表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
390/548

ぽきん

 風が吹く。ぽきんぽきんと音がする。


 ぽきんぽきん

 ぽきんぽきん


 遠くで木の枝が折れる音。しかしバス停でバスを待っている今、肌に感じるのは緩い風。こんな柔らかな風で折れるなんて、どんなにか細く頼りない枝なのだろう。

 風が少し強くなる。


 ぽきんぽきん

 ぽきんぽきん


 軽快な音。小枝が折れるような音。けれど、視界に入ったのは少し離れた位置にある木の、風で折れるとは思えない太い枝が、ぽっきりと折れる姿。それがまるで小枝が折れるときのような軽快な音を立てて真っ二つになり、地面に落ちる。

 風が強くなる。

 

 ぽきんぽきん

 ぽきんぽきん


 軽い音を立てていろんな物が折れていく。木が折れる。鉄の柵が折れる。近くにいた野良の動物の首が折れる。ぽきんぽきんと、ありえないほど軽快な音を立てて。

「………………っ!」

 逃げた。"折れる"ゾーンがどんどん近づいてくる。もうバスなんてどうでもいい。

 風がもっと強くなる。


 ぽきん

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
[一言] ぽきんぽきんぼきんぽきんって感じですね 怖いなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ