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超巨大種

 私たちが超巨大種と呼んでいる生き物がいる。


 巨大種とは木の洞に一族全員が住めるような私たちもはるかにはるかに大きな生き物だ。大きさはさまざまだが、どれもこれも木の洞なんかに収まらない巨大さを持っている。その中でも特に縦に長い、他の巨大種よりも大きい超巨大種は会話のようなものをしているから知性はあるのだろうが、何を話しているのかはわからない。

 ただの巨大種はたまに私たちのことを認識し時には襲ってくるが、超巨大種はあまりにも小さな私たちのことなんて気にもとめない。だから超巨大種が近づいてきたらすぐ逃げなければならない。簡単に踏み潰されてしまうからだ。昔は罪を犯した者を地面に磔にして、巨大種に踏み潰して貰う刑罰もあった。死刑である。

 巨大種の一挙一動でこちらは死ぬか死にかけるため謎が多い。分かるのは見た目だけだ。

 それでも、語られる物語がある。超巨大種の体に空いている穴は、地獄へと繋がっているのだという。

 昔勇敢な男がありったけの身を守る魔法をかけて超巨大種の穴の中へ入っていった。彼は魔法が得意な狩人で、自分よりも体の大きい獲物を何度も狩ってきたから、身を守る魔法には自信があった。

 ここいらは冒険し尽くして飽きてきた。そろそろあいつの謎を解明するのも面白いかもしれない。

 そう言って、それ以来帰ってこない。長い歴史のなかで、そういった仲間は何人もいたが、どんな力自慢も魔法自慢も、みんな帰ってくることはなかった。

 みんな、あれは地獄の入り口なのだと噂した。

 だから、親は子に言って聞かせる。超巨大種に近寄ってはならない。あの体に空いた穴は、地獄に繋がっているのだからと。



*****



 妖精さんに聞いた話だが、私が会話不可能なレベルの小さい妖精さんは人間の穴……口は地獄へと繋がっていると噂しているという。

『そこに冒険しに行って、帰ってきたヤツはいないらしい』

 そりゃそうだ、と思う。だって口の奧は強烈な酸が溜まる胃に繋がっているのだから。

 ……しかし、冷静に考えると体内に酸を溜めてたまにそれを吐くこともあるというのは、まるで化け物のようではないだろうか。

(こっちのことをとんでもなく怖い化け物と思っていたりして)

 ある日ふと、そう思った。

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