表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/548

強姦

 強姦された。


 それ以来“男“ならば全ての人が恐ろしくなった。お父さんも、兄も、弟も、親戚のおじさんも、近所の人も、男友達も────同じクラスの、好きな人も。

 かつては近づくだけで胸がときめいた人にも、今は恐怖を感じてしまう。

 後ろから目隠しをされて襲われたせいで犯人はわからない。あいつのせいだ。あいつのせいで、私の生活は、恋は、壊された。殺してやりたいくらいなのに、犯人がわからないせいで何も出来ない。

 せめてもの抵抗で、ネット通販で藁人形を買った。非科学的で、単なる憂さ晴らしに近いことなのは分かっているが、何かせずにはいられなかったのだ。

 一本一本釘を打つ。怨念をこめて。怨念をこめて。怨念をこめて。犯人が、死にますようにと。死にますようにと。死にますようにと。

 翌日。

 クラスの好きな子が、死んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ