも冒険者カードを更新してもらい、手続きを完了させる。
「更新ありがとうございます、それと依頼は何がありますか?」
「それでしたら……先ほど入ってきたんですがこちらの依頼はいかがでしょうか?」
そう言って受付嬢は俺に1枚の紙を渡す。
そこに書かれていたのはB級の魔物であるオークの討伐だ。
これなら目立つ依頼でもないし、お金も稼げる。
俺はその依頼に承諾する。
さてと、久しぶりに新しい依頼だ。
張り切って行こうか。
俺は重い荷物を持ちながら歩いて行く。
なんとか金を稼がないと野宿するしかなくなるしな。
ちなみにパーティーで貯めた貯金は一円もくれなかった。
まあ追放するって言ってきてる時点で、あいつらが俺に金をくれるはずがないんだがな。