人物紹介
<登場人物>
■ラズィーヤ
(ジャラーラトゥッディーン・ラズィーヤ)
在位:1236〜40年
イスラム王政の実権を握った希少な女性君主
軍事・政治ともに非常に高い能力を持ち
王に相応しい資質をすべて授かっていたとされる
後宮の外で育ち、即位後は男装を纏っていた
『どの息子よりも優れた小さな女の子』
■アルトゥーニヤ
(イフティヤルッディーン・アルトゥーニヤ)
ラズィーヤの幼馴染
イルトゥトゥミシュの宮廷奴隷
革命から四年間ラズィーヤの治世を支えつづける
最終的に首席貴族、パティンダ総督の地位につく
ラズィーヤとは幼馴染の恋人同士という説もある
『スルタン・ラズィーヤが置くことができる最も安全な手』
■ヤークート
(ジャマールッディーン・ヤークート)
アビシニアンの奴隷
元はトゥルカーンに仕えていた
ラズィーヤの腹心として成り上がる武人
愛人関係の噂がラズィーヤ王政の致命傷となる
アルトゥーニヤの反乱時に殺される
■フィールーズ
(ルクヌッディーン・フィールーズ・シャー)
在位:1236年
ラズィーヤの異母兄
トゥルカーンの息子
享楽的な性格で金銭をばら撒き道楽に耽った
地方領主の反乱、民衆を率いたラズィーヤの都制圧、遠征軍内部のジュナイディの裏切りによって倒される
■トゥルカーン
(シャー・トゥルカーン)
イルトゥトゥミシュの側妃
フィールーズの母
侍女(奴隷身分)上がり
権力を握った途端、専横的に振る舞った
■イルトゥトゥミシュ
(シャムスッディーン・イルトゥトゥミシュ)
在位:1210〜36年
ラズィーヤの父
フィールーズの前の王
アイバクの宮廷奴隷
アルトゥーニヤ、アイティギンなどの主人
■ジュナイディ
(ニザームル・ムルク・ムハンマド・ジュナイディ)
イルトゥトゥミシュに仕えた宰相
フィールーズを傀儡の王に据える
トゥルカーンの政治介入を嫌って裏切る
最終的にラズィーヤに対しても反乱を起こし敗れる
■アイティギン
(イフティヤルッディーン・アイティギン)
イルトゥトゥミシュの宮廷奴隷
アルトゥーニヤとは義兄弟に近い関係
ラズィーヤに重用された後、反乱を起こす
摂政として実権を握るもバフラムに暗殺される
<名前だけ登場>
■アイバク
(クトゥブッディーン・アイバク)
在位:1206〜10年
ゴール王朝に仕えた宮廷奴隷
奴隷王朝(デリー・スルタン朝)の創始者
イルトゥトゥミシュの元主人
■ハトゥン
(テルケン・ハトゥン)
イルトゥトゥミシュの正妃
アイバクの娘
ラズィーヤ、ナシルディン、クトゥブッディーンの母
■ナシルディン
(ナシルディン・マフムード)
イルトゥトゥミシュの長男
ラズィーヤの兄
マリク・シシュルク(東の王)の称号を得る
王位継承を確実視されていたが早世する
■クトゥブッディーン
(クトゥブッディーン・ムハンマド)
ラズィーヤの弟
地方領主とフィールーズ王政に対する反乱を起こす
トゥルカーンに盲目にした上で処刑される
■バフラム
(ムイズッディーン・バフラム・シャー)
在位:1240〜42年
ラズィーヤの異母弟
フィールーズの弟
アイティギンに担がれたラズィーヤの次代の王
後にアイティギンを暗殺させる




