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9.激突!四大精霊の聖域

 

 ――壮大なオープンワールドゲーム顔負けの世界観を漂わせる異世界・オリジンゲームワールドの空より、エンタープ◯イズにホワイト◯ース……。

 はぁ、こんな伏せ字絡めて説明も如何なものかと思いますが似てるんだから仕方が無い。


 時空間を超越し、平行世界と現実世界の治安を管理する『超次元時空間管理局』の大型宇宙船が、ファンタジーな雰囲気漂わす遺跡に着陸したのだからさぞ今の状況は()()()と言っても過言では無いであろう。


 無事に二隻の宇宙船はジェットパックの炎を鎮めて両者相対するようにエンジンは切られた。そして、そこから降り立つ者こそ今回の主役にして幕を開けるゲームバトルの挑戦者たち。


 シャッフルオールスターズVSエレメンタルナイツ、二つの世界を超えた決戦の序章だ――!!


「……それじゃ、俺は例の場所に行く。()()()()は頼んだぞ皆」

「分かってる。任せて!」


 と緑の羽衣のシルヴィーがマンドラにサムズアップを交わし、マンドラは一目散に二隻の宇宙船から立ち去った。


「あ! 野郎逃げる気か!? 待ちやがれ!!」

「待って下さい剣さん! どうやら味方が居るようです」


 逃げるマンドラを追おうと剣は闇雲に突っ走ろうとするが、穂香に止められて気づけば彼らの前にはマンドラの仲間の三人衆。仁王立ちで構えている。


「とーせんぼ! ここから先は通さないよ」

「通りたければ私達を倒すこと」

「もしくは、ワシとそこの姉ちゃん二人と呑みに付き合うなら許したるでぇ〜」


((絶対イヤだ……))


 半ばセクハラ行為な交渉はあったがさておき、どうしても退こうとしないシルヴィー・ディーナ・ノムの三人。やはりそれを突破するにゲーム戦士がやる事は唯一つ。


「やるかぁ……!?」


【ゲーム】という名の決闘、これしかない。どんなゲームでも掛かってこいとそれぞれ臨戦態勢と構えてエレメンタルナイツらに威嚇する。それに対して三人衆。


「ちょっとちょっと〜! 皆して勇ましく戦おうって気概には買ってあげるけども〜」

「三人に対して六人での相手は穏やかじゃありませんね」

「そーゆーのを『数の暴力』言うとちゃうか?」


「うっ……」


 御尤もな意見にたじろぐ剣たち。それじゃ戦隊ものヒーローとか手の打ち所無いじゃんと突っ込みたくなるが、そっちの精霊の力を宿した騎士たちに考えあり。シルヴィーが先にアクションを起こした!


「ここからは人数整理よ。あたし達が嗜むオリジンゲームワールドでのゲームを体感させて貰うわ! 『風神大旋風(シルフ・ハリケーン)』!!」


 ―――ビュョオオオオオオオオッッッ


 何と不思議やら! シルヴィーが両手を天に仰ぐと同時に豪風が石碑周囲に巻き起こり、その強大な風力によってオールスターズやエレメンタルナイツの一同の身体をもフワッと浮かせて舞い上がっていく!!



「「「「「わああああああああああ!!!!!」」」」」



 台風以上か凄まじや風の威力よ。あれよあれよと言う間にゲーム戦士は吹き飛ばされ、我々の眼では追うことの出来ない程に行く手を阻んだ暴風は刹那の内に止んだ。


 そして残されたのは石碑と……、あれ程の風にも関わらず一人の男が呆然と立ち尽くすだけ。



「…………あれ、また俺だけハブられたんか……??」



 その男、桐山剣。主人公の癖して人数整理から除外されたようで、可哀想に……。



 ▶▶▶ NEXT▽


 ――では一体、残りのゲーム戦士は何処へと私は壮大なオリジンゲームワールドを探してみた所……その反応は()()


 まず一つは、荒れ狂う風に煽られる高度200メートルの渓谷『シルフ・ウィンドバレー』。


「ん、く……ッ、ここは一体……?」

「起きたか倭刀。早速だがあまり無闇に動くな、どうやら僕らは谷の上に飛ばされたらしい」

「槍一郎先輩、何を言うて――どおぉぉッッ?!!!」


 偶然にも槍一郎と倭刀の先輩後輩ペアが飛ばされた先は高い山の頂上。

 つまり足場が殆ど無い所に二人も居れば、踏み場が狭く心持たない上に足も(すく)む。しかも仮想空間でない異世界では命あっても足らない危険がある。


「キャハハハッ☆ 良い景色でしょーここ!」


 それとは対照的にご機嫌にフワフワ宙を舞うのはシルヴィー・テンペスター。空も飛べる彼女にとっては渓谷も遊び場だ。


「冗談じゃねぇよ、んな高いとこ飛ばしやがって!」

「僕らや仲間を飛ばしたのは、マンドラを行かせる為の足止めって訳かい?」


「あったり〜♪ でも、貴方のお仲間の桐山剣ってイケメンさんは飛ばしてないよ。彼すっごくマンドラにリベンジしたがってたし」


 それを聞いて槍一郎は一時安堵するも、己の今置かれている状況下に窮地は変わりない。

 そしてそれは、他の仲間にも言える事であった。


 ▶▶▶ NEXT▽



 第二の飛ばされた場所は、何と海底!

 頭の上に太陽の光が眩しく照らし、下を見下ろせば底は闇の見えないディープブルー。

 この『ウンディーネ・マリン』と呼ばれた海底に何故か、レミと穂香が居た!


「…………え、え!?? 私どうして海の中に!?」


 海の底に人間が潜れば息苦しいを通り越して水圧で潰される。しかしどういう訳か穂香もレミも圧縮されるは無く、息も通常通り出来………


「お゛ぶふぉぉおおお?!! ぐる゛じい゛だじゅ゛げでえ゛え゛え゛」

「レミさん落ち着いて! 私達普通に海の中でも息出来ますよ!!」


「ふぇ?? ……すーはーすーはー。あ、本当だ」


 ……はい、無事呼吸は出来たようで。


「この海底は私の魔力で人間でも通常通り行動出来るようになってます。しかしこのような事で冷静さを失う様では勝ち目はほぼ無いと想定しても良いでしょう」


 雅に泳いでクールにレミ達を煽るのは、ディーナ・ウェーブプール。


「どーゆー意味よ!?」

「一体、貴方は私達に何を……?」


「……それは――――」



 ▶▶▶ NEXT▽


 話の本筋に行く前に、最後の飛ばされた場所を見せてから。

 あと残る一人、高橋豪樹が単独で飛ばされた先は果てしなく広く薄暗い森に小人達の集落を立てた『ノームさんの愉快な森』。……名前の割には鬱蒼とした感じでフレンドリーさは皆無ですが。


「クソッ……皆は、出口は何処や!?」


 そんな森の中をひたすらに走り、出口を探そうとする豪樹を他所に、例のおじいちゃんが木の上で高みの見物としたり笑いで見守っていた。ノム・ジーである。


「止めとけ止めとけ〜、ここらは現実世界と違うて次元の歪みで不安定になっとる。ワシの案内無しじゃ迷子のゴリラになってまうど〜」


「ゴリラとは何や!? んなら早よ降りて案内せぇや!!」


 ゴリラ呼ばわりされては、仏の豪樹さんとても御冠の様子で。それに対してノムは案内を拒否。


「ダメじゃ、せっかく未知の世界に飛び込んで何もせんのも勿体無いじゃろ? だからシルヴィーがお前さんらのチームを分けて()()、つまりワシらの遊び場へと飛ばしてやったんじゃ!」


「何やと……?!」


 ▶▶▶ NEXT▽


 ――暴風によって飛ばした三つのエリア、それは即ちエレメンタルナイツの守護する四大精霊のPASの力を高める聖域にシャッフルオールスターズを誘った。


 気付けばもてなしの代わりに渓谷には魔法陣で形造られた長方形のボード、海底にはハイテクにもタッチパッドと横長のスクリーンが、そして森には木と土のフィールドが生成されていた!


「シルフ・ウィンドバレーの『リアルエアホッケー』!!」

「ウンディーネ・マリンの『ウォーターパズル・アラカルト』!!」

「ノームさんの愉快な森の『ブレイクファイターズ』!!」


 つまり……!



「「「オリジンゲームワールド流ゲームで、我らと勝負しろ!!!」」」



 ゲームをしなけりゃゲームウォーリアーじゃない! ついにオリジンゲームワールド内での亜流ゲームバトルが幕を開く!

 風のホッケーに海底のパズル、森と大地の格ゲーにオールスターズ、どう立ち向かっていくのか!?


 さぁ前置きはもう終わりだ、次回より怒涛のゲームラッシュを始めようじゃないか!!



 ――本日のゲーム、これまでッッ!! ネクストゲームを見逃すな!!!



 ▶▶▶ TO BE CONTINUED...▽



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