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乾杯!

「乾杯!」

「乾杯!」

「乾杯!」

「いやあこのお通し美味しいですね」

「さっぱりしてていいよね」

「今日ってこのコース予約したんだっけ?」

「そうそれ」

「けっこう量ありそうだな~」

「そのために昼食控えめにしたから」

「気合いはいってんじゃん」

「ここは美味いからね~」

「通ってんの?」

「いや何回か飲み会か使ったぐらい。でもそのたび好評だからお前たちともここで飲んでみようと思って」

「酒は? とりあえずビール頼んじゃったけどさ」

「ここは日本酒がうまいかな」

「日本酒かあ……甘いやつでいいのないかな」

「あー、だったらここのヨーグルトナントカ系は美味しいって言ってる女の子多かったな」

「じゃあそれにしようかな」

「俺は日本酒飲もうかな……お、焼酎もあるのか」

「焼酎はこれとこれがオススメ」

「失礼します。前菜をお持ちしました」

「おっ、きたきた!」


*****


 なんでなんだ、と顔をしかめる。

 どこかの飲み屋の中のような会話が響く。ここは……飲み屋なんて一軒もない、静かな住宅街の暗い道路なのに、まるで隣で飲んでいるかのようなリアルな居酒屋の喧騒が耳に届く。いくら歩いてもその音が遠ざかることはない。

「怪奇現象、怪奇現象だこれ……」

 そう呟きながら家路を急ぐと、ピタリと喧騒が止んだ。

「……………………………」

 キョロキョロ見回しても辺りに何の変化もない。いつも通りの閑静な住宅街。

「なんなんだあれ……」

 ただただ"変"な現象に首をかしげながら、家に帰るためにまた歩きだした。

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