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悪魔たち

 この世にはいろんな悪魔がいる。


 力を振るうことで強い嘆きや怒りや混乱を引き起こす存在は、悪魔と呼ばれ恐れられる。前に、神社の神様に写真を見せてもらったことがある。

「この強そうな男の人は?」

『戦争の悪魔だよ。強そうだろう』

「このきれいな女の人は?」

『愛の悪魔だよ。愛は善いことも悪いこともたくさん起きるからね』

「この地味な人は?」

『占いの悪魔だよ。昔はもっと尊ばれてたから派手だったけど、今の日本だとただの娯楽だから力が半減しちゃって、見た目も大人しくなっちゃった』

「このおじいさんは?」

『飢餓の悪魔だよ。人が生まれてからずっと存在するから見た目もおじいさんなんだ』

「このメガネの人は?」

『機械の悪魔だよ。ここしばらくはかなり力が強くなってるんだ。手が足りなくて仲間もたくさんできたんだ』

「じゃあ……この赤ちゃんは?」

 写真を指さす。機械の悪魔が赤ちゃんを抱いているのだ。

『この子はサーバーをダウンさせる悪魔だよ』

「サーバーをダウンさせる悪魔……」

『機械の悪魔は仕事が多いからね。たくさん仲間を増やして仕事を細分化させてるんだ』

「仕事しなくていいのに……」

『はは、それに使命感を持っているのが彼らだからね』

 世界の歴史からしたらまだまだ"若い"存在であるサーバーをダウンさせる悪魔は、写真のなかではあどけなく笑っている。けれど、今のこの時代では、これから、いや今ですらすでに多くの嘆きを生むとんでもない悪魔なのだろうと感じた。

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