第15話 お前強すぎるのよ!
そう言ってメロディアは魔力をさらに高める。
《炎牢獄》
すると無数の炎が俺を囲い込むように襲いかかる。
「ここから逃げられるのかしら?」
「まあな」
俺は身体中に魔力を流し、そして黒い渦を出現させる。
《暗壁》
俺から放たれる暗黒の魔法は壁となり炎を防ぐ。
そして暗黒の壁は炎を吸収し、完全に消し去ってしまう。
それを見たメロディアは驚いたような表情を浮かべて口を開く。
「な、なによそれ! 私の知らない魔法まで使えるなんて、本当にあなたは何者なのよ?」
「ただの暗黒魔術師だよ」
「暗黒魔法はただの闇属性魔法なのよ!? それなのに、なぜあんな威力が……」
ふむ、どうやらメロディアは俺の暗黒魔法の使いっぷりに驚いている様子だ。
まあここまで強力なのは俺が暗黒魔法に適正があるのと、闇属性魔法を極めたからだろうな。
するとメロディアは俺に敬意を表すように言葉を発する。
「全力を出させてもらうわ!」
そしてメロディアは魔法を発動させる。
彼女から溢れんばかりの魔力を感じると共に、周りの空間が揺れているのが目に見て分かった。
どうやらかなり強力な魔法を使うようだ。
これは気を引き締めないとな……そう思いつつ拳を握りしめていると、目の前に巨大な魔法陣が展開される。
そこから出てきたのは何本もの巨大な氷柱だ。
「俺も全力を出させてもらおうか」
俺はそう呟くと、魔法陣を展開する。
そしてそこから黒い渦が出現した。
その渦から感じる魔力は今までの比ではない。
《アイス・ピアッサー!》
するとメロディアが巨大な氷の柱を俺に放つ。
巨大な氷柱はとてつもないスピードでこちらに向かって来るが、俺は余裕な表情を向ける。
《暗渦》
そう静かに唱えると、黒い渦が全ての魔力を飲み込み消滅させた。
メロディアは俺の魔法を目の当たりにすると驚愕した様子だった。
驚くのも無理はあるまい、今の魔法は俺のオリジナルの魔法だ。
これに対応できる者は誰もいないだろう。
「お前強すぎるのよ! もうなんでもありなのよ!」
「メロディアだって強いぞ」
メロディアが呆れた表情を向けてくる。
まあ俺自身もこんなに威力が高いとは思わなかった。
何せこの魔法を人前で使うのは初めてだからな……。
そう思っていると観戦していたリアンとティナが拍手をしながらこちらにやってくる。
その拍手を合図に俺は暗黒の魔法を解除し、メロディアも魔法を解除するのだった。
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