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 賽銭泥棒をした。


『許さん。許さんぞ』

 何回か繰り返していると、夢を見た。白い髭をたくわえ着物を着た、いかにも神様のような姿の老人が怒っている夢だ。

『罰を与えてやろう。お前がかわいがっているペットの犬を奪ってやろう』

 目を覚ますと、ペットの犬のポチが急に泡を吹いて倒れていた。病院に連れて行ったが助からなかった。

『許さん。まだ許さんぞ』

 その夜また夢を見た。今度は土下座して謝ったが神様は怒ったままだ。

『次はお前の親を奪ってやろう』

 翌朝、母が急に泡を吹いて倒れた。父が慌てて救急車を呼ぶために電話をする声を聞きながら、神様の言葉を思い出して恐ろしくて恐ろしくてたまらなかった。

(親を奪うと言っていた。今日は母さんなら、明日は父さんが死んでしまうんだろうか)

 救急車が到着し、母が担架に乗せられる。そして運ばれていくときに、ようやく外が騒がしいことに気付いた。

 隣にも、救急車がきている。

「どうしたの! ねえ!?」

「救急車に乗せます! 一度下がってください!」

 隣の家のおじさんが、母やペットのポチと同じように泡を吹いて倒れていた。

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