ゲーム 第四話
迎え
会社を飛び出し、電話の男が、言った場所へと向かう。
その男が、言うには、
会社から、電車で一時間、駅から三十分歩いたとこにあるらしい。
なぜ、その、場所を、教えてくれたのか?
奈緒は、考えていた。
いったい何故?
そんなにも、このゲームに、参加させたいの?
あれ?
そういえば、あの電話の声どっかで・・・・
ピリリリリリ・・・・・・
思い出させないようにするかのように、メールが着た。
皆様、すでに、場所の特定が、なされているようですね。
中には、まだ、できていらっしゃらない方もおられるご様子です。
残り、あと二時間となろうとしてます。
皆様と、元気なお姿でお会いできることを心より願っています。
ため息を漏らしながら、携帯を閉じる。
私はいったい、これから、どうなるんだろう。
そんなことばかり、考えてしまう。
そして、電車が到着し、重い足どりで、乗り込む、
いったいこの、ゲームは、何なの?
まともじゃない・・・・・・。
そんなことばかり考えていた。
そして、男の言った駅に到着する。
「たしか、こっち・・・」
男の言った通りに、歩いて行くと・・・・。
写真に写っていた同じビルがあった。
奈緒は、思わず、息を呑む。
ピリリリリリ・・・・・
ハッとして携帯に目をやると・・・
時間切れです。今、目的地についていらっしゃらない方
残念ですが、ゲームオーバーです。
目的地についてる方。これより、私の使いが、皆様をお迎えにまいります。
お待ちください。
読み終えると、同時に、黒塗りの高級外車が、奈緒の前に停まった。
そして、一人の、仮面の男が、降りてきた。
「おめでとうございます。どうぞお乗りください」
と、いきなり言われた奈緒は、一瞬、躊躇ったが、
車へと乗り込んだ。