私は私の好きな男性がいる目の前で、他の男性に告白される!
“私は私の好きな男性がいる目の前で、他の男性に告白される。”
私の人生に、こんな事があっていいものなのか?
まさか? 私の大好きな男性の目の前で、他の男性にふつう告白される?
正直、私は好きな男性がどんな反応を取るのか気になって気になって、
告白どころじゃなかった。
私に告白してきた男性の事なんて、全く考えられない!
ただただ恥ずかしくて、彼にこんなところを見られたくないという想い
が勝ってしまい、私に告って来た目の前に居る男性への怒りが込み上げ、
結局私はこの男性の告白を断ってしまう。
その時、私の大好きな彼はどう思っていたのだろう?
少しはこの状況を見て、嫉妬とかしてくれたら嬉しいかなととか勝手に
想ったりなんかして......。
・・・でもきっとそんなはずもなく、サラっと彼の中でこの事は
流されてしまったのだろうなと。
『“僕と付き合ってください!”』
『えぇ!?』
『前からずっと麗ちゃんの事が好きでした。』
『・・・・・・』
『川村、アイツ! 高岡に告ってるじゃん!』
『“よくやるよな~皆が見てる前で告る勇気オレにはないわ!”』
『お願いします!』
『・・・ご、ごめんなさい、』
『そりゃそうだよ、皆が見てるまで、OK出す女普通いないだろう。』
『高岡の神経が普通なんだよ。』
『・・・・・・』
『植木はどう思う?』
『えぇ!?』
『“高岡って、植木の事が好きらしいって噂で聞いた事あるぞ!”』
『・・・へーえ、そうなんだ、知らなかった。』
『上手くいってたら? そんな事も言えなかっただろうけどな。』
『なんだよ、その言い方!』
『お前も、高岡の事! 気になってんだろう?』
『・・・・・・』
『おれは前から知ってたけどな。』
『何、訳わかんない事言ってんだよ、行くぞ!』
『おう!』
*
ここから10日後、まさかな展開に、、、!?
そう私の大好きな植木君に私は呼び止められ、話があるからと屋上に
連れて行かれたのだ。
『“あのさ、良かったら? 俺と付き合ってみない?』
『えぇ!?』
『実は、、、川村が麗に告ってるの見ててさ、なんだか凄く嫌だ
ったんだよな!』
『・・・あぁ、ううん、』
『“でも? 植木の勇気っていうか? 度胸がある告白というか?
俺も見習わないといけないなって思ってさ!”』
『・・・ううん。』
『だから、俺と付き合って!』
『えぇ!?』
『“麗は俺の事、嫌い?”』
『・・・ううん、嫌いじゃないよ!』
『だったら、俺と付き合おう!』
『・・・うん。』
・・・彼に火が付いたのか?
私の大好きな彼の目の前で、他の男性に告白された事!
やっと勇気を出して、彼が私に告白してくれたわ。
凄く嬉しかった! 本当に本当に嬉しかったの!
“夢にまで見た私の願望がやっと現実になった!”
これからはずっと彼と一緒に居たい!
もう離さないんだから! 覚悟してよね!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。